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iPhone 6/6 Plus、3キャリアのキャンペーンが出揃う

 NTTドコモが14日にiPhone 6/6 Plusの価格とキャンペーンを発表したことで、3キャリアの販売価格やキャンペーンが出揃った。

 iPhone 6/6 Plusの端末販売価格については、ドコモ、au、ソフトバンクのそれぞれのニュース記事を参照していただきたい。

au、既存ユーザー向け下取り価格を強化しドコモに対抗

 auは、9月14日に情報を更新し、機種変更向けに案内していた下取り価格(au WALLETポイントへの還元)のうち、「iPhone 5」の9月19日~11月30日の下取り価格を増額。iPhone 5の16GBモデルが1万8000円相当から2万5000円相当に、32GBが1万9000円から2万6000円に、64GBが2万円から2万7000円に、それぞれ7000円相当、増額された。

 なお、ドコモがMNPで「iPhone 5」の下取りに設定している金額は、16GBが2万6000ポイント(ドコモポイント、郵送時)もしくは2万8080円(税込、以下同)、32GBが2万8000ポイントもしくは3万240円、32GBが3万ポイント、もしくは3万2400円となっている。

ソフトバンク、MNP向けの下取りキャンペーンを追加

 ソフトバンクモバイルは16日、MNPで新料金プランの「スマ放題」に加入ユーザーを対象に、他社の携帯電話を下取りする「のりかえ下取りプログラム」を実施する。期間は9月19日~10月31日。下取り対象および乗り換え対象の機種は、フィーチャーフォンを含めて幅広く設定されている。

 下取り額(下取りによる割引額)は、毎月の通信サービスの利用料から割り引く形。例えば下取りが2万4240円の場合、毎月1010円が24カ月間、利用料から割り引かれる。

機種容量下取りによる割引額
iPhone 5s64GB4万3200円 (1800×24カ月)
32GB4万1040円 (1710×24カ月)
16GB3万8880円 (1620×24カ月)
iPhone 5c32GB3万6720円 (1530×24カ月)
16GB3万4560円 (1440×24カ月)
iPhone 564GB3万2400円 (1350×24カ月)
32GB3万240円 (1260×24カ月)
16GB2万8080円 (1170×24カ月)
iPhone 4s64GB2万4240円 (1010×24カ月)
32GB2万4240円 (1010×24カ月)
16GB2万4240円 (1010×24カ月)
GALAXY S5 SC-04F-4万3200円 (1800×24カ月)
GALAXY S5 SCL23-4万3200円 (1800×24カ月)
Xperia Z2 SO-03F-4万3200円 (1800×24カ月)
Xperia ZL2 SOL25-4万3200円 (1800×24カ月)
その他の機種-2万4240円 (1010×24カ月))

 ソフトバンクはまた、機種変更のユーザー向けに案内していた「タダで機種変更キャンペーン」において、10月31日までの期間限定で、割引額を増額する。同キャンペーンを適用することで、従来はiPhone 4s~からの機種変更でiPhone 6/6 Plusの16GBモデルがそれぞれ「実質負担額0円」となっていたが、増額により、iPhone 5からの機種変更の場合、iPhone 6の64GB、iPhone 6 Plusの16GBも「実質負担額0円」となる。これら実質負担額が0円となる場合では、さらに通信料から割引される額も設定されている。

 「タダで機種変更キャンペーン」では、割引の代わりにTポイントの付与でも特典を受けられる。そのポイントは、当初発表の最大2万5440ポイントから、最大3万2400ポイントに増加されている。

 ソフトバンクはまた、25歳以下のユーザーが新規もしくはMNPでiPhone 6/6 Plusを購入する場合、通信料から最大1万368円割引する「iPhone U25おトク割」も提供する。期間は9月19日~10月31日。

下取り額の増額が争点に

 ドコモの14日の発表を受けて、auは14日に機種変更向けの一部の下取り価格を増額し、ドコモに対抗したほか、ソフトバンクは16日にMNP向けの下取り施策、機種変更向けの割引の拡充、25歳以下の特典の追加を行い、ドコモに全面的に対抗している。なお、ドコモについては、14日の当初の発表から内容に変更はない。

 ドコモはほかのキャリアと比較して既存のiPhoneユーザーが少ないこともあり、MNPによる他キャリアからの転入も重視した内容。MNPで利用できるドコモの下取りは比較的高額に設定された。

 各社のMNPや機種変更の施策では、au、ソフトバンクで発売後2年目を迎えた「iPhone 5」が焦点になっている。

 auはドコモへの転出を防ぐ意味もあってか、「iPhone 5」だけ上記のように下取り額を増額して、MNPを誘発するドコモの下取り額に近づけた形になっている。

 ソフトバンクはMNP向けの下取り(下取りによる毎月の割引)施策を追加し、iPhone 5以降はドコモと同じ下取り額に設定しているほか、GALAXY S5など比較新しいAndroidスマートフォンの下取りも最大額で設定。一方、iPhone 4s以前とそのほかの機種は下取りを一律で2万4240円(割引の合計)とするなど、下取りの“最低価格”はドコモよりも高くなっている。

太田 亮三