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mineoが1GB 850円〜に値下げ、京セラ製エントリースマホも追加

 ケイ・オプティコムは、auのLTE網を使うMVNO「mineo」において、料金の値下げや端末の追加、サービスの拡充を発表した。京セラ製のスマートフォン「LUCE」(ルーチェ)は2014年12月24日に発売する。料金プランの改定は2015年2月1日から実施する。

 2015年2月1日に実施される料金プランの改定については、データ通信のみのプラン「シングルタイプ」において、月額料金は1GBが980円(税抜、以下同)から850円に、2GBが1580円から980円に値下げされる。3GBのプランは4GBに増量された上で、2330円から1580円に値下げされる。

 音声通話に対応した「デュアルタイプ」の月額料金は、1GBが1460円、2GBが1590円、3GBが4GBに増量され2190円になる。

mineo 2015年2月1日からの料金プラン(月額)

1GB 2GB 4GB(現3GBプラン)
シングルタイプ 850円 980円 1580円
デュアルタイプ(音声通話対応) 1460円 1590円 2190円

 既存のユーザーに対しては、2015年2月1日以降、自動的に新料金プランの価格と容量が適用される。

 新料金プランの提供に合わせて、すべてのプランにおいて「直近3日間で500MB以上」という条件の通信速度制限を撤廃する。

 さらに、来春からは、高速通信を任意にオン・オフでき、月間の通信容量を任意のタイミングで使用できるようになる「ターボ機能」の仕組みも導入する予定。

 すでにキャンペーンで試験提供を行っていた「パケットギフト」も、家族ではないほかのユーザーに通信容量をプレゼントできるサービスとして、春以降に提供する予定。

 なお、iOS 8ではmineoのサービスが利用できないという問題は、2014年12月18日現時点で状況に変化はなく、KDDIおよびAppleに要望を行っているとしている。この問題について、公開できる進捗があれば、随時情報開示を行っていくとしている。

 このほか、2015年1月中旬には、mineoに関するWeb上のコミュニティサイトを開設する予定。サービス開発者からの情報提供や、ユーザー同士の交流、将来のサービス開発を睨んだ開発者とユーザーとの交流の場なども設けられる。

京セラ製スマートフォン「LUCE」

 2014年12月24日に発売される「LUCE」(ルーチェ)は、エントリーモデルに位置付けられる京セラ製のAndroidスマートフォン。KDDIバリューイネイブラーが「UQ Mobile」のラインナップとして発表した端末「KC-01」と同じ外見で、元になったのは同じグローバル向けモデルとのことだが、耐衝撃性が強化される一方、国際ローミングに非対応など、「mineo」向けに一部がカスタマイズされている。

 「LUCE」の価格は一括で3万3600円、分割払いの場合は24回払いで月1400円になる。

 ディスプレイは約4.5インチ、960×540ドット(qHD)の液晶。800万画素カメラ、200万画素のインカメラを搭載。メモリは1.5GB、ストレージは8GBで、最大32GBまでのmicroSDHCカードを利用できる。IPX5/7の防水、IP5Xの防塵性能を備える。

 「LUCE」のLTEの対応周波数帯はバンド1、バンド26。バッテリー容量は2000mAhで、連続待受時間はLTEで約460時間。

 大きさは約65×132×11.2mm。重さは約139g。

ニーズが高い1GBを中心にサービスを提供

 12月18日には都内で記者向けに発表会が開催され、ケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏から新料金プランの内容やその背景などが解説された。

ケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏

 津田氏は初年度の目標を契約数10万件とした上で、計画通り契約者数が増加していることを報告。約半年が経過した現在の契約数は約4万2000件で、40代男性が31%、女性が17%などの内訳や、MNPでの音声通話対応の回線を契約が増加していることを示し、「1台目のメイン回線として、安心して十分に使えると評価されている」と分析した。

 ユーザー数とトラフィックの増加に伴い、回線も増強しており、サービスを開始した6月から12月までに10回の増強を実施したという。

 同社のプランは月間1GBの容量が最小だが、MVNO各社は増量、倍増といった施策で月間2GBのプランを拡充している。津田氏はこうした競合他社の動向に対し、「単に追随するのではなく、ユーザーの使われ方を見極めるために、パケットギフトを(試験的に)開始した」と同社がとった戦略を明らかにする。

 これは、10月末にキャンペーンとして先行提供したもので、本来のサービスはユーザー同士が送りあえるものだが、キャンペーンではケイ・オプティからユーザーに1GBをプレゼントする形だった。これにより、一時的ではあるものの、1GBのプランのユーザーも月間で2GBまで使えるようにし、ユーザーの動向を調査。すでに繰り越し機能も提供しているため、ユーザーによっては以前から月間で最大2GBを利用できる環境だったが、しかし、7割のユーザーが1GB以下の月間使用量に収まっており、「1GBでも十分という声を多数いただいた」という。

 「今一度、考えた。既存のスマートフォンは割高で、無駄が多いということではなかったのか」と津田氏は指摘し、最小プランで2GBなどに増量する施策は、複雑で無駄が多い従来のものに回帰していく施策であることを示唆。「必要なものを、必要なだけ」というコンセプトを掲げ、「最もニーズが高い1GBを中心にしてサービスを提供する。業界標準に囚われることなく、ユーザー目線で無駄ゼロを目指す」と、同社の方針を明らかにした。

 なお、津田氏は発表会後の囲み取材で、ユーザーの多くが月間1GBに収まるのは、現在のユーザーのITリテラシーが高く、Wi-Fiへのオフロードを積極的に行っているためとも分析している。また、一部他社で提供されている容量が無制限のプランについては、サービスコンセプトや収支の構造からも提供する予定が無いとしている。

 津田氏からは、2015年2月1日から提供する新料金プランの内容や、京セラ製スマートフォン「LUCE」が紹介され、「ニーズに合わせて選んでいただけるサービスになった」とアピールされた。春商戦を控えた時期に料金プランを改定することで弾みをつけたい考えで、テレビCMを放映する予定であることも明らかにされた。

 初年度は一般コンシューマーのみで10万契約を目指すとし、すでにラインナップとして発表されたモバイルWi-Fiルーターなどを軸に、今後は法人向けサービスも展開する方針が明らかにされている。

iOS 8非対応を謝罪、「ハッキリとしたことは分かっていない」

 発表会では冒頭に、iOS 8で利用できない問題について、現状の報告と謝罪が行われている。津田氏はKDDIおよびAppleに対して要望を出しており、情報開示は随時行っていくとしているが、未だに解決の糸口は見えず、「ハッキリとしたことは分かっていない」という。

 「色々と批判もいただき、申し訳なく思っている。Appleと話をしても、(Appleからの)情報の開示という部分では、独自仕様があり、なかなか難しい。接続ができた端末はしっかりと公開しているが、iPhoneを今後どう位置づけていくか、慎重にやらなければいけないと痛感した。できる範囲のことはやったつもりだったが、もっとしっかりユーザーに伝えなければいけなかったと反省している」と津田氏は囲み取材で答えているが、「Android専業に、とは考えていない」と、引き続き検討を続けていく方針であるとした。

 「mineo」同様に、au網のMVNOでLTEのみを使う「UQ Mobile」もiOS 8に非対応という状況などから、auの3G(CDMA)のデータ通信も利用できれば問題が解決するのでは? と囲み取材で問われると、津田氏はその可能性を認める一方で、iOS 8への対応のために、3Gのデータ通信が可能になる設備投資行うことは難しいとの考えも示された。

囲み取材で答える津田氏

対抗策は、品質とのバランス、ユーザー目線

 質疑応答の時間には、値下げ競争が過熱している状況についても聞かれた。津田氏は、ドコモ網を使うMVNOではさらに安いプランがある状況で、mineoが契約数を伸ばし、「受け入れられた」とした上で、「重視しているのは品質。ピークの時間帯には速度が落ちる面はあるが、トラフィックを見ながら増強を実施し、安かろう悪かろうにはならないように、質のところをしっかりとやっていく。(他社で)もっと安いところはあるが、我々は十分戦える」と、品質を伴ったサービスとして展開している様子を語った。

 KDDIの子会社として、MVNOの事業を行うKDDIバリューイネイブラーが「UQ Mobile」を発表し、サービスを開始している点については、「影響は出てくるだろうが、今日の段階ではまだない。au網のMVNOが増えるのは、端末調達の面からも歓迎すべきこと。競争は厳しくなるが、ユーザーの声をしっかり聞いて事業展開していきたい」と回答している。

 ネットワークの面でも直接競合する「UQ Mobile」は、日本の主要な家電量販店で販売していく方針を示している。こうした施策に対し、津田氏は「販路(の拡大)は苦戦している」と認めるが、「量販店や中古携帯電話販売店以外の、独自の販路も開拓していく必要がある。年明けから取り組んでいく」という方針を打ち出している。

 接続料については、ドコモと比較してau網が高いものの、「数年前ほどの開きではない」という。事業計画のシミュレーションでは年度で改定される接続料の低減もある程度まで織り込まれており、仮に接続料が大きく下がって浮いた原資が出れば、なんらかの方法でユーザーに還元していく方針。Web上で展開するコミュニティサイトもファンサイトと位置付け、力を入れていくとした。

(太田 亮三)