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ハートのかたちのPHS、ワイモバイルが「Heart 401AB」

 ワイモバイルは、ハート型のPHS「Heart 401AB」(エイビット)を発表した。ハート型からストレート型に変形して使うというギミックを採用した。3月下旬に発売される。36回払いの割賦で購入する場合、1カ月当たりの支払い額は980円(税込、以下同)で、月月割は630円、実質負担額は350円となる。一括価格は3万5280円。料金プランは、通常の「ケータイプラン」(月額1381円、税抜)を利用することになる。

 持ち歩く時にはハート型、使うときにはストレート型になるという「Heart 401AB」が登場した。ハート型でのサイズは約68×68×26mm、ストレート型で約43×93×26mm、重さが約54gというコンパクトな仕上がり。ディスプレイは0.9インチ、128×36ドット。操作はタッチセンサーで行う。ブラウザやカメラ、メール/SMSといった機能には非対応で、音声通話に特化した。ボディカラーはパールレッドとパールブラックの2色。

 タッチセンサーは、縦方向と横方向の操作を検知する形。側面のボタンを押すとメニューを呼び出せるようになっており、縦方向で電話帳などメニューを切り替えてタップして選択する。電話番号の数字を入力することもでき、縦方向になぞると「0→1→2」と切り替わり、横方向になぞることで「070」などと入力できる。専用のスマートフォンアプリも用意されており、スマートフォン側から電話帳をSMSで1件1件、送信して登録することもできる。登録可能な件数は最大100件。SMS自体は、タッチセンサーという操作体系からサービスとして利用することはできないが、電話帳の転送という機能を実現するためにSMSを用いているのだという。

 電話がかかってきたとき、ハート型の状態出あれば、ストレート型にねじって変形させると電話に応答できる。ストレート型の状態で電話がかかってきた場合はタッチセンサー部をダブルタップする。終話する際は、ふたたびハート型に戻すという形。ハート型の状態ではロックがかかっており、操作はできない。

 バンダイと協力して、「美少女戦士セーラームーン」とのコラボレーションも実施される。プレミアムバンダイで購入すると、「セーラームーン」をモチーフにしたデコレーションステーカー、ストラップとして利用できるチャーム、ハート型の充電器が同梱される。

商品企画は法人営業部門のスタッフ

 ワイモバイル プロダクト&コンテンツ本部 商品企画一部長の石川俊司氏は、「Heart 401AB」という製品は、「PHSというインフラ、そして特徴的な端末の製造を続けるエイビットという企業がいたからこそ」と説明。ハート型という形状では、大振りになってしまうと、愛らしさが失われ、手のひらにすっぽり納まるサイズを目指してきた。しかしそのサイズにこだわった結果として、一般的な端末と比べて、ボディ内部の空間が相当限られて、ディスプレイ部には無線機能などを詰め込み、もう一方のボディは小型のバッテリーを搭載する形となった。バッテリー容量は明らかにされていないが、昨今のスマートフォンやモバイルルーターと比べると桁が違う、少ない容量とのこと。そのようなバッテリーでも連続待受時間は約160時間(測定中)を実現する。これはPHSの省電力性、PHSのチップセットも手がけるエイビットの技術があってこそ、実現したものという。

石川氏(左)と芥川氏(右)

 「Heart 401AB」の商品企画を担当したのは、普段は法人営業部門だという芥川直也氏。コンセプトは「全ての女性に笑顔を」だという同氏は、現在、市場に出回っている携帯電話の形状は、たとえデザインに注力しているとはいえ、フラットな板状だったり、折りたたみ型だったりするなど、特定の枠の中に収まっている、と指摘。そこに一石を投じるべく、女性をターゲットに、これまでにない形状の端末を開発することになったと説明する。

 石川氏や、エイビット社長の檜山竹生氏は、2007年ごろからハート型端末のアイデアはあったと説明。小型にする技術面での進展、そしてワイモバイルという新たな組織になったことが後押ししてプロジェクトとしてあらためて進められることになり、チャレンジを歓迎する社内の文化もあって法人営業という異なる畑の芥川氏がマネジメントすることになった。

 ウィルコム時代から、「イエデンワ」「ストラップフォン」など、ある種“キワモノ”のような製品を果敢に投入してきたが、そうした機種を投入することは、一般的なスマートフォンをしのぐような販売数を追い求めるというよりもワイモバイル自身のチャレンジする姿勢をアピールすることが大きな目的。今回の「Heart 401AB」もそうした戦略に向けて、女性にアピールする一台として3月下旬、店頭に並ぶ。

(関口 聖)