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U-NEXTが光回線とスマホのセット割を2月1日開始

スマホ2回線で月8000円、3回線で1万円

 U-NEXTは、同社ブランドの光回線サービス「U-NEXT光」を2月1日より提供する。あわせて同社のモバイルサービス「U-mobile」と組み合わせた、「U-NEXT光&スマホ コラボレーション」、それに付随する割引サービス「スーパーファミリーバリュー」も同日より提供する。新サービスはNTTの光回線卸を利用して提供される。

宇野社長

個人宅向けの光回線「U-NEXT光」

 「U-NEXT光」の利用料は、マンション向けで月額3180円(税抜、以下同)、戸建て向けで4200円。ISP料金は戸建てが月額780円(2年契約時)、マンションが730円。あわせると、戸建て向けで4980円、マンション向けで3910円となる。どちらも2年契約の場合で、期間拘束がない場合、戸建て向けは4980円、マンション向けは3480円となる。最大1Gbpsのプランのほか、下り最大200Mbps/下り最大100Mbps、あるいはどちらも最大100Mbpsというプランもあるが、いずれも価格は同じだ。

U-NEXT 光 利用料
+ISP利用料
=合計
にねん割適用
+ISP利用料
=合計
戸建て向け4980円
+980円
=5960円
4200円
+780円
=4980円
マンション向け3480円
+880円
=4360円
3180円
+730円
=3910円

利用できるモバイルサービスはU-mobile

 セットとなるモバイルサービスは、U-mobileが提供する各種プランだ。U-mobileは、NTTドコモから回線を借り受けるMVNOで、通信容量が月間1GBのプラン(790円)、3GBのプラン(1480円)、LTE使い放題のプラン(2480円)、最大3GBまでの段階制プラン(680円~4680円)、それらのプランをベースに音声通話も利用できるプランもある。

 たとえば2年契約で、U-mobileの1GBプラン(790円)1回線とU-NEXT光のマンションタイプ(3910円、ISP代含む)を組み合わせると、通常は4700円ということになるが、100円割引されて、4600円で利用できることになる。また3GBプラン(1490円)との組み合わせでは、200円割引される。

割引額が大きいスーパーファミリーバリュー

 いずれのプランでもU-NEXT光と組み合わせが可能だが、割引額が最も高いのは、「スーパーファミリーバリュー」という形。このスーパーファミリーバリューは、音声通話対応のLTE使い放題プラン(月額2980円)を複数回線、契約する場合の組み合わせで適用される。

 たとえばLTE使い放題プランを1回線だけにしていると、割引額は500円にすぎない。しかし、LTE使い放題プランが2回線(2980円×2、5960円)にU-NEXT光のマンション向け(3910円、ISP代含む)のセットでは、本来9870円という価格になるが、スーパーファミリーバリューによって8730円となり、割引額は1140円になる。なお戸建て向けのセット割適用後の価格は、マンション向けより1000円高い形。先述したケースと同じ、LTE使い放題2回線とのセットでは9730円となる。もし3回線の場合、マンション向けは1万730円、戸建て向けは1万1730円となる。

 このほか特典として、U-NEXTの映像配信サービスが利用できるポイント1000ポイントが毎月、付与される。

 利用開始時には工事費などがかかる。既存のフレッツユーザーは「転用」と呼ばれる仕組みによって、工事なしで、U-NEXT光へ切り替えられる。オプションとして、ひかり電話(固定網向け通話)、光テレビ(映像配信)が利用できる。

当初はキャンペーンで工事費などが無料

 U-mobileはMNP対応で、ドコモユーザーであればそのまま同じ端末を利用できる。U-mobileでは、スマートフォン「Ascend G6」「Ascend Mate7」「ZenFone 5」「freetel priori2」も用意し、割賦で購入できる。

価格に自信、目標は1年~2年後に100万契約

 これまでNTT東西の「フレッツ」の取次として累計100万契約を獲得してきた、と胸を張るのはU-NEXT代表取締役社長の宇野康秀氏。新サービスであるU-NEXT光は、NTTのフレッツ回線そのものと同じ品質であり、モバイルサービスもNTTドコモのネットワークとあってサービスエリアの広さも随一と、品質面に遜色なしとアピールしつつ、固定とモバイルを割安な価格で利用できる、と紹介した。

 ただ、NTTドコモの回線を使ったMVNOは、ドコモ自身が提供条件(約款)を公開し、さまざまな企業が手がけている。またNTT東西の回線を利用する光コラボレーションモデルは、具体的な提供条件が明らかにされていないものの、利用する各社は公平に扱われるということになっている。U-NEXTとしては、固定・モバイルの回線を調達して、差益で儲ける形となる。宇野社長は「他社はこれから発表していくだろうが、今回打ち出した料金は、十分、価格面で競争力があると思っている」と自信のある様子。

 光コラボレーションでは、既にフレッツを利用するユーザーが契約を変更する場合、大きな工事が不要となる「転用」が可能になっている。フレッツユーザーがU-NEXT光に変更する場合も、手数料自体はかかる(3000円、4月末までキャンペーンで無料)が、新たに導入するときのような工事は不要、というのも特徴だ。そこで宇野氏は、フレッツ以外のユーザーの獲得はもちろん狙う一方で、既存フレッツユーザーの転用を「どんどん案内していきたい」と説明。取次業務、いわゆる販売代理では、1契約を獲得するごとにインセンティブ(販売奨励金)が支払われ、代理店事業としての売上になるが、契約1件あたりの利益は少なくなろうとも、自社ブランドの光回線に乗り換えてもらえれば、長期間利用してもらえるユーザーとなり、いわゆるストックビジネスとして安定的な収益化を見込めるのだという。

 他社との差別化ポイントについては加入者数を増やすためのマーケティング力、映像配信や音楽聴き放題などを展開する付加価値サービス、そしてリアル店舗も用意したサポート力という3つの要素にある、と説明。マーケティング力については、通信販売代理などを営む全国200の企業と協力する方針で、宇野氏はその多くが「U-NEXT光の専業と言える形になると期待している」と述べた。

 世帯向けのサービスとなった今回、家族向けの通話定額などは検討しないのか、という問いかけに宇野氏は「検討したが、今は家族間では通話よりLINEではないか」と説明し、家族間での通話のニーズはさほど高くないとの見方を示す。

関口 聖