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楽天モバイルも「ARROWS M01」発売、2.1GBで月900円のデータSIMも

 フュージョン・コミュニケーションズ、楽天、富士通は、NTTドコモのネットワークを利用するMVNOサービス「楽天モバイル」において、SIMカードとセットで購入できる端末に、富士通製のAndroidスマートフォン「ARROWS M01」を追加し、2月24日より受付を開始した。

 端末の価格は3万6720円(税抜、以下同)で、割賦払いの対象外。SIMカードとのセットで一括購入すると、楽天スーパーポイントが2000ポイント付与される。出荷は3月20日から。

 「ARROWS M01」はシンプルなホーム画面などを搭載し、LTEをサポートする富士通製のAndroidスマートフォン。「楽天モバイル」の端末ラインナップとしては4機種目になる。「イオンモバイル」や「NifMo」で販売される「ARROWS M01」と基本的なスペックは同じで、楽天モバイルが販売するモデルには「楽天でんわ」や「Viber」などのアプリがプリインストールされる。

「ARROWS M01」の主な仕様

 ディスプレイは4.5インチ、1280×720ドットの有機EL。チップセットはクアルコムの「MSM8926」で、1.2GHzのクアッドコア。メモリは1GB、ストレージは8GB。microSDHCカードを利用できる。カメラは800万画素で、インカメラは130万画素。

 IPX5/8の防水、IP5Xの防塵に対応している。Bluetooth 4.0に対応し、GPS、NFCも利用できる。Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/acで、テザリングに対応する。OSはAndroid 4.4。日本語入力としてATOKが搭載されるほか、「スーパーはっきりボイス4」など富士通独自の技術も搭載する。

 通信方式と対応周波数帯は、LTEが800MHz、1.5GHz、1.7GHz、2.1GHz、3G(W-CDMA)が800MHz、2.1GHz、GSMが850MHz、900MHz、1.8GHz、1.9GHz。

 バッテリー容量は2500mAhで、連続待受時間はLTEで約700時間、3Gで約950時間。連続通話時間は約670分。

 大きさは約138×67×10.9mmで、重さは約153g。ボディカラーはWhite、Blackの2種類。

2.1GBで月900円のデータ通信プラン

 フュージョン・コミュニケーションズと楽天はまた、「楽天モバイル」のブランドで、データ通信専用のSIMカードとプラン「楽天モバイル データSIM」の提供を3月16日より開始する。

 「楽天モバイル データSIM」のプランは4種類が用意され、通信速度が最大200kbpsの「ベーシック」プランが月額525円。

 通信速度が理論値で下り最大150Mbpsとなり、月間で通信容量が設定されるプランは、「2.1GBパック」プランが月額900円、「4GBパック」が月額1450円、「7GBパック」が月額2260円となっている。追加容量パックは100MBにつき300円で、有効期限は購入翌月から3カ月間。

「楽天モバイル データSIM」 プラン詳細
プラン名 ベーシックプラン 2.1GBパックプラン 4GBパックプラン 7GBパックプラン
月額費用 525円 900円 1,450円 2,260円
SMS機能付き
プラン月額費用
645円 1,020円 1,570円 2,380円
通信速度 最大200kbps 下り最大150Mbps/上り最大50Mbps
高速データ通信容量 なし 2.1GB 4GB 7GB

 「ベーシック」以外のプランは月間の通信容量を超えると通信速度が200kbpsに制限される。また、「2.1GBパック」は3日間で360MB、「4GBパック」は3日間で800MB、「7GBパック」は3日間で1.2GBを超えると、終日の通信速度制限かかかる。

 4種類のプランはそれぞれSMS機能付きも選択でき、その場合は月額で120円が追加される形。いずれも初初期費用は3000円。

 SIMカードの発行枚数は1枚。サイズは標準、microSIM、nanoSIMの3種類から選択できる。

 3月16日まで予約購入キャンペーンが実施され、キャンペーン中に応募して予約購入すると楽天スーパーポイントが500ポイント、プレゼントされる。

 なお、「楽天モバイル」のブランドでデータ通信専用のSIMカードを提供するのに伴い、これまで「楽天ブロードバンド」のブランドでフュージョンが提供してきたMVNOのデータ通信サービスについては、「エントリー2!プラン」以外の新規受付を終了する。既存ユーザーは引き続き利用できる。

楽天モバイルが“楽天エコシステム”に横串、リアル店舗も拡大へ

 2月24日には都内で記者向けに発表会が開催され、「ARROWS M01」投入の発表と、新プランである「楽天モバイル データSIM」が解説された。さらに、今後3〜4カ月の間に取り組んでいくという、楽天グループのエコシステムと連携する新たな施策も明らかにされた。

 発表会に登壇したのは、楽天 副社長執行役員の平井康文氏。同氏は日本IBMに入社した後、マイクロソフトの取締役やシスコシステムズの社長などを経て、楽天に4人目の副社長として2月に就任した。楽天モバイルの事業を主に担当する予定で、今後開催される取締役会で代表取締役副社長に就任する予定となっている。

楽天 副社長執行役員の平井康文氏。同社の代表取締役副社長が内定している

 平井氏は、三木谷氏がかつてプレゼンテーションで披露した「1000万台」という目標に向けて、さまざまな施策を発表した。

 ひとつはリアル店舗の拡充で、渋谷の楽天カフェに設けた楽天モバイルのブースが好調とした上で、楽天の本社が移転する二子玉川に楽天カフェをオープンし、渋谷とおなじような機能を提供するほか、仙台にも東北楽天ゴールデンイーグルスのファン向けグッズショップに併設する形で、新たに店舗をオープンする予定であることを明らかにした。オープン時期は、二子玉川店は2015年春、仙台店は「(プロ野球の)今シーズンのホームゲームに間に合う形でオープンしたい」とした。

 さらに、楽天カフェは店舗を拡大する予定で、地域や店舗を検討中とし、「早いタイミングで10店舗を目指したい。また、(もうすこし簡単な)受付拠点も拡充していきたい」と、実店舗などのユーザーとの接点を積極的に拡充していく方針を示した。

楽天ポイントと幅広く連携へ

 平井氏からは、楽天モバイルにおける、楽天スーパーポイントとの幅広い連携も今後取り組んでいくことが明らかにされた。

 4月1日からは、楽天モバイルの毎月の支払いでも、楽天スーパーポイントが貯まるようになる。既存ユーザーも対象。

 貯まった楽天スーパーポイントは、楽天モバイルの支払いにも利用できるようになる。4月上旬からはまず、端末の購入と、契約時の初期費用に対してポイントを利用できるようになり、今後は毎月の利用料などにもポイントを利用できるようになる見込み。

【追記 2015/03/16 16:36】
 フュージョン・コミュニケーションズは当初の発表から上記の一部の内容を変更し、楽天スーパーポイントによる初期費用の支払いのみ、夏以降に可能になるとした。

 さらに、3月6日開始予定で、新規契約者向けキャンペーンも用意される。楽天モバイルを新規契約したユーザーについて、楽天市場での買い物で付与されるポイントが2倍になり、楽天のプラチナ/ダイヤモンド会員なら3倍に、楽天カードで決済するとポイント付与が4倍になるというキャンペーンになっている。楽天市場以外にも、楽天トラベルや楽天BOOKSも対象。

 3月下旬には、友達紹介プログラムとして、SNS上で楽天モバイルを紹介すると、紹介元のユーザーにポイントが付与されるキャンペーンも実施される予定になっている。

「楽天流のやりかたで確固たる地位を築ける」

 質疑応答の時間には、1000万台の目標に対する現在の進捗状況が聞かれた。平井氏は、「まだ一合目。仕組みやプロセスを見ても、スタートを切ったところ。ただし順調なスタート」と答える一方、これは10%や100万台という直接的な意味ではないともし、「準備をして、最初のポイントに辿り着いた。確信を得た、という意味」と現在の状況を語った。

 平井氏は2月に就任したばかりとあって、抱負を聞かれると、「MVNO市場で確固たる地域を築ける。楽天流のやり方でリードしていける」と自信を覗かせた。

 新たにラインナップされた「ARROWS M01」のターゲットユーザーについて聞かれると、平井氏は、「ARROWS M01は、今までフィーチャーフォンを使っていた人や、スマートフォンへの移行を躊躇している人向け。実は、これは楽天市場の大きなユーザー層でもある。一方で、楽天市場での取引の44%はモバイル端末からになっている。(組み合わせれば)非常に優れたサービスになる」などとした。

 平井氏はまた、今回発表した取り組みについて、「楽天モバイル」が発表されてから今までの4カ月間の取り組みを上回る「大きな飛躍」ともし、「これまでの4カ月の倍の速度にできる」と、契約者数の増加への意気込みも語った。

 「楽天らしさとは、楽天の経済圏、ポートフォリオで、他社にはない大きなアドバンテージ。これを横串でつなげていくのが楽天モバイル」と、平井氏は楽天モバイルが楽天グループと横断的に連携していく方針も示している。

(太田 亮三)