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ドコモが「海外でもVoLTE」、国際ローミングの実証実験に成功

KTとVerizonのネットワークで実験

 NTTドコモは、韓国KT Corporation、米国Verizon Wirelessと協力し、VoLTEの国際ローミングの実証実験に成功したと発表した。

 今回の実証実験は、VoLTEの高音質な通話やビデオコールが、国際ローミング中でも利用できたというもの。実験ではVoLTEによる高音質な通話の発着信、およびビデオコールの発着信に成功した。

 具体的には、ドコモのVoLTE対応端末2台を、韓KTのネットワークに国際ローミングで接続した上で、ドコモの端末同士で、VoLTEの高音質通話ができることが確認された。米Verizonのネットワークでも同様の実験が行われた。

 実験ではまた、韓KTのVoLTE対応端末を日本のドコモのネットワークに国際ローミングで接続し、KTの端末同士でVoLTEの高音質通話ができることも確認されている。米Verizonの端末でも同様。

 今回の実験では、技術的には、3GPPで規定されているVoLTEのローミング方式「S8HR」が採用された。同方式は既存のLTEのデータローミングサービスをVoLTEで利用できる。この「S8HR」の採用に加えて、KTとの実験ではQoS制御技術も利用。品質保証型の高音質通話とビデオコールに、世界で初めて成功したとしている。Verizonとの実験では、日米間の長距離でVoLTE高音質通話に成功した。

 今後は、国際ローミング接続時に、ローミング先のキャリアにVoLTEで相互接続し発着信が行えるよう、実験を進めていくとしている。

 なお、ドコモを含む日本国内のキャリアは、VoLTEの国内での相互接続について案内を行っておらず、実現の可能性や時期についてもアナウンスされていない。

太田 亮三