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MVNO契約数は前年同期比33%増の892万件、シェアは5.8%に

総務省が2014年度第3四半期の各社の契約数を公表

 総務省は、2014年度第3四半期の携帯電話契約数とシェアを公表した。

 同省は2003年度から四半期データを公表しているが、今期から公表方法の見直しも行われた。これにより、グループ内取引を調整した算出結果と、従来と同じ単純合算の2つの結果が公表されるようになった。

 グループ内取引とは、例えばKDDIの端末におけるUQコミュニケーションズの回線の利用、ソフトバンクモバイルの端末におけるWCPの回線の利用などが該当する。これらは、従来の単純合算では2契約、「グループ内取引調整後」では1契約としてカウントされる。キャリア別シェアについても、グループ内取引調整後で算出されている。

 「グループ内取引調整後」の算出方法の導入について、同省では、ユーザーの立場では1つの契約として認識されるものが、算出上では2契約とカウントされると、ユーザー視点からの実態と乖離したものになってしまう恐れがあるためとしている。

第3四半期、日本の携帯電話市場の契約数

 2014年度第3四半期の携帯電話の契約数(グループ内取引調整後)は、前年同期比5.6%増の1億4739万件になった。単純合算では1億4981万件。

 移動系通信(携帯電話とPHS、BWAの合計)の契約数(グループ内取引調整後)は前年同期比5.4%増の1億5475万件になった。単純合算では1億7002万件。

 3.9世代(LTE)の携帯電話の契約数は前年同期比59.6%増の6187万件。PHSは前年同期比1.8%減の530万件、BWAは前年同期比119.2%増の1490万件。

移動系通信の契約数(総務省の資料より)

グループ別シェア

 移動系通信における各グループのシェア(グループ内取引調整後)は、NTTドコモが前年同期比0.2ポイント減の42.2%、ソフトバンクグループが前年同期比0.1%減の29.4%、KDDIグループが前年同期比0.3ポイント増の28.4%になった。

 単純合算でのシェアは、NTTドコモが38.4%、ソフトバンクグループが32.5%、KDDIが29.1%。

移動系通信における各グループのシェア(総務省の資料より)

MVNOの契約数

 MVNOサービスの契約数は、前年同期比33.2%増の892万件になった。移動系通信に占める契約数の割合は前年同期比1.2ポイント増の5.8%。

 このMVNOの契約数は、前述の、MNOでもあるMVNOの契約数を除いた数値になっている。また、MNOによるMVNOを除くと、MVNOサービスの事業者は前期から6社増加し170社となった。MNOによるMVNOを含めた場合、MVNO事業者は175社。

 MNOでもあるMVNOを含めると、MVNOの契約数は2552万件になる。内訳は、携帯電話・PHSが1087万件、BWAが1466万件。また、MNOでもあるMVNOは65.1%を占め、3万件以上の契約数のあるMVNOは32.5%、3万件未満のMVNOは2.4%という割合になっている。

MVNOサービスの契約数(総務省の資料より)

太田 亮三