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2020年で世界のスマホ出荷は頭打ち、矢野経調査

2015年の4G契約数は10億件に倍増

 矢野経済研究所は、世界の携帯電話市場に関する調査を実施した。調査期間は2014年6月〜2015年5月。調査では2014年の実績と、2015年の見込み、および2020年の予測が明らかにされている。

契約数はASEANなどで顕著に増加

 世界の人口が2014年末で72億4400万人になる中で、201年末の世界の携帯電話サービスの契約数は74億9487万件で、普及率は103.5%になった。ブラジル、ロシア、インド、中国からなるBRICsと北米市場が新規契約で市場を牽引してきたが、現在はASEANや中央アジア、中南米、一部のアフリカ市場で増加が顕著になっている。

 2015年の契約数は77億7863万件と予測。中国やインドは新規契約が鈍化傾向にある一方、4Gでは複数の端末を使い分けるデータシェアプランや、中国、韓国でのMVNOの拡大で市場が活性化する可能性がある。

 2020年の契約数は87億6924万件と予測されており、M2MやIoTで市場が拡大する見通し。

世界市場における携帯電話サービス契約数と携帯電話普及率の推移
単位:千契約 矢野経済研究所推計

通信方式別、4Gは倍増へ

 2014年の世界の携帯電話サービスの契約数のうち、通信方式の内訳は、2Gが47億2202万5000件、3Gが22億7485万件、4Gが4億9800万件だった。

 2015年は2Gが39億6563万件、3Gが28億件、4Gが10億1300万件が見込まれ、3Gと4Gの普及で2Gは減少傾向になる。4Gは2014年の商用サービスが開始された中国で普及が進むことから、大幅に増加を見込む。3Gと4Gの契約数が同水準になるのは2020年と予測されている。

世界市場における通信システム別(世代別)通信サービス契約数推移
矢野経済研究所推計

端末市場は中国で大幅鈍化、世界も2020年には頭打ち

 フィーチャーフォンとスマートフォンを合わせた携帯電話端末市場は、2014年で18億5459万台だった。内訳は、フィーチャーフォンが5億1213万台、スマートフォンが13億4246万台。

 2014年第4四半期以降、中国やインドなどの巨大市場で出荷の伸びは鈍化傾向にある。特に中国では1000元スマホ(約2万円)が成功し、需要の一巡と供給過多が発生、2015年の中国国内の需要は縮小が懸念されるとしている。スマートフォン市場が立ち上がっているインドもインフラの遅れや端末価格が一般ユーザーにとって高額であることから伸び悩んでいる。

 2015年の出荷台数は18億8124万台で、2014年と同水準になる見込み。内訳はフィーチャーフォンが4億3713万3000台、スマートフォンが14億4411万2000台。スマートフォンは前年実績を上回るものの、大幅な鈍化で、中国が前年割れの見通しになる影響が大きいとする。

 主要市場では需要が一巡、今後は買い替え需要に移行し、2020年の予測は20億3110万台で、頭打ちになると予測されている。

世界のハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)市場規模推移
矢野経済研究所推計

(太田 亮三)