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京セラがシェアを拡大、国内携帯出荷数は1~3月期で微増に転じる

 IDC Japanは、2015年第1四半期(1~3月期)の国内における携帯電話の出荷数を調査し、結果を明らかにした。前年同期比でわずかにプラスに転じたほか、京セラのシェアが拡大していることが明らかになった。

 スマートフォンとフィーチャーフォンを含む、国内市場での携帯電話の出荷数は、前年同期比0.4%増の917万台。このうちスマートフォンは前年同期比7%増の697万台で、出荷数全体の76%を占めた。全体およびスマートフォンのどちらも、5四半期ぶりにプラス成長になった。

 メーカー別シェアは、アップルが前四半期の46.2%から38.9%とシェアを落としたものの、10四半期連続で首位を維持した。シャープと京セラは13.8%で同率の2位。

 スマートフォンでのメーカー別シェアは、アップルが51.1%で1位。Xperiaシリーズが堅調なソニーが16.6%で2位になった。前期で6位だった京セラは出荷数を伸ばし、10.5%で3位になった。

 なお、IDCは、搭載OSで種類を定義しており、ARROWSケータイやAQUOSケータイなどのAndroid搭載の携帯電話は、スマートフォンとしてカウントしている。

2015年第1四半期 国内携帯電話出荷台数 メーカー別シェア 出典:IDC Japan, 7/2015
2015年第1四半期 国内スマートフォン出荷台数 メーカー別シェア 出典:IDC Japan, 7/2015

 調査では、iPhone 6 Plusのような、5.5インチ以上、7インチ未満のディスプレイを搭載した、いわゆる“ファブレット”にも言及。iPhone 6 Plusは、iPhoneの出荷に占める割合が世界で26.3%と大きいのに対し、日本では9.2%にとどまっていることから、ファブレットの影響は日本市場においては限定的と分析している。

タブレット市場

 IDCの Japanはこのほか、2015年第1四半期の国内におけるタブレットの出荷数も公表している。タブレット市場は前年同期比13.6%増の229万台で、教育市場向けを中心としたビジネス市場での拡大が下支えになった。家庭向けでは、Wi-Fiタブレットが減少する一方で、回線付きのiPadシリーズが好調に推移し、成長を維持している。

 タブレットのメーカー別シェアは、上位から順にアップル、ASUS、富士通、東芝、NEC Lenovoグループ、マイクロソフトになった。アップルは回線付きで出荷数を伸ばし、シェアは42.8%だった。

太田 亮三