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無料マンガアプリが拡大、スマホとPCで人気サービスに差も

インプレス「電子書籍ビジネス調査報告書2015」

 インプレスは、電子書籍市場を調査・分析した「電子書籍ビジネス調査報告書2015」を7月30日に発売する。A4判、390ページで、価格はCD-ROM(PDF)版が5万8000円、CD-ROM+冊子版が6万8000円。

 報告書では、概要として、過去1年間で無料のマンガアプリが増加するなどコミック関連の話題が目立ったとし、アプリを通して得られたデータをフィードバックするなど、編集や作品作りにも影響が見られるようになっていると指摘している。また、月額など定額制モデルが普及しはじめたことや、専門書店の誕生など、新たな可能性を感じさせる動きもあるとしている。

 今回の調査では、インターネット上でパソコンから回答する調査のほかに、スマートフォンから回答する調査も実施。パソコンユーザーとスマートフォンユーザーの利用動向の違いも調査している。

 パソコンユーザーにおける、有料の電子書籍の利用率は13.5%になり、昨年から3.1ポイントの増加。無料の電子書籍のみの利用率は15.8%で、合計で電子書籍の利用経験者は29.3%になった。

 スマートフォンユーザーでは、有料の電子書籍の利用率は15.5%。無料の電子書籍のみを利用するユーザーは24%で、パソコンユーザーよりも多くなっている。

電子書籍利用率の推移(パソコンユーザー)
電子書籍利用率(スマートフォンユーザー)

無料マンガアプリ

 電子書籍の中でもマンガに絞り、無料のマンガアプリ・サービスの利用率を調査すると、スマートフォンユーザーは26.7%、パソコンユーザーは13.3%となり、差が見られた。

 利用しているアプリ・サービスにもスマートフォンとパソコンで差があり、スマートフォン(対象回答数394件)では1位が「comico」でシェア38.3%、2位が「LINEマンガ」で26.1%、3位が「マンガボックス」で19.3%、4位が「少年ジャンプ+」で18.5%となっている。

 一方、パソコン(回答数5253件)では1位が「LINEマンガ」で30%、2位が「comico」で25.1%、3位が「Yahoo! ブックストア」で22.8%、4位が「少年ジャンプ+」で19.1%、5位が「マンガボックス」で17.5%になった。

太田 亮三