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紙の写真の撮影日を推定してExifに追加、スキャンサービス「節目写真館」で

 フォトバンクは3日、同社の写真デジタル化サービス「節目写真館」で、紙の写真に撮影日情報を追加する「節目スタンプ」の提供を開始した。

 「節目写真館」は、紙の写真やアルバム、フィルムなどを送ることで、デジタル化したデータを提供するサービス。写真スキャンでは1枚10円から提供している。今回新たに提供が開始された「節目スタンプ」は、「節目写真館」でスキャンした写真データに「撮影日情報」が追加されるというもの。「節目スタンプ」はスキャンサービスを利用することで無料で利用できる。

 スマートフォンなどで撮影した、JPEG形式などの写真ファイルでは、不可視領域に「Exif」という、撮影に関する情報を記録するデータ領域が付属している。紙の写真をスキャンした場合はこのデータが存在しないため、ユーザー自身による入力作業が必要となっていた。

 「節目スタンプ」では、このExifの撮影日情報を特定して追加するサービス。同サービスを利用することで、クラウドストレージや写真管理ソフトウェアといったもので、古い写真も時系列順に表示し、一元管理することができるようになるとうたっている。

 同社では、ユーザーが一度に預けた10年分程度の紙の写真をまとめて確認することによって、90%以上の写真について、1年以内の誤差で撮影日の年代を特定できるとしている。

 具体的な方法としては、写真に印字されている日付をもとに、登場人物の年齢の推移、写真アルバムの表紙やメモ書きなどから得られる情報、前後の写真の季節の推移などを元にした分析を行っているという。

 同社の技術担当者によると、年齢の推定については、機械学習による年齢算出技術をベースとした独自システムを使用しており、同一人物の成長過程や、家族構成などのパターン化されている情報をシステムによって把握することで、ぶれの少ない年齢推測が可能になるという。

 今後は、この画像解析の技術を発展して、写真に対するレーティングや、登場人物のタグ付けといった機能の実装を目指すとしている。

石井 徹