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mineoがドコモ回線の料金発表、au回線では一部値下げ

海外向けサービスも発表

 ケイ・オプティコムは、MVNO型モバイルサービス「mineo(マイネオ)」において、9月1日より提供するNTTドコモ回線の料金プランを発表した。au回線だけを提供してきた同サービスがドコモ回線を取り扱うこと自体は5月に発表されていたが、その料金が今回、決まった。どちらの回線であっても、月額利用料は同じ。1カ月あたり500MB/700円〜で、4つのプランが用意される。

 7月末時点では契約数が8万件を超えたmineo。ドコモ回線の提供で、さらなるユーザー獲得を狙う。

500MB 1GB 3GB 5GB
ドコモプラン
(Dプラン)
700円 800円 900円 1580円
auプラン
(Aプラン)
700円 800円
(改定前:850円)
900円
(改定前:950円)
1580円

 新料金プランでは、どちらの回線であっても、500MBで月700円、1GBで月800円、3GBで月900円、5GBで月1580円となる。同社では「競合他社の水準にあわせた」と説明。090番号で利用可能な通話サービスは700円上乗せされる形となる。ドコモプランの登場にあわせて、auプランのうち、1GBと3GBのプランについては従来よりも値下げされ、ドコモプランと同じ価格に揃えられた。

 18日に開催された説明会で、壇上に立った、ケイ・オプティコムのモバイル事業戦略グループグループマネージャーの津田和佳氏は「ドコモ回線とau回線で料金を揃えるかどうかは社内でも議論した。最終的に、わかりやすくするためあわせることにした」と説明。後述するパケットギフトというサービスを展開する上でもパケット単価が同じになることで、不公平感をなくせる、とする。

ドコモ回線向け端末、年内にも

 なお、ドコモ回線向けの端末について津田氏は「間に合わなかった。検討中」と率直に回答。当面は手元にある端末や、あるいはユーザー自身がSIMロックフリー端末や、中古端末を別途購入してもらうケースを想定する。その上で、「年内にも新機種を発表できそうだ」と回答。その際には、mineoのロゴマークは入れず、メーカーブランドの機種として提供する方針も明らかにされた。

「1枚のSIMカードでドコモとau」はまだ見通し立たず

 またau回線で可能だったMNP(携帯電話番号ポータビリティ)の即時開通は、ドコモプランでも可能となる。mineoユーザーがmineoのサービス内でMNPする場合は2000円で可能となる。またSIM交換手数料は従来の3000円→2000円に値下げされる。

 同社では、一般的なMNPでは、MNPで転出する際の手数料で2000円、転入先で契約するときの事務手数料3000円と、少なくとも5000円の費用が発生するとしており、割安さをアピールする。

 一方で、1枚のSIMカードにまとめられるかどうか、という点について津田氏は「検討中だが進捗はない。関係各所にも働きかけは必要だが、いつごろ実現するのか、といったこともまだ申し上げられない」と述べた。

複数回線割/家族割で強み

 このほか9月1日からは、「複数回線割」「家族割」が提供される。どちらも割引額は1回線あたり50円。

 また、通信量を家族だけではなく友人も含め、誰にでも贈れる「パケットギフト」も9月1日より提供される。ドコモプラン、auプランの垣根を超えて、パケットを贈れる。

 料金の価格帯は他社に揃える一方で、複数回線・家族での割引や、通信量を分け合える仕組みは同社のアドバンテージの1つとされる。津田氏は「夫婦で違うキャリアを利用するという事例はよく耳にするが、そこで戦えるのではないか。さらに(家族割で)値引きするという仕組みは、継続的なものでメリットが出る。他社以上に値引きせずとも戦える」と述べ、mineoの強みとする構えだ。

割引キャンペーン

 ドコモプランのスタートにあわせて、mineoではキャンペーンを実施。8月18日〜10月31日までに申し込むと、月額基本料6カ月相当分(800円×6)が割引される。ドコモプランを先行予約すると、さらに3カ月分の割引(合計800円×9)が適用される。またauプランで、セットの端末に「AQUOS SERIE」を購入すると、さらに24カ月分(合計2年半分、800円×30)の割引も実施される。

 津田氏は、半年使って契約を解除する人もいるのでは? という質問に「確かにそういう人はいるかもしれないが、一度、使ってもらえれば満足してもらえる品質だと思う。それで納得いただけないのは仕方がない。1年前のサービス開始時にも同様の施策を実施しており、多くの方に残ってもらえた。自信を持っている」と語る。

海外用プリペイドSIMも

 同社では9月1日より「mineo海外用プリペイドSIM」を個人ユーザー向けに提供する。Amazon.co.jpや、同社通販サイト、グランフロント大阪にあるmineoアンテナショップにおいて、販売される。7カ国で使える30MB分の通信量を含む形で3000円で購入する。

「mineo海外用プリペイドSIM」

 データ通信専用となっており、データ通信量は別途、チャージする。特定のエリアを対象にした「データパックチャージ」は、中国、香港、台湾、韓国、タイ、米国、欧州38カ国を対象にしたもので、日本人の渡航先の8割をカバー。利用料は30MBにつき650円、100MBで1480円、1GBで9800円などとなる。

データパックチャージの利用料
30MB 100MB 500MB 1GB
料金 650円 1480円 5480円 9800円

 一方、その他の国でも利用できる「従量チャージ」は、日本からの渡航者数が多い国100カ国以上をカバー。通信した分、利用料が発生する形となり、1MBあたりの料金は、Zone1のエリアで32円、Zone 2で92円、Zone 3で858円となる。

 ケイ・オプティコムではアイルランドの企業、キュービックテレコムのサービスを用いて、「mineo海外用プリペイドSIM」を実現した。

訪日外国人向けサービス

 2015年10月からは、日本を訪れる外国人旅行者向けのサービス「Prepaid SIM for Japan Travel」が提供される。

 説明書きは英語・中国語・韓国語・タイ語・日本語などで用意され、専用コールセンターも提供される。料金は1GBにつき2800円、5GBにつき5000円。

iPhoneへの対応は「もう少し時間を」

 au回線ではiPhoneが利用できないなか、約1カ月前、IIJの解析により、一定の条件で利用可能なケースもあることが判明した。

 津田氏は「詳細はまだ検討中だが、おおむね音声通話非対応のiPadでは安定して使えることがわかってきた。一方、iPhone 5s/5cにiOS 8をインストールして、通信設定用のプロファイルを変更したところ、利用できた場合はあった。ただ不安定な動きもある。一方、iOS 9が9月になれば登場するとされている。それを待って、公表できるものは出したい。社内で取り組みを進めているが、もう少し、お時間をいただきたい」とした。

 囲み取材でもiPhoneについて問われると、アップルやKDDIに申し入れを行っており、具体的な取り組みの内容は開示できないとしつつ、少しずつ前進していることを示唆した。

au回線のVoLTEは11月に

津田氏
 ユーザーからの問い合わせが多い、au回線のVoLTEについては今まで、なかなか具体的な時期を申し上げることはできなかった。KDDIとは今、調整中だが、11月にサービスを提供開始できそうな見込みになった。

 ドコモ回線でのVoLTEはSIMを交換する必要はないが、au回線はSIMの交換が必要となる。残念なのは、auのVoLTE対応端末を使っていても、いったんSIMロックを解除しなければ、mineoでは使えないことが判明している。そのあたりをしっかりユーザーに伝えながら提供していきたい。具体的なサービス開始日はまだだが、KDDIとの契約もまとまりつつある。ユーザーからは「やる気あるの?」と言われるが、やる気はすごくある。もっとも早い物で、5月に発売された機種を購入していた場合、6カ月経つとSIMロックを解除できるようになる。その時点でサービスが提供できるよう進めている。

(関口 聖)