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Android 6.0“Marshmallow”は日々の体験を改善、開発中の新機能も公開

 7日、グーグル日本法人は、Androidスマートフォンの新機種「Nexus 5X」「Nexus 6P」を報道関係者向けに公開した。あわせて、Android 6.0“Marshmallow(マシュマロ)”に搭載される新機能や開発中の機能なども紹介された。

Android 6.0“Marshmallow”でユーザー体験を改善

 「Nexus 5X」「Nexus 6P」に搭載される最新のAndroid 6.0“Marshmallow”は、「なにか革新的な機能を追加するアップデートではなく、日々の体験を最大限、改善させるために開発された」(グーグル製品開発本部長の徳生裕人氏)という。Android 5.0でのマテリアルデザインを踏襲しつつ、ロック画面、アクセス権限の管理、バッテリー消費の改善が図られた。

 たとえばロック画面からは、カメラへのアクセスという従来からある機能のほか、音声検索へのアクセス、充電状況の確認が可能になった。

 アプリ一覧画面では、一番上に表示される4つのショートカットは、日々、どんな時間にどんなアプリを使うかAndroidが学習し、朝や夕方など利用する時間帯や頻度にあわせて表示するアプリを切り替える。

 アプリのアクセス権限の管理もこれまでと大きく変わる。たとえば、Android 5.Xまではインストール時に全ての権限に許諾を与える形となり、実際のところ、アプリのどんな機能がどんなデータにアクセスするかわかりにくい。ところがMarshmallowでは、アプリインストール時は最小限のアクセス権限だけOK、としておき、カメラを使うときに「このアプリでカメラ機能を使って良いか」と許諾を求めてくる。場面場面で、アクセス権限を追加する形となり、ユーザーが認識しやすくなる。

 バッテリー消費では、新たにDoze(ドーズ)モードが用意される。これは、スマートフォンを使っていない状態では、ほぼ動作を止めてしまうというもので、「より深い眠りにつくようなもの」(徳生氏)。ただし、重要なアプリからの通知が届くと通常の状態に戻る。以前のNexus 5やNexus 6と比べて、今回のNexus 5X/6Pは30%、バッテリー駆動時間が長くなった。

一歩踏み込んだGoogle検索「Now On Tap」

 5月のGoogle I/Oで新機能として紹介された「Now On Tap」のプレビューも披露された。英語版は10月5日の週から提供されており、日本語版は年内にも提供される。

 Android 6.0の新機能である「Now On Tap」は、スマートフォンを使うどんな場面でも、ホームボタンを長押しするだけで、すぐGoogle検索に切り替えられるというもの。たとえばGoogle Play Musicでアーティストを探した場合、ホームボタンを長押しすれば、そのアーティストをキーワードとして検索しはじめる。

 またLINEで「JJハワイに行かない?」と友達からメッセージが届いた場合、「Now On Tap」を呼び出すと、「JJハワイ」をキーワードとして検索する。つまり、突然ユーザーの知らないワードで話しかけられても、検索によってそのワードが示す内容がわかる。

 この場合、「JJハワイ」が店舗名であることがわかり、一緒に行こう、と誘われたことになる。そこで「行こう」「〇時にね」と会話を続けて、「Now On Tap」を起動すれば、その時刻などの情報から、グーグルの自然言語処理技術によって、何らかの予定が決まったと判断してカレンダーへ予定の入力を提案してくれる。

 徳生氏は「これまではユーザー自身がキーワードを決めて検索していた。しかし『Now On Tap』では、どんな情報が必要か推測して検索できるようにする。Google検索にとって非常に大きな一歩だ」と評する。

グーグルの徳生氏

Googleフォトの「自動分類」「共有アルバム」

 今年5月にリニューアルした「Googleフォト」は、スマートフォンで撮った写真の保存先として、容量を気にすることなく利用できるサービスとして、あらためて紹介された。ユニークな機能として紹介されたのが、自動分類だ。

 たとえば動物園を訪れ、象に餌をあげる場面を撮っていた場合、「Googleフォト」にアップロードしておけば、その写真を「象」というキーワードで検索できる。「場所やイベントを機械学習の力で、自動的に整理する」(徳生氏)とのことで、いわゆるディープラーニングで実現したもののようだ。

 この自動分類をさらに発展させた開発中の機能として、“同一人物を1つのグループにする(グルーピング)”というものが、今後、日本国内でも導入される予定。たとえば子供の成長の記録を、誕生時からずっと撮影しつづけて、その写真をGoogleフォトにアップロードしておけば、乳児の写真だけではなく、成長したあとの写真も含めて、「〇〇くん」という形で、同一人物のタグを付けてくれる。これは、顔の特徴を判別するだけではなく、写真の撮影日をもとに、少しずつ変化していることを推測し、「同一人物ではないか」とタグ付けをするもの。

 この機能を応用し、「太郎 雪だるま」、「花子 北海道」など子供と何らかのキーワードを組み合わせて検索すれば、「太郎と一緒に雪だるまを作った写真」「花子と一緒に行った北海道旅行の写真」を探し出す。

 このほか2015年内に提供されるのが「共有アルバム」という機能。複数のユーザーが写真をアップロードして、一緒にアルバムを作成、整理するもので、パソコン、スマートフォンとマルチプラットフォームで写真を共有できる。

写真で見る「Nexus 5X」「Nexus 6P」

 米GoogleのAndroid担当副社長であるヒロシ・ロックハイマー氏は、日本生まれで日本育ちとあって、Marshmallowと命名されるときには、個人的には「餅(Mochi)」と名付けたかった、と笑いつつ、「Nexus 5X」「Nexus 6P」は、日本でも成功を収めたNexus 5、Nexus 7の正統な後継モデルと位置付ける。

Android担当副社長のロックハイマー氏
Nexus 6P

 その特徴として、USB Type Cをサポートしたことで、コネクタの裏表なく利用できること、10分間の充電で4時間利用できるなど急速充電がサポートされたことを紹介。また12メガピクセルカメラではHDR対応で、スローモーション撮影(5Xは120fps、6pは240fps)、4K動画の撮影もサポート。

 さらに低消費電力のセンサー用プロセッサ「Sensor Hub」を搭載しており、使っていない状態でスリープしていても、手に取るとすぐ利用できるようにした、とアピールする。国内ではGoogleストアを介して販売されるほか、Nexus 5Xについては、NTTドコモ、ワイモバイルでも取り扱われる。

Nexus 5X
ファーウェイのAndroid Wear「HUAWEI WATCH W1 Elite Leather」
Moto 360
LG G Watch Urbane

(関口 聖)