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「Nexus 6P」ソフトバンクが独占提供、9日予約開始

Nexus 6P

 グーグルのリードデバイスで、最新のAndroid 6.0を搭載するファーウェイ製スマートフォン「Nexus 6P」が10月下旬以降、ソフトバンクの冬モデルとして発売される。国内キャリアではソフトバンクが独占するとのことで、SIMロックもかけられている。10月9日より予約を受け付ける。

 Nexusシリーズはグーグル自身が提供するAndroid端末。ハードウェアの製造はファーウェイが担当するが、ファーウェイとグーグルが共同開発するグーグルの製品となる。なお、同時発表のNexus 5Xはソフトバンクではなく、ワイモバイルから販売される。

 Androidのリファレンス端末的な位置づけでもあり、最新のAndroid 6.0が搭載される。OSのアップデートについても、通常のAndroid端末ではグーグルがリリースしたOSをメーカーが実装し、販売キャリアが検証してから配信されるが、Nexusシリーズの場合はグーグルが直接配信するため、タイムラグなく最新のOSを利用できる。

 Nexus 6Pはグーグル自身もSIMフリー版をGoogleストアで販売する。ソフトバンク版はSIMロックがかかっている以外、ハードウェア・ソフトウェアの両面でグーグルが販売するSIMフリー版と差異はない。そのため、キャリアサービスのアプリなどもプリインストールされず、プリインストールアプリやホーム画面も素のAndroidのままで、OSのアップデートもSIMフリー版とソフトバンク版は同様に提供される。

 対応する周波数帯などもSIMフリー版と同じグローバル仕様のままとなるため、国内で提供されていない周波数帯や通信方式にも豊富に対応している。

 ソフトバンクのサービスとしては、キャリアメールの「S!メール」(△△△@softbank.ne.jp)があるが、こちらはもともと国際規格のMMSに準拠してサービスが提供されているため、ソフトバンクのSIMカードが入っていれば、とくに設定することなく標準のメッセージアプリで送受信が可能となる。

 そのほか、通話関連では、HD Voice(3G)とVoLTEには標準で対応する。アプリを利用するサービスに関しては、アプリを別途自分でインストールする必要がある。

 緊急速報メールについては、ソフトバンクでは非サポートとしているが、Nexus 6P自体は国際規格である「ETWS」に対応し、緊急速報関連の設定メニューも存在している。Nexus 6Pは仕様上、3G網上での「CBS」形式の緊急速報は受信できないが、4G網上でのETWS形式の緊急速報は受信できることもあるという。ただし3G非対応なことや通知音が規格に則っていないこと、受信を保証できないことなどから、非サポートという扱いになっているという。

 背面に指紋認証センサー「Nexus Imprint」を搭載し、ロック解除やGoogleの決済機能「Android Pay」に指紋認証を利用できる。指紋認証センサーは指のスライドが不要なタイプで、画面が消灯している状態でも、指を指紋センサーに置くだけで認証され、ロック画面が表示されずに直接ホーム画面が表示される。

 指紋認証センサーは背面の中央にあり、普通に片手で持ったときに人差し指が触れる位置となっている。

 ボディは金属製で、いくつかのパーツに分割されているが、メインとなるパーツは背面・側面が一体となっているユニボディ構造。基本はブラスト仕上げだが、面取り部分のみ研磨されていてデザイン上のアクセントとなっている。前モデルとも言える「Nexus 6」に比べると、曲面が減って直線的なデザインになっている。デザインはグローバル仕様のままなので、キャリアロゴはない。

 ディスプレイには5.7インチのWQHD(2560×1440)の有機ELディスプレイを搭載。プロセッサーはSnapdragon 810(MSM8994、2.0GHz×4+1.5GHz×4のオクタコア)、メモリは3GB。OSはAndroid 6.0「Marshmallow」。

 カメラは背面が12.3メガピクセル、1ピクセルあたり1.55μmでレンズはf/2.0。赤外線レーザーによるオートフォーカスや4K(30fps)の動画撮影にも対応する。前面カメラは8メガピクセルで、1ピクセルあたり1.4μm、レンズはf/2.4。

 ストレージは32GBまたは64GBの2種類。microSDカードには対応しない。本体側面にはトレイ形式のnanoSIMカードスロットのみがある。

 内蔵バッテリー容量は3450mAh。バッテリーの取り外しはできない。充電・データ端子はUSB Type-Cとなっていて、10分で最大7時間使用相当の充電ができる急速充電に対応する。急速充電は5V/3Aで給電するもので、クアルコムのクイックチャージ2.0のように昇圧するものではない。

 カテゴリー6のLTEに対応。FDD-LTEの対応バンドは、B1/2/3/4/5/7/8/9/17/19/20/28、TD-LTEの対応バンドはB38/39/40/41。ソフトバンクのネットワークでのキャリアアグリゲーション(CA)はB1-B8、B41-B41の組み合わせを利用し、下り最大187.5Mbpsとなる。3GではUMTS/W-CDMAのB1/2/4/5/6/8/9/19、CDMAのBC0/1、TD-SCDMAは34/39、GSMでは850/900/1800/1900MHzが利用可能。

 Wi-Fiは802.11a/b/g/n/ac、2x2MIMOにも対応する。Bluetooth 4.2やNFCにも対応している。

 4種のカラーバリエーションごとに容量が違っていて、アルミニウム(32GB)、グラファイト(32GB/64GB)、フロスト(64GB)に加えて、発売から1カ月ほど遅れて、スペシャルエディションのゴールド(64GB)がラインアップされる。

 大きさは159.3×77.8×7.3mm、重さは178g。

 発売キャンペーンとしては2015年中に購入した人を対象に、GoogleストアでSIMフリー版を購入したときと同様、Google Play Musicが90日間無料で利用できる。さらに2015年中にNexus 6P、Xperia Z5、AQUOS Xx2を購入した人を対象として、抽選で5万名にハーマン・カードン製球形Bluetoothスピーカーの「ONYX STUDIO」がプレゼントされる。

アルミニウム
グラファイト
フロスト
ゴールド

白根 雅彦

関口 聖