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目の動きで自分の状態を見るメガネ「JINS MEME」、11月5日発売

 アイウェアブランド「JINS」を展開するジェアイエヌは、センサーによって自分の健康状態を見ることができるメガネ「JINS MEME」(ジンズ・ミーム)を11月5日に発売する。

 「JINS MEME」は、一般的なメガネと同じように装着すると、目線の動きやまばたきの回数、頭の動き方といった情報を取得する。Bluetoothでスマートフォンと連携し、アプリから自分の状態を知ることができる。対応OSは、発売時点ではiOSのみとなっている。2016年1月にAndroid版の対応アプリをリリースする予定。

 ウェリントンタイプの「JINS MEME ES」が3万9000円(税抜、以下同)、スポーツサングラスタイプの「JINS MEME MT」が1万9000円。全国のJINSショップ38店舗と、JINS MEMEオンラインショップで販売される。

 「JINS MEME ES」は、ウェリントン型のフレームに、独自開発の3点式眼電位センサーと、6軸センサーを搭載。まばたきや視線の動きの情報を収集する。レンズは通常のメガネと同じものを使用し、度つきのレンズやブルーライトカットレンズへの交換に対応する。重さは約36g。

 「JINS MEME MT」は、運動時の使用を想定したサングラスタイプ。眼電位センサーを省略し、6軸センサーのみを搭載している。度つきレンズへの交換は対応しない。重さは約45g。

 どちらのタイプも連続稼動時間は最大24時間。リアルタイム計測を行う場合は最大12時間。充電時間は約2時間。microUSBポートより充電する。

 発表会の会場では製品が展示され、実際に装着することができた。筆者が実際に装着してみたが、重さは気にならない程度だった。ウェリントン型の「JINS MEME ES」については、鼻あての部分に眼電位センサーがあることから、装着感を高めるには購入時に調整が必要とのこと。

JINS MEME対応アプリ

 「JINS MEME」アプリは、自身の健康状態を表示する。一般的なフィットネストラッカーと異なり、自分の健康状態を「アタマ年齢」と「カラダ年齢」という2つの年齢に例えて表示する。「アタマ年齢」は眼電位センサーをもとに、集中力、活力、落ち着きといった項目の値が高いほど若く表示される。「カラダ年齢」は、6軸センサーによって活動量、姿勢、安定しているほど若く表示される。

「JINS MEME」アプリ

 また、「JINS MEME ASSIST」と「JINS MEME FITNESS」という計測機能を活用したアプリ群が用意されており、順次追加される。

 「JINS MEME ASSIST」は、生活をサポートするアプリを揃える。第一弾は、運転時の居眠り警告アプリ「JINS MEME DRIVE」。眼電位センサーから取得したまばたきの情報をもとに活用された、眠気を検知するアルゴリズムを応用したもの。着用者の眠気の状態を表示して、強い眠気を感知した場合にはアラームを鳴らして休憩を促す。ログ機能も備えており、スマートフォンのGPSと眠気の状態を時系列で表示することで、改善に役立てることができる。

 主に長距離ドライバーの使用を想定して開発されており、鴻池運輸と連携して実証実験を行っている。

「JINS MEME DRIVE」アプリ

 「JINS MEME FITNESS」は、トレーニングを補助するアプリ群。第一弾として提供されるのは、ランニング時のフォームとペースの変化を可視化するアプリ「JINS MEME RUN」。6軸センサーから得られた頭の動きをもとに、体軸が目標よりどれだけズレたかを表示する。ランニング時にはフォームの乱れを音声でフィードバックする。終了後には1kmごとのペースや、頭のブレのログを表示し、トレーニングの効果を把握することができる。

「JINS MEME RUN」アプリ

 「JINS MEME FITNESS」では、体幹レベル判定ができるトレーニングアプリ「JINS MEME CORE TRAINING」を2016年1月より提供が開始される。今後、スポーツごとに特化したアプリを提供する方針で、発表会ではプロ野球の横浜ベイスターズが協力した実験の様子が紹介された。

 このほか、、「JINS MEME Lab.」として、開発者向けにSDKとAPIを公開し、JINS MEMEを活用したアプリの開発を募る。

生活に馴染んだウェアラブル機器に

ジェイアイエヌ社長の田中仁氏

 JINS MEMEは、2014年5月に開発が発表されていた。発表会で登壇したジェイアイエヌの代表取締役社長の田中仁氏は、「開発が進むにつれていろいろな分野で応用できることがわかり、生活全般で使えるデバイスになった」と自信を示した。

 当初ウェリントン型とサングラス型のみの2種類のみの提供となることについては、基板やバッテリーの大きさの限界によるもの説明。今後は基板、バッテリーの極小化を目指すとし、「5年後にはJINSの全フレームがMEME対応にできたら」と話した。

 医療分野では、「先制医療」の研究者と連携してヘルスケア機能の研究を進める方針を説明。先制医療は、病気と診断される以前の段階で、将来発病するリスクが高い病気を推定して、対策を行うもの。田中氏は、2016年春に、JINS MEMEを利用して、「先制医療」のリスク予測に活用できるようなアップデートを計画されていることを明かした。

 研究機関向けには、JINS MEMEが取得したローデータそのまま解析できる「アカデミックパック」が提供される。「アカデミックパック」は一式50万円〜。

為末大氏

 フィットネス分野については、元陸上競技選手でスポーツ指導者の為末大氏が登壇。「短距離では、自分の体の動きを見ることができるビデオ録画が登場してから記録更新が盛んになった。体軸の動きを可視化できるJINS MEMEの登場によって、パフォーマンスの改善に期待できる効果は大きいのではないか」と期待を示した。

(石井 徹)