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1人1人が作り上げた「Ingress Mission Day」、横須賀に2000人集まった日

 10月31日、神奈川県横須賀市で、スマートフォンゲーム「Ingress」の公式イベント「Mission Day(ミッションデー) Yokosuka」が開催された。事前の登録は2000人弱にのぼり、横須賀中央駅周辺の三笠公園やドブ板通りだけではなく、観音崎や浦賀など、横須賀市内の多くの場所で遊べるようになっており、多くのエージェントが坂を登り降りしたり、横須賀ならではのフードを楽しみつつ、“大人の遠足”を楽しんだ。

ヴェルニー公園に集まったエージェントたち。参加者のごく一部だ

横須賀市長×ナイアンティック トークイベント

 イベント中盤には、吉田雄人 横須賀市長と、Ingressの“中の人”である米ナイアンテック社のアジア統括本部長である川島優志氏の対談も行われた。実は大学時代、先輩後輩だったという2人、吉田市長は対談が始まると「川島さん」と敬称を付けて呼ぶも、早々に川島氏は「少し気持ち悪い(笑)、いつも通り“カワシマ”“雄人さん”で」とリクエストし、さらに川島氏が今回のイベントに2000人近い参加表明があったこと、その準備に携わった地元のエージェントや市の職員に向けて「ありがとうございました」と感謝のコメントを述べると、吉田氏は「それ、俺が言いたかったよ!」と割って入るなど、2人は気の置けない間柄であることを隠さず、にこやかな雰囲気で対談を進めた。

数百人のエージェントが駆けつけた

 普段は青のレジスタンス陣営と、緑のエンライテンド陣営に分かれて、陣取りゲームやパズルのような要素を楽しめる「Ingress」では、指定された場所を巡る“ミッション”というミニゲームがある。ミッションデーでは、このミッションを街ぐるみで複数用意し、一定条件を満たすと、ナイアンテックからミッションデー専用のゲーム内メダルが付与される。こうした仕組みは「普段はバトルだが、それだけではなく、せっかく訪れた場所をもっと楽しめるようにできないかとしてミッションデーが生まれた」(川島氏)のだという。

 トークの終盤、「ミッションデー」のメダルが1種類しかないことを問われた川島氏は、「現時点ではノーコメントだが、もちろん考えている。いっぱい参加した人には良いことがあるようにと考えています。これからもいろいろと訪れて欲しい」とコメント。ここに吉田市長は「大学時代、こういうことを言う場合はノーアイデアだったんですよ。でも今は違う」とコメントし、観客に期待感を抱かせる。

 また台湾や沖縄で実施される公式イベントでは、現地でしか入手できない、「かなり貴重な何か」が用意されることも明らかにされた。

「Pokemon Go」、自治体とコラボは?

 また2016年に登場するPokemon Goについて川島氏は「鋭意制作中で、横須賀にPokemon Goで訪れる人もたくさん出てくるだろう。将来は良い形で何かやれたら」と述べるに留まる。

 これに吉田市長は「個人的には課金という仕組みにはちょっとダメ」とちょっと否定的な姿勢を見せると川島氏は「Ingressにもようやくストア機能が付いた。さまざまな要望をいただく中で、ゲームへの勝敗に影響を与えず、便利な要素をどう追加するか考えたとき、それからずっとIngressを続けるために、という点から実現に至った。課金したほうが絶対有利になるというものではない」とIngressの新機能がゲームバランスへ影響を与えない形になると説明する。

 この説明に吉田市長も「そういった考え方なら行政としても対応しやすい」と前向きな姿勢に切り替えた。

最後に挨拶する吉田市長。自身もエージェントとのことだが陣営はヒミツ。「横須賀市がどちらか一方に与しているわけではない。それに選挙にも影響するよ、と職員から言われています(笑)」

川島氏インタビュー

 対談当日、本誌ではナイアンティック川島氏と、アジア統括マーケティングマネージャーの須賀健人氏に話を聞くことができた。

――2015年を振り返ると、ナイアンティックとして何を目標としてきたのでしょうか。

 結果的になったのですが、やはり独立ですね。これまでは、グーグル社内で独立して、インキュベーションしてもらい、非常に良い形でサポートを受けてきました。独立にあたり、Ingressを良い形で続けるために、さまざまな挑戦があったのです。Ingressは、数多くのサーバーを用いており、グーグルのインフラストラクチャーのメリットを活かしています。もちろん独立後も、グーグルさんのサポートは引き続き、受けていますが、Ingressを末永く提供できるようにどうしていくか、ということです。ここまで、うまく課題を乗り切れているなと思います。

 本当に支えてくれたエージェントの皆さん、グーグルさん、任天堂さん、ポケモンさんとたくさんの支援をいただいて本当に感謝していますし、良い形で2016年を迎えられそうだなと思っています。

須賀氏(左)と川島氏(右)

――ちなみに「結果的に」ということは、今夏、グーグルの持株会社としてAlphabet社が設立されたことが、ナイアンテック独立の契機になったのでしょうか。

川島氏
 いえ、それは偶然時期が重なっただけなのです。直接のきっかけではありません。もちろん良い形で進められる背景にはなったと思うのですが、それ以前から独立を目指して動いていており、時期が重なったのです。Alphabet社の設立という一報に触れたときには、細かい部分を把握していなかったので、「面白いタイミングだね」とジョン(ジョン・ハンケ氏、ナイアンティック創設者)と一緒に笑っていました。

――独立による一番の変化、メリットは?

川島氏
 メリットは非常に大きいと思っています。1つは自由にできる領域がさらに増えた、ということですね。グーグル内で動く場合は、グーグルとしてのブランディング、意志を踏まえていく必要があります。そのためには方針を決定していく際に時間がかかることがどうしてもありました。そのあたりは独立によってスピードアップして、とてもやりやすくなった、という実感があります。

――それは直近の成果で何か出てきていたりしますか?

川島氏
 それはIngressのストア機能のことでしょうか。以前から述べてきましたが、ジョン・ハンケ自身、ゲームバランスやゲームそのものを壊す、あるいは雰囲気を損ねるスポンサーシップや課金は絶対にしたくない、という意志がありました。ゲーム内へ急に広告が出てくるですとか、“Pay for Win”というか課金すると絶対的な優位になって勝利する、といった仕組みにはしたくないと。そういうことを避けつつ、Ingressを長く続けていくためにどうしたらいいのか、すごく考えながら、今回の決断に至ったのです。

 Ingressは、サーバーやインフラのコストが高いシステムの1つです。長期間を続けるために、スポンサーシップをしっかり進めつつ、その上でコストをまかなう仕組みが必要です。いかに長期間、エージェントをずっとゲームを続けられるか、さまざまな方法を検討した上で、今回のストアの発表に至ったと感じています。

――2015年のはじめごろ、他媒体のインタビューなどを通じて、課金はちょっと、とコメントされていたように思います。それはゲームバランスを崩すものを避ける、といった考えで、課金そのものは拒絶していたわけではなかったと?

川島氏
 当初は、課金しないという方向で考えていたんですね。アプリ内課金になりましたが、Ingress内で、ゲームを便利にしてくれるこんなアイテムが欲しい、あんなアイテムが欲しい、というリクエストが多く寄せられていました。それをどういう形でゲームに出していくのか、という点があります。

 そして独立など、さまざまな流れのなかでIngressを長く続けられるか、ということを考えた決断だったと思います。でもゲームバランスを崩さないということは堅持していきます。

 有料の新アイテムはいずれも課金したから強くなる、というものではありません。「キーロッカー」は所有上限を超えて想い出になるポータルのキーを残したいという想いに応えたものです。アイテムの入手数が増える「フラッカー」は、エージェントが集まってアイテムを収集するとき(フラッシュファーミング、FFとも)、黙々とグリフハックして会話がないという現状に向けたアイテムです。もしかしたらフラッシュファームしながらグリフをそれほどせずにアイテムを集めつつ、会話を楽しめるかなと。

 ポータルに目印を付ける「ビーコン」は、スキャナ(Ingressのアプリのこと)への影響を及ぼせるのは面白い試みなので、たとえばちょっとしたミニアノマリーなど、クリエイティブに、よりゲームを楽しくする、深みを与えることができるのではないかなと。そうしたアイテムを作っていくのにコストがかかるので、うまく課金という形で補いながら、と考えています。

――これまではコラボする企業がスポンサーとなっていましたが、ストアによってユーザーがスポンサードできる仕組みであるということですね。ところで企業とのコラボで登場するアイテムではAXAシールドなど、既にあるアイテムの強化版、といったものがありましたが、全く新しい種類のアイテムが登場する可能性もあるのでしょうか。

川島氏
 はい、登場し得ます。スポンサーシップのなかで、既存アイテムよりちょっと強いものだけではなくて、ちょっと違う機能のアイテムが登場する可能性はありますね。

――これまでIngressは仕様が急に変わることが何度かありました。ところがこの半年ほどは、そうした変化が少なかったように思えます。

川島氏
 やはり独立に伴って、チーム内の変化もありましたので、(公式イベントの)アノマリーもありませんでしたし影響はありました。ただし、今は体制が完全に整い、サンフランシスコにもオフィスを構え、エンジニアもさらに新しく採用して、人数も増えています。ここからは、完全に前のように、さらに早いペースで(新たな取り組みを)どんどん出していけるんじゃないかと思っています。チーム的には、独立してスピードをあげて、いろいろとしやすくなった体制にもなっています。

――川島さんと須賀さんは、現在どんな業務を?

川島氏
 これまではUXデザイナーの1人としてビジュアル面や、ユーザー体験(UX)のデザインを行っていました。ナイアンティックに入って最初のミッションは、ジョン・ハンケやデニス・ホワンからは、Android Wear、Google Glassのような新しいデバイス、あるいはIngressのUXやビジュアルデザインを担当していました。Android Wearはローンチし、Google Glassはプロジェクトの進行具合もあって頓挫しましたが良い形になっていたので、いつか日の目を見ることができればと思います。

 そして業務の20%として、日本市場を担当していましたが、最初は予算もなくて、自分自身でIngressの動画を翻訳して字幕を付けるなど、日本人にIngressが伝わるような取り組みをしてきました。当初は日本の順位、ユーザー人口は低かったのですが、どんどん上げることができて、iOS版発表からしばらくすると、アクティブなユーザー数では米国に匹敵するか、超えるか、というレベルにまでなりました。そういった動向を踏まえて、スポンサーシップは日本関係での引き合いがどんどん増えていった。

 ナイアンティックには、ポケモン関連を担当する野村達雄が日本人2人目として、そしてGoogle Glassを担当していた広井隆太が3人目、そして須賀健人が4人目として加入したところで独立しました(編集部注:独立後、Googleマップに長く携わってきた河合敬氏もナイアンテックに加入した)。

 任天堂さん、ポケモン社さんからの出資や、さまざまなスポンサーシップもあって、ナイアンティックでは日本の存在感が大きくなっています。そして今後はアジアへの進出を深めたいと考えて、全体を見る仕事が自分のなかでも自然と高まっていったのです。そんなわけで、アジア全体を見る、というのが、私の仕事です。

須賀氏
 アジア方面では、日本関連のものがダントツに多いのですが、台湾や香港、そして東南アジアでもIngressは盛り上がってきています。川島はこれまで正式にはUX担当で、これまでアジアは僕と広井が担当していましたが、これは2人だけでは無理だと。川島はユーザーからも好かれているので、みんなで一緒に頑張ろうということになったのです。

――では須賀さんが日本市場専任に?

須賀氏
 そうですね。日本市場も多いのですが、実際は手分けして、川島がディレクションしてお互い連携していますね。

川島氏
 アジアの存在感が(ナイアンティックやIngressにとって)大きくなってくると思います。マーケティングについては須賀がちゃんと見て、やっていけたらいいなと思っています。基本的に、日本は、Ingressの世界のなかで非常に一目置かれる存在です。今回の横須賀も、グローバルで見ても世界最大級のミッションデーですし、これまでのアノマリーも世界最大を記録してきました。

――なるほど。

川島氏
 アノマリーは今後、11月に台湾、12月に沖縄で実施されます。サテライトでソウルやシンガポールがあります。台湾のアノマリーに行く日本人も多いと思いますが、これはすごく良いことだなと思っているのです。これは台湾を身近に感じていてる方が多いということかなと思うのですが、その背景に、もともと台湾を訪れた経験がある人が多い、ということだけではなく、Ingressのアノマリーイベントが過去に開催された東京や京都へ、台湾からも沢山のエージェントが訪れてくれて、親近感を抱いているのだろうと。特別な親近感や出会い、繋がりは、Ingressをしなければなかなか得られなかったであろうものです。国際的な作戦を実施するためにいつの間にか友達になっていく。

 ときに政治的に緊張する局面が、国同士の間ではあるかもしれない。でも、Ingressではそうした現実とは別の繋がりがありつづけたり、異なる戦いがあったりします。沖縄でも、海外にあるサテライト会場と協力しなければ勝利できないルールを今回、採り入れています。

――そういえば、台湾でのルールが発表されたそうですね。これまでのアノマリーでは、ポータルを奪い合い、フィールドで覆ったりリンクを貼ったりすることを目指していましたが、今回はさらにシャードを運ぶのだとか……。

須賀氏
 今回の舞台が選ばれたのは、(他の地域と協力する)そういう理由もあるのです。昨年12月に東京で開催して多くの方が集まったことを皮切りに、3月の京都では観光誘致策として、行きたいという気持ちを一押しするイベントになりました。6月の東北では今まで(観光地として)価値を感じていなかった人にとっても、Ingressを通じた繋がりで人が訪れるということになりました。そして今度の沖縄では、国を超えても一緒に遊べるんだよ、ということをぜひ実現したいと思って選定したのです。

川島氏
 Ingressをプレイするなかで、世界が広がった感覚を感じているエージェントは多いのではないでしょうか。行ったことがなかったところを訪れるようになるなど、自らの世界がどんどん広がっていく。家から街へ、さらに違う街へ、そして国境を越えていく。Ingressを通じて、発見や旅に出る、というところはコンセプトの1つですし、実現していきたいと思っています。

――先日も、都内の一部を囲うつもりが、いつの間にか日本全体を囲っていた、なんて話がありましたね。

川島氏
 そうそう、中野を囲うつもりが、ついでにという話ですよね(笑)。

須賀氏
 6月のイベントでも、仙台がフィールドで囲われましたが、完全に想定外でした。都市を囲うのは、日本を囲うよりも今は難しい面があるのではないでしょうか。そういう意味では、僕たちは(困難な課題を提示してもクリアしてくれるだろうと)エージェントを信じています。

川島氏
 Ingressでは「これは実現できないだろう」と、不可能と思われる設定をしたこともありますが、そうした予想は裏切られることがありますので、今回もそうなるのではないかなと楽しみです。

――ものすごいリアル課金が必要になるかもしれませんが……そろそろ時間も差し迫ってきました。レベルの高いエージェントたちをはじめ、頑張っている人たちの背中を押す仕組みは今後どうなるのでしょうか。

川島氏
 ハイレベルなエージェントをどうしたら楽しんでもらえるか、注意を向けていて、意識はしています。レベルキャップについては、今の時点ではノーコメントとしか言えません。どういう形が良いのか、こちらもよく考えて進めていきます。もうレベル16の方にもどうなれば嬉しいのか聞いてみたいと思います。というのも、Ingressの1ついいところは、レベル8になれば強さが平等(使えるアイテムは最大でレベル8)になるというところがあります。もちろんレベルが高いと体力が多くなるというメリットはありますが、レベル16バースターが欲しい、なんて声も聞きますし、何か良いアイデアがあれば。

――ただ、最高でレベル8だったところがレベル16になってから、それなりの時間が過ぎています。そろそろキャップが上がっても、と思うことはあります。

川島氏
 なるほど、レベル17、18、24とあってもいいのかなということですか。キャップが上がるときには一気に上がりますからね、もうレベル16の方がキャップが外れても、また最高レベルになっていた、ということになるかもしれませんよ(笑)。

――そこで一気にレベルアップするような方の熱意は、レベルが主目的ではないのかもしれませんね(笑)。

川島氏
 確かに日本ではレベル16のエージェントが多くなってきているので、考えなきゃいけないなと思います。

――たとえばミッションデーのメダルのデザインもそうなんですが、もっと遊んでもらうため、もっといろんなところを訪れてもらうための仕組みが、最近はちょっと弱まっている印象も受けます。

川島氏
 ミッションデーは、エージェントが自分たちで作っている、という仕組みがすごく大きな要素で、そうした方々が街の魅力を打ち出しています。それをどう我々がサポートしていけるか考えていますが、ミッションデーそのものは、とにかくたくさんの人の訪問を目指すというよりも、その土地を知ってもらうため、参加者と作り手がともに楽しめるイベントです。いろんなところで開催されることで、楽しんでもらえればいいのかなと思います。メダルデザインについてはノーコメントですが、多くの場所を訪れているといいことがある、というようにしたいと思います。

 アノマリーについては、パッケージプランを出して、その時にしか入手できないものを出しています。沖縄についてももうすぐ発表があります。

 先日、初めて実施したフラッシュシャードという大会はすごく楽しくて今までにない仕組みのゲームで、成功だったと思っています。フラッシュシャードは日本でもやりたいですね。

須賀氏
 そうですね。もう1つ、ファーストサタデーという、ベテランが初心者をレクチャーするというイベントも拡大し続けています。ユーザーが求めているものは、何千人も参加者が集う大規模なものではなく、何十人、何百人という規模でも楽しめる仕組みをもっともっと作っていくべきなのかなと思っています。そうしてスケーラブルに作れれば、もっともっとIngressは拡げられるのかなと社内でも議論しています。

川島氏
 Ingressはライフスタイルのように楽しめるものになってきていますので、自分たちで作っていくと。これからは、小説などメディアとの協業もどんどん出てきます。そういう形で、日本語でのバックストーリーを伝える取り組みも行います。これまでは英語での展開でしたので、日本語で深く理解する機会がありませんでした。そのあたりはどんどん強めていければと思っています。たとえば大日本印刷さんとのスポンサーシップに関しては、近日、バックグラウンドのストーリーが表に出てくるでしょう。

――イベント、ストーリーなどで今後も日本向けの展開には期待できそうですね。ありがとうございました。

ミッションデーはエージェントたちが作り上げるイベント

 各種ある公式イベントのなかでも、ミッションデーは、地元行政と現地のエージェントが力をあわせて作り上げていくイベント。この10月には横須賀のほか、千葉県君津市でも開催されたが、立候補する街は世界で数百に及ぶ。そうした中から、“役所×エージェント”がいかに熱くなっているか、という視点で、開催都市が選ばれる。選ばれたあとも、どういったミッションを用意するのか、そのコースは本当に安全か、当日の受付はきちんと対応できるのか、街にある店舗での対応は――と準備すべき点は非常に多い。筆者はあいにく訪れることができなかったが、10月初旬に行われた君津でのミッションデーも、主催者側は入念に準備を重ねて、エージェントを迎えたようだ。

市職員として最も熱意を持って取り組んだのが古崎氏。肌寒い天候だったハロウィンのこの日もコスチュームに身を包んでエージェントを出迎えた

 吉田市長と川島氏の対談のあと、スポンサー企業からのプレゼントコーナーが設けられ、最後には主催者側として活動したエージェントたちが壇上にあがった。あわせて100人ほどのエージェントが関わったとのことで、お仕着せのイベントではなく、エージェントたちの愛情がたっぷり込められたもの。壇上にあがる人々を見て、「次は自分の街で……」と思う人が出てくれば嬉しい、と主催者側となった1人は述べており、陣取りゲームだけではなく、他の人々との交流もまた醍醐味の1つである“リアルソーシャルゲーム”という側面でもIngressの魅力が伝わる内容に仕上げられていた。

最後はスタッフとして活動したエージェントたちが壇上に

(関口 聖)