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「船に基地局をかついで乗り込む」、KDDIが海上保安庁と訓練

 KDDIは、11月5日より第十管区海上保安本部(鹿児島県)と協力し、人がかついで運べるサイズのLTE対応小型基地局の運搬・運用訓練を実施する。大規模災害時に、陸上の基地局が利用できなくなり、海からエリア化するための取り組み。これまでは重機で運び込んでいた基地局を小型化したことで人力でも運べるようになった。

 同社では、東日本大震災が発生した後、2012年から総務省中国総合通信局の検討会に参加し、船上基地局の実験を進めてきた。これまで、広島県呉市での実験のほか、鹿児島県南大隅町で外洋における実験などを行ってきたが、基地局装置はクレーンなどを使って船上へ運び込む必要があった。

 今回は、重さ約10kgにまで小型化した無線装置を開発。携帯電話アンテナ、衛星アンテナを設置して運用することになるが、まず運搬して設営までの所要時間や、アンテナの耐久性などを測定するほか、LTEによる音声通話、データ通信の実験を行う。

関口 聖