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スマホ向け放送「NOTTV」、2016年6月末で終了

 mmbiは、スマートフォン向け放送サービス「NOTTV」を2016年6月30日をもって終了する。放送の仕組みである「モバキャス」もあわせて終了する。

 2012年4月に開始された「NOTTV」は、スマートフォン向けに映像配信サービスを展開してきたが、想定ユーザー数まで獲得できず、今後の事業継続が困難と判断され、サービスが終了することになった。これにより新規申込も終了する。今年3月からは、新たなチャンネルが追加されたが、2015年にはスマートフォン対応の映像見放題サービスが続々と登場し、競争が激しくなっていた。2010年の免許割当の前には、放送免許が2社ではなく1社に限定されたこともあり、国会議員からのヒアリングの場面で、そうした点を問う声も挙がった。

 既存ユーザーに向けて、ドコモの映像配信サービス「dTV」などをお得に利用できる施策が今後提供される予定という。

【追記 2015/11/27 16:21】
 mmbiの親会社であるNTTドコモによれば、2015年10月末時点で、NOTTV会員数は約147万契約。利用中の電波は返納する予定で、将来の用途については、総務省が決定することになるという。NTTドコモの2015年度の業績への影響は精査中とのことだが、限定的になると想定されており、事業計画の見通しに変更はない。各地に設置した放送設備がどうなるか、これから検討していくとのことで、他社への売却など何も決まっていない。

 ピーク時の契約数は、2015年3月末時点の約175万契約。2015年度末の目標は600万件としていたが、iPhoneでは視聴できないなど対応機種が限られていたこともあり、ここ最近のユーザー数は減少傾向にあったという。

関口 聖