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メガネスーパー、「メガネ屋が考えたスマートグラス」を12月末に公開へ

ウェアラブルEXPOに出展、プロトタイプでデモを披露

 メガネスーパーは、スマートグラス分野の製品について、商品プロトタイプ「b.g.」の実機を12月末に発表する。また、2016年1月に開催される「ウェアラブルEXPO」に出展し、プロトタイプによるデモンストレーションも披露する予定。ITサービスとのパッケージ製品として提案される予定で、主に業務向けとして紹介される。同社はこのスマートグラス分野の製品について、10月に開催された展示会で概要を公表していた。

メガネスーパーが開発するスマートグラス「b.g.」。両眼視でノンシースルー、磁石で表示ユニットを着脱できるのが特徴。外部からの映像入力が必要な“表示装置”に徹したコンセプト

 12月15日に開催された記者説明会では、決算概要や新たな取り組み、今後の戦略などが語られ、研究開発への投資の一環として、スマートグラスへの取り組みも紹介された。

メガネスーパー 代表取締役社長の星ア尚彦氏
メガネスーパー 取締役の束原俊哉氏

 メガネスーパーは40年の販売実績と700万件の会員を抱えており、近年では眼の検査、破損などへの補償、修理体制の内製化といったサービス面の拡充にも注力している。また、ゼロから開発しているというプライベートブランドの商品が、大きく販売を伸ばしている。“スマホ老眼”などとして話題になった若年層の擬似老眼にも、いち早く警鐘を鳴らしケアを提案してきた。また、IT技術を駆使した新たな取り組みは、メガネの生産で知られる福井県鯖江市の産業振興などと連携していくという経緯がある。

 「IT技術を使うと、視覚を拡張する余地がある」(メガネスーパー 取締役の束原俊哉氏)というのが、戦略的取り組みと位置付けるスマートグラスのコンセプト。「メガネ屋の発想を存分に取り入れた商品設計」(束原氏)が特徴で、ビューワー部分はマグネットで着脱でき、メガネだけでも利用できる。説明会では「b.g.」(ビヨンド・グラスの略)という名前で呼ばれていた。

 「b.g.」の特徴は、具体的には、1)両眼視設計、2)PD(瞳孔間距離)を考慮したデザイン、3)ビューワー位置の可変性、4)高解像度で、背景が透過しないノンシースルー型のビューワー、5)Wi-Fi、Bluetooth、HDMI対応で映像表示に徹した設計、6)長時間の利用に向け外部バッテリーの接続が可能、といった特徴が挙げられている。

 スマートグラスはさまざまなメーカーが開発を行っているが、両眼視かつノンシースルー表示の「b.g.」は、現段階では唯一ではないかと位置付ける。両眼視は、見え方が自然で眼への負担も少なく、ハンズフリーの作業が現実的になるとしている。ノンシースルーは明るい環境でも比較的見やすいため採用されている。

 メガネスーパーが開発する「b.g.」は、情報の表示のみに的を絞って開発されているのも特徴で、基本的に外部の装置から映像を入力して表示する。業務向けとして、物流や、ナビゲーションや翻訳での利用、近接センサーを活用した美術館での貸出といった用途が想定されており、「ウェアラブルEXPO」でもこうしたソリューションとセットで提案される。福井県では、県立恐竜博物館で翻訳アプリを活用した実証実験も実施される予定になっている。

【お詫びと訂正 2015/12/17 16:41】
 初出時、メガネスーパー 取締役の束原俊哉氏の氏名を、誤って東原俊哉氏と記載していました。お詫びして訂正いたします。

(太田 亮三)