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「au でんき」4月開始、毎月最大5%をキャッシュバック

 KDDIと沖縄セルラーは、全国において電力サービス「au でんき」を4月1日より提供する。1月20日10時からは事前受付がスタートする。家庭向けのプランと事務所・商店向けの2プランが用意され、毎月の利用料に応じて最大5%相当分がキャッシュバックされる「au でんきセット割」が提供される。

KDDIの石川専務(左)とCMキャラクターの菅田将暉(右)

 料金プランは、一般家庭向けで従来の従量電灯プランと同じ「でんきMプラン」と、より多くの利用が見込まれる事務所・商店向けの従量電灯プランと同じ「でんきLプラン」の2種類。料金は地域によって異なる形になる。料金体系は既存の電力会社と同じ内容、後述するセット割が既存料金との大きな違いになる。

 1年未満で解約する場合は、解約違約金2000円を支払う必要がある。ただし、エリア内で引越しして継続利用する場合、あるいは天災などの非常時などでは違約金が発生しない。

 提供エリアは全国。ただし沖縄や一部の離島では利用できない。沖縄でのサービスについてはまだ何も決まっておらず、検討中とのこと。

申込方法

 「au でんき」では、KDDIが小売電気事業者となり、ユーザーはKDDIと契約する。ただし中国電力や関西電力のエリアでは、中国電力、関西電力がそれぞれ小売電気事業者となり、KDDIは両電力会社の代理人としてサービスを提供する。

 申込手続きは、専用サイトか、毎月届く検針票をauショップに持ち込むだけ。検針票に記されている固有の番号(供給地点特定番号)をもとに、「au でんき」への切り替え手続きを行う。申込後は、スマートメーターが設置され、次回の検針日から「au でんき」に切り替わる。

セット割はau WALLETで

 au でんきセット割では、毎月の利用料に応じてキャッシュバックする。具体的にはau WALLETプリペイドカードにチャージする形。

auスマートバリューの割引も併用できる

 キャッシュバック率は、利用料金が4999円以下の場合で1%、5000円〜7999円で3%、8000円以上で5%。関西電力のエリアについては、5月31日までに申し込むと、8000円以上のキャッシュバック率が1年間、5%→12%と倍以上になる。

 適用されるのは、au でんきの契約者、あるいは同居の家族がauの携帯電話を利用し、なおかつその携帯電話でau WALLET プリペイドカードを契約していること。

節電したくなるアプリ

 あわせてスマートフォンやパソコンから電気使用量や電気料金を確認できる「au でんきアプリ」が提供される。

 アプリでは、日/週/月/年単位で電気料金、電気使用量の実績推移をアック人できる。また前日/前週/前月/前年との比較もできる。さらに、利用状況の実績をもとに、その月の電気料金がいくらまで伸びるか、予測を示す。

 このほか、使いすぎを防げるように、あらかじめ設定した金額に達する、あるいは達しそうだと予測が出ると、アプリが通知してくれる。利用状況をもとに、省エネに繋がるアドバイス情報もアプリ上で得られる。

2人世帯程度からおトク? auが電力サービスを手がける理由

 19日午前、KDDIが開催した「au でんき」の発表会で、石川雄三専務は「auとしてはユーザーの満足度向上を、そしてauの経済圏の拡大目指す」と語る。

 2014年から展開している決済サービス「au WALLET」、そして2015年夏にスタートした「au WALLET Market」と、auでは、ここ最近、au IDを核にしつつ、リアル世界で活用できるサービスの拡充を図ってきた。既にau WALLETカードの発行枚数は1500万枚を超え、au WALLETクレジットカードは150万枚に達した。相当の規模に達し、石川氏は「プラットフォームとして定着した」と胸を張る。

 そうした“au経済圏”をさらに拡げるマーケットと目されたのが2016年4月の電力小売自由化。これまでも大口の電力サービス(特別高圧/高圧)は自由化されてきたが、いよいよ“低圧”に区分される家庭での電力サービスも、さまざまな企業が提供できるようになり、その市場規模から「7〜8兆円ある。とても大きな変化で、お客さまの関心も高い」と石川氏。

 調査から関心の高さはうかがえるものの、実際に電力会社を選ぼうとしても、どうおトクなのかわからない――というのが、ユーザーの声だと指摘する石川氏は、国勢調査などのデータから世帯ごとの電気使用量、あるいは季節ごとの電気使用量をを披露し、一口に電力サービスと言えども、その利用傾向は大きな幅があることを示す。そうした幅広い用途であっても、“必ずおトクにするサービス”を目指して設計されたのが「au でんき」であり、電気使用量が多くても少なくても、必ずトクをする(キャッシュバックを得られる)、と石川氏はアピールする。

囲み取材に応える石川氏

 さらに、セット割だけではなく、専用アプリとスマートメーター、ビッグデータの解析によって、「電力の見える化」を実現し、ユーザーが自然と節電したくなるような行動を仕向けるのも、auの独自性と強調する。このアプリについては、過去に行った「電力の見える化」の実験で得たノウハウで、独自のエンジンを構築したとのことで、他社がキャッチアップするのは難しい部分、とKDDIでは自信を見せる。

 キャッシュバックの原資はKDDIが負担する形だが、全国でサービスを提供することもあって、auユーザーの囲い込みとau WALLETの利便性アップを狙う格好。先だってソフトバンクが発表した電力サービスなど、他社と比較する質問について、石川氏は「単純な価格での比較は難しい。少なくともわかりやすさでは優位に立っている」として、どのような料金であっても必ずキャッシュバックが適用されるという点が差別化ポイントになると説明。さらにキャッシュバック適用後の価格からしても、他社より安く、競争力がある、とした。

(関口 聖)