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40GHz/60GHz帯で高速通信、KDDI研究所などが試験に成功

 KDDI研究所、東京工業大学、ソニー、日本無線は、40GHz帯と60GHz帯という高い周波数を使ったネットワーク構築のテストに成功した。モバイルでの通信量が今後も増加するなかで、波長が30GHz帯以上の周波数帯の“ミリ波帯”に通信を分散させる技術として期待されている。

 現在のモバイル通信技術の次にあたる「5G」(第5世代)において、ミリ波帯を活用できるよう研究が進められている。しかし遠くまで届きにくい周波数帯のため、ごく限られたエリアでの利用が想定され、さらに屋外では、雨が降ると通信に影響するという。

40MHz帯を使う中継装置
60GHz帯n装置

 今回は、ユーザーの手にする端末と、その近くにある装置の間は60GHz帯で繋ぎ、装置から先の1kmほどの距離は40GHz帯で繋ぐ形としておいた。たとえばゲリラ豪雨とも呼ばれるような夏の夕立に見舞われると、40GHz帯の通信は途切れてしまうことがある。そこで雨が降る予報の場合は、あらかじめ40GHz帯ではなく、雨の影響を受けない別の経路に迂回する、という手法を採用することにした。

 端末〜装置間の60GHz帯通信では、アンテナの前方10m以上にわたって電波が拡散しない、筒状のサービスエリアを作り上げた。このエリアをユーザーが通るときだけ60GHz帯で超高速通信を行う。さらに、現在規格が策定中という「IEEE802.15.3e」をベースにした無線モジュールを新たに開発。2.16GHz幅という広い帯域幅の電波を用いて、通信速度が6.1Gbps、1GBのファイルを約1.3秒で送れる速度を実現した。

 3月2日〜4日に開催される移動通信ワークショップ(会場:東京工業大学大岡山キャンパス)で公開実験が行われる予定。

新規開発のモジュール

(関口 聖)