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社内SNS「Talknote」にスタンプ機能、LINE元社長の森川氏がアドバイス

 企業向けの社内SNS「Talknote」を提供するトークノートは、スタンプ機能の提供を開始した。導入企業ごとにオリジナルの素材も利用できる。

トークノート社長の小池氏(左)と、LINEの元社長でトークノート社外取締役の森川亮氏

 同社では、テキストだけのコミュニケーションでは、相手に誤解を与えやすい面があると説明。たとえば上司→部下へのメッセージは、参考程度のつもりで発したものであっても命令や指示と受け止められることが少なくない。また企業ごとに異なる理念や行動指針を踏まえた社内独自の用語が使われることもあり、200種類のスタンプや独自スタンプを利用できるようにすることで、テレワークなど多様な働き方を採り入れるオフィスでも、円滑なコミュニケーションの実現を目指す。

オリジナルスタンプは40個40万円〜

 オリジナルスタンプは、導入企業自身が素材を用意できるほか、トークノート側でも制作を請け負う。

 トークノートが制作する場合の価格は、40個で40万円、80個(2セット)で70万円、120個(3セット)で100万円となる。動物のキャラクター3種類、あるいはプリセット用のキャラクター5種類のいずれかから、好みのキャラクターを選び、そこにテキストを当てはめていく。制作時には導入企業からヒアリングを行い、キャラクターとメッセージを組みあわせ、適宜修正しながら制作する。

森川氏が背中を押した

 現在、2万社以上に利用されているというTalknote。7日、説明会を開催したトークノート社長の小池温男氏は、「ビジネスのコミュニケーションにはスタンプは不要だと思っていた。ところが昨年4月、(LINE元社長の)森川亮氏に社外取締役へ就任してもらうと、すぐに『スタンプを導入したほうがいい』とアドバイスをもらった」と、その舞台裏を明かす。

 顧客からは要望があったものの、仕事でのやり取りには不要ではないか――そう考えていた小池氏が心変わりしたのは、意外にも森川氏とLINEでやり取りを続けた結果、だという。

小池氏
「森川さんとは、Talknoteだけではあんくて、LINEでもやり取りしていて(笑)。やり取りした後にはスタンプが森川さんから届く。顔を見て話をしていなくても、スタンプを受け取ったら、『ああ、今、笑顔なのかな』と想像できるようになった。僕のほうからもスタンプで返すようになり、楽しく、伝わりやすくなると感じた。森川さんにLINE時代のことを聞くと、社員さんとのやり取りもLINEでやっていたと」

 そう語る小池氏は、上司とやり取りしたときも、テキストだけであれば「もしかして嫌われているのか?」と疑ってしまうような場面であっても、スタンプでニュアンスを伝えられれば、注意されたけど嫌いなわけではない、ということがわかる、と説明。

 森川氏は「LINEをリリースしたときにスタンプ機能はなかったが、日本のモバイルインターネットはiモードで始まり、その段階で人気だったものはスマホでも利用されると考えた。それを踏まえると、絵文字、デコメがかなり人気で、そこがスマホならどうなるのか。ということでスタンプになった」とかつてを振り返る。

 ビジネスツールであるTalknoteでもスタンプが必要と考えた背景について、森川氏は「社員から意志決定を求められたらどうするか。即決できれば『了解』などと短く返答するだろうが、このワードひとつとっても、『あの人のOKは80%だけど別の人は30%くらいのニュアンス』ということがあり得る。スタンプは多くの情報を簡単に送れる」と説明し、言葉に込めたいニュアンスを補完できる手段としてスタンプは有効、との見方を示す。

「スタンプは質」、競合増えるジャンルで差別化狙う

 ビジネス向けのコミュニケーションツールは、現在、さまざまなサービスが存在する。大企業向けではマイクロソフトのサービス、ITリテラシーが高く、エンジニアが多い中小規模の企業では米国発の「Slack」などが人気となるなか、Talknoteは医療・福祉、飲食など非IT系の企業にも多く採用されることが特色だ。

 競合他社のなかには既に400種類以上のスタンプを用意しているところもがあるが、小池氏は「当初はスタンプがあればあるほどいいと思っていたが、森川さんは『スタンプは質だ』と。そう言われてLINEのスタンプを見返すと、確かに仕事で使えるものは限られる」と振り返る。そこでトークノートでは、感謝を伝える言葉だけとっても「ありがとう」「ありがとうございます」と、口調の異なるものを用意。同世代や後輩といった人に使うスタンプと、目上の人に向けたスタンプとで使い分けできるようにしたのだという。

競合他社の有料プランを利用する企業が、Talknoteに乗り換えれば、最大1年間、利用料を無料にするキャンペーンもスタート

(関口 聖)