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クアルコム、Snapdragon 820搭載のVRソフト開発キット

 米クアルコムは、最新チップセットの「Snapdragon 820」を搭載する、バーチャルリアリティソフトの開発キット「Snapdragon VR SDK」を発表した。

 「Snapdragon VR SDK」は、Snapdragon 820を搭載する開発キット。同じチップを採用するスマートフォンやヘッドセット向けのソフトウェアを開発しやすいようにしたもの。

 ワールドカップ決勝で、会場となるスタジアムで最高の席に座る、あるいは世界的権威の教授が教える教室にいる――こうした体験は、現実であればごく限られた人だけしか得られないが、VRデバイスがあれば誰もが、いつでも楽しめるようになる、とクアルコムは説明。SDKでは、加速度センサーやジャイロスコープから得る慣性データに追従して、予測される頭の位置を活用して、より臨場感と没入感のあるVRアプリを開発しやすくする。またSDKを利用しない場合と比べて、3Dレンダリングの遅延時間を半分まで減らす。このほかモバイル向けチップセットとして多くのノウハウを持つクアルコムらしく電源管理面でもアドバンテージがある、とアピールする。

 このほか同社では、LEDライトの可視光を使って、屋内でも位置情報を利用できる技術「Lumicast」を使ったサービスを商用で提供する。このサービスは、Acuity Brandsとの協業で実現するもの。Lumicast技術は、北米の小売企業2社により、既に100カ所以上に展開されている。Lumicastの技術仕様では、送信側、そして受け手となるモバイル端末向けのソフトウェアが提供されている。

関口 聖