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LINEがMVNO参入、2016年夏に「LINE MOBILE」

月額500円〜でLINE/Twitter/Facebook、LINE MUSICが使い放題

 LINEは、MVNO型の携帯電話サービス「LINE MOBILE」を提供すると発表した。ドコモ回線を利用する。利用料は月額500円〜。

 従来のMVNOサービスでも重視されてきた価格と品質に加えて、LINE MOBILEでは「ユーザーのニーズ」「ユーザーの利用の仕方、利用シーン」に最適なプランを提供すべきと考えた、とのことで、LINEの利用は「UNLIMITED」とされ、通信量としてカウントしない。LINEのコミュニケーションを使い放題にして、快適にコミュニケーションできるようにする。トークだけではなく、IP電話機能、チャット上の動画、タイムラインなどが使い放題になる。LINEの全てのサービスの通信量が使い放題になるわけではなく、生中継サービスの「LINE LIVE」は対象外になるとのこと。

 ただし、500円プランでどの程度の通信量が利用できるのか、あるいは期間拘束が設定されるかどうかなど、他社との競争上、今回は明らかにされず、今後あらためて案内される。

 音声通話については、LINEユーザーの間ではLINEの無料通話(IP電話)が主流であり、まずはそちらに対応する、という考えになるとのことで、いわゆる回線交換方式で品質が担保された音声通話サービスは、現時点では、提供されないと見られる。

 LINE社内の事業としては、LINE MOBILEは単独で収支をまかなえるような形で運営される。

 MVNE(MVNO支援事業者)を利用して参入するとのことだが、どのMVNEを利用しているかは、今回明らかにされていない。

Facebook、Twitter使い放題のプランも

 また、LINEのためではなくユーザーのためのサービス、として、「UNLIMITED COMMUNICATION」を掲げるプランも用意される。このプランでは、FacebookとTwitterの主な機能での通信量もカウント対象外になる。どの料金プランでもLINEは使い放題になる。

 LINEが交渉したのはFacebookとTwitterの2社だけとのことで、それ以外のサービスについては、今後検討される。Facebookが運営し、最近若年層で多く利用されているInstagramについても、今後の検討とのこと。

音楽も聴き放題

 さらに音楽アプリで発生するデータもカウント対象外になるプランも提供される予定で、現在準備中とのこと。

 いわゆる「パケ死」を防ぐとして、まずはLINE MUSICを対象にする。その後、さまざまな音楽サービスとの連携も想定しているとのこと。

チャットサポート

 LINE MOBILEのサポートもLINEを通じて、チャットで対応する形にあるという。

使い放題の対象は拡大へ

 LINEの取締役CSMOである舛田淳氏は、さまざまなアンリミテッド(使い放題)をパートナーとともに実現したい、と意気込む。

 既存のMVNOでは利用できない年齢認証について、LINE MOBILEでは年齢認証に対応して、ユーザーが18歳以上の場合、ID検索をできるようにする方針。

【お詫びと訂正 2016/03/24 19:19】
 記事初出時、未成年ユーザーのID検索ができると記述しておりましたが、正しく18歳以上のユーザーに対する機能です。お詫びして訂正いたします。

スマホユーザーはまだ半分

 LINEがMVNOへ参入することを決めた大きな理由として、舛田氏は、日本におけるスマートフォンの普及率が約5割との調査データを挙げる。

舛田氏
「以前から取材を受けたときに、MVNO事業をやらないのかと質問をいただき、そのたび『やりません』とお答えしていた。その時点ではやる状況ではないと思っていたが、SIMロックフリー端末が(数多く)出てきたこと、MVNO事業者が増えたこと、そして一番大きなものとして現時点でスマートフォンの普及率が半分しかないことがある」

 またLINE代表取締役社長CEOの出澤剛氏は「今年はMVNOの比率が上がると思っている。今はITリテラシーの高い人に利用されているが、今年、来年はマス(多くのユーザー)の移動が起こるだろう。(今回参入することにしたのは)今がそのタイミングだから」と語る。

オリジナル端末は?

 今回は、参入の意志表示と、特徴となるサービス、料金の概要が示されるに留まり、スマートフォンなど端末については触れられなかった。

 この点について問われた舛田氏は「端末はあえて触れていないが、まさに考えている。ローンチまでお待ちいただければ」とだけ語り、オリジナルモデルの投入などを期待させるコメントを残した。

信号で判別、「私どもは問題ないと思っている」

 LINEだけではなく、他社サービスであるFacebook、Twitterの通信量をどう判別しているのか。LINEの舛田氏は、「(対象サービスの)シグニチャを読みとって判別して対応する」と説明する。

 ユーザーがやり取りするメッセージの内容まで触れることはないが、どのアプリを使うか、チェックするという点、あるいは特定のサービスのみ有利に扱うことで他のサービスとの間で不公平な扱いになる、といった懸念がある。この点について、舛田氏は3社のサービスを選んだのはコミュニケーションサービスの大半を占めるため、という理由を明らかにしたほか、「特に米国でサービス事業者と連携してより良いプランを作る流れがあり、ユーザーからもニーズに即したプランが求められている。私どもは問題ないと思っている」と説明。

 さらに問われた舛田氏は「ネットワークの中立性ということで、あるサービスに限った何かを(優遇すること)は、あまり(提供)されていなかった。でもユーザーニーズから考えると、そしてMVNOという立場を踏まえると、積極的に進めていくべきだと考えた」と回答した。

 また無料対象のサービスについては「全部を使い放題にしたいところだが、やはりコストの問題がある。今の段階でどの範囲まで、と決めているわけではない。ある一定の大きなトラフィックを持っているところは計算できるので、そこからスタートして、音楽やその他の分野への進展も考えているが、今の段階で(メッセージング、音楽に続く他の無料対象サービスを)どこまで、というのは考えていない」とした。

(関口 聖)