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損しないためのケータイ料金再入門

第1回:3キャリアを比べて分かったパケット定額制の違い


 4月以降、パケット定額制の下限値下げ競争が激化している。4月28日にドコモが「パケ・ホーダイ ダブル」と「Biz・ホーダイ」の下限を1029円から490円に値下げすると発表。これに追随したソフトバンクが、新たに「パケットし放題S」を発表した。また、auは夏モデルと同時に390円から始まる「ダブル定額スーパーライト」を打ち出し、2社に対抗した。さらに、このプランに対抗する形で、ソフトバンクが「パケットし放題S」を、ドコモが「パケ・ホーダイ ダブル」と「Biz・ホーダイ ダブル」の下限を、それぞれ390円に値下げしている。

 値下げ合戦が繰り広げられた結果、各社とも通常のケータイ向けのパケット定額制は、390〜4410円の間で変動するようになった。上限は従来のままだが、下限は半額以下になり新たにパケット定額制を選択するライトユーザーも増えているようだ。一見横並びに見えるパケット定額制だが、実はキャリアごとにプランの“位置づけ”が少しずつ異なっている。数字だけを見ると、3社のプランにはまったく差がないように思えるが、適用条件や上限に達するまでのパケット単価などは、キャリアごとにまちまちだ。そこで、改めて各社の通常ケータイ向けのパケット定額制を比較し、特徴をまとめた。

 なお、スマートフォン向けやPC向けのパケット定額制は、後日改めて紹介したい。同様にフルブラウザ利用時の料金も対象に含めていないため、ご注意いただきたい。

ドコモ:これからのユーザーは「パケ・ホーダイ ダブル」の一択

 ドコモでこれからパケット定額制に加入するというユーザーは、「パケ・ホーダイ ダブル」しか選択肢がない。料金は390円から4410円で変動し、その間は1パケットにつき0.084円がかかる。5万2500パケットで、上限の4410円に達する計算だ。

 一方、すでに旧「パケ・ホーダイ」に加入している方もいるだろう。以前のパケ・ホーダイは、フラットレートながら4095円と、上限に達した「パケ・ホーダイ ダブル」より315円安かった。単純計算だと、毎月4万8750パケット以上使っているなら、「パケ・ホーダイ ダブル」より「パケ・ホーダイ」の方が安くなる。すでに「パケ・ホーダイ」に加入している場合、月々の変動が少なく、毎月必ず4万8750パケット以上使うなら、プランは変更しないでもよい。

 ちなみに、両者の損益分岐点である4万8750パケットは、容量に換算して約5.8MB。1.5MBの着うたフルだと、4曲弱となる。50KB程度のサイトを見る場合は、118ページだ。また、「パケ・ホーダイ ダブル」の上限である5万2500パケットは約6.4MB。1.5MBの着うたフル4曲強、50KBのサイト131ページが目安となる容量いっぱいの10MBあるiモーションなどを観れば、あっという間に上限に達してしまうことは覚えておきたい。

au:初期費用が安いほど単価が高く上限に達しやすい

 auは、先に挙げた「ダブル定額スーパーライト」のほか、「ダブル定額ライト」や「ダブル定額」を用意している。それぞれ下限が異なり、「ダブル定額スーパーライト」が390円、「ダブル定額ライト」が1050円、「ダブル定額」が2100円だ。さらに、それぞれパケットの単価が異なる。パケット代は順に0.105円、0.084円、0.0525円で、上限に達するパケット数は4万2000、5万2500、8万4000となる。4万2000パケットは約5.1MB、5万2500パケットは5.8MB、8万4000パケットは10.2MBだ。

 パケット定額制が3つあることで選択に迷うが、月々のパケット量の変動が小さく比較的ヘビーに使うユーザーには「ダブル定額」がオススメだ。1.5MBの着うたフルを7曲弱ダウンロードしてようやく上限に張り付く単価の安さが特徴のため、思う存分パケットを利用できる。逆に変動が大きく、まったく使わない月の方が多いユーザーは「ダブル定額スーパーライト」も視野に入れるべきだ。両者の中間である「ダブル定額ライト」は、1日にサイトを1〜2ページ程度見るというライトなユーザーに向いている。なお、それぞれの損益分岐点は、以下のグラフに掲載した。自分の利用スタイルと見比べ、最適な定額制を選択してほしい。

ソフトバンク:パケット単価とメールの扱いが異なる

 ソフトバンクには、ドコモやauのプランをコピーしたブループランやオレンジプランがあるが、ここではほとんどのユーザーが加入するホワイトプランを前提に話を進めていく。

 ホワイトプランを選択している場合、パケット定額制の選択肢は、「パケットし放題」と「パケットし放題S」の2つ。前者は1029〜4410円に変動し、1パケット当たりの単価は0.084円となる。また、ソフトバンクの同士のメールはカウントされない。後者は入り口が390円と安価な反面、1パケット当たりの単価は0.105円で、ソフトバンク同士のメールが有料。S!メールは1パケット0.105円の計算だが、上限の4410円以上の料金がかかる心配はない。ただし、SMSは1通3.15円で青天井に課金される。

 2つのプランの損益分岐点は9800パケット。また、「パケットし放題」が5万2500パケット、「パケットし放題S」が4万2000パケットで上限に達する。ほとんどメールもせず、ウェブもたまにしか見ないというユーザー以外は、迷わず「パケットし放題」を選択した方がよさそうだ。

適用のタイミングには要注意

 新たにパケット定額制を申し込む際は、適用のタイミングに十分注意したい。

 まず、ドコモは、原則的に申し込み当日もしくは翌月からと、時期を自分で選択できる(1契約に1回だけ、前月までさかのぼることができる)。前者を選ぶと、390円部分のみが日割りで計算される。上限額はそのままだ。例えば、月の最終日に申し込み、その日のうちに390円を超えるパケットを使うと、日割りにはならない。注意したいのが「パケ・ホーダイ」の途中解約。日割りが適用さないため、月の途中で無理やり「パケ・ホーダイ ダブル」に変更すると、1カ月分の定額料である4095円と「パケ・ホーダイ ダブル」の利用料が二重にかかってしまう。

 一方のauは、新規加入時や方式変更時(1XからWINへの変更など)なら、上限も日割り計算となる。30日までの月に1日だけ使ったとすると、147円しか請求されない。逆に、既存ユーザーが新たに定額制を利用する場合は、当日もしくは翌日からの適用となるが、日割りにはならない。ちなみに、当月適用にすると、月初にさかのぼって計算されるため、万が一定額制を契約しないまま使いすぎてしまっても安心だ。なお、「ダブル定額」から「ダブル定額ライト」への切り替えなど、サービスの変更はすべて翌月からとなる。

 ソフトバンクは少々特殊で、パケット定額制の適用は原則翌月から。ただし、「選べるかんたん動画」か「かんたんミュージック」をパケット定額制と同時に申し込むと、月初までさかのぼって計算される。また、新規契約時のみ、ドコモと同様下限が日割りとなる。

(石野 純也)

2009/9/16 13:05


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