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「Xperia PLAY SO-01D」レビュー

ゲームパッド搭載、初代プレステゲームが快適に楽しめる


Xperia PLAY

 「Xperia PLAY SO-01D」は、ゲーム機能を強化したAndroidスマートフォンだ。プレイステーションシリーズを彷彿とさせるゲームパッドを備え、さらにゲームに特化したプラットフォーム「PlayStation Suite」を搭載している。

 10月26日の発売を前に、今回「Xperia PLAY」を借り受けることができたため、最大の特徴であるゲーム機としての部分を中心に、レビューをお届けしたい。

 

ポータブルゲーム機のようなデザイン

ゲームパッド部分。中央の2つの丸のあたりがタッチパッド

 「Xperia PLAY」の最大の特徴は、なんといってもゲームパッドを内蔵したスライド式デザインだ。本体を横に持ってスライドさせると、プレイステーションシリーズでおなじみのキーがあらわれる。

 本体を横向きに持つと、奥には人差し指で操作するL/Rボタンが1個ずつある。ただし、オリジナルのプレイステーションのコントローラーは、L/Rボタンが2個ずつある。「Xperia PLAY」では、それらを再現するための特殊な操作も用意されている。

 さらにキーパッド面の中央周辺にはタッチセンサーが搭載され、指をスライドすることでアナログ操作もできる。初代プレイステーション(以下、PS1)は、後にアナログスティック搭載のコントローラー「デュアルショック」が発売されており、それに対応しているというわけだ。

横に持ったときの手前側面。両手で持っても違和感がないよう左右対称に

 本体の裏面デザインはなめらかなカーブを描いていて、本体を横にして両手で持ったときにも違和感がないよう、左右対称になるようにデザインされている。イヤホンマイク端子やmicroUSB端子は本体を横にして持ったときに下側に来るようになっていて、ゲームをしながらケーブルをつないでも邪魔にならない。

 Android端末としてのキーは、ディスプレイ面にバックキー、ホームキー、メニューキー、検索キーの4つがハードウェアキーとして配置されている。ディスプレイはタッチパネルで、スライドを閉じれば普通のAndroid端末と同じように操作できる。

 スライドを開くと、横画面表示に固定され、縦にしても逆さに振っても縦表示にはならない。寝ながら使いたい人にとっては地味に嬉しい仕様である。メニューキーだけはキーパッド面にもついているので、ゲーム機のように持ったまま、Androidの多くの機能を利用できる。

左はPSP go。開いた状態ではサイズはほぼ同じだが、閉じている状態ではPSP goの方が大きい

 サイズを見ると、120×62×16.4mmと、スライド機構のせいか、たとえばXperia arc(最厚部11.4mm)やXperia acro(最厚部12.3mm)と比べると、少々分厚くなっている。重さも175gと重ためだ。しかし手に持った感じ、スマートフォンとして、違和感を感じるほどの大きさではない。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント製のポータブルゲーム機「PSP go」(サイズ:約128×16.5×69mm、約158g)とデザインは似ているが、サイズはXperia PLAYの方が一回り以上小さくなっている。ただしXperia PLAYの方が重たい。カバンやポケットに入れて持ち運ぶことを考えると、コンパクトなのはありがたいポイントだ。

 

初代プレステのゲームがプレイできる「PlayStation Suite」

初代プレステのゲームは「PlayStation pocket」というアプリからも立ち上げられる

 Xperia PLAYは、ゲームに特化した仮想プラットフォーム「PlayStation Suite」を搭載している。

 「PlayStation Suite」には、「PS1」のいわばエミュレーターが内蔵されており、「PlayStation Store」でダウンロード購入した「PS1」のゲームを楽しむことができるようになっている。

 それだけでなく、PlayStation Suite専用ゲームも利用できる。つまり新作はわざわざ「PS1」のフォーマットで作る必要はなく、最新のスペックを生かしたゲームとして作れるわけだ。そうしたゲームをAndroidアプリとして開発してもいいところだが、Androidは端末ごとにハード・ソフトに違いも多い。その差を吸収してゲームを作りやすくする、というのも「PlayStation Suite」の役割というわけだ。

キーパッド面左下に、PlayStation Certifiedのマーク

 「PlayStation Suite」に対応していると、ソニー・コンピュータエンタテインメントが認めた端末は、「PlayStation Certified」として認証され、プレイステーションシリーズの“○×△□”ボタンを模したアイコンを本体にプリントできるようになる。

 「PlayStation Certified」端末は、スマートフォンでは「Xperia PLAY」が初だが、タブレットではソニー製の「Sony Tablet」シリーズも認証を受けている。Android端末以外では、12月発売の「PlayStation Vita」もPlayStation Certifiedを受けている。将来的にはPlayStation 3も対応する予定とか。全て別々のフォームファクタ(規格)の端末というのも、なかなか広がりを感じさせてくれて面白い。

 

プリインストールゲームは5タイトル

PS1のタイトルは「PlayStation pocket」というランチャーから立ち上げる。アプリケーション画面にもアイコンはある

 PlayStation Suiteのゲームとしては、PS1タイトルの「クラッシュ・バンディクー」と「みんなのGOLF 2」がプリインストールされている。このほかにも、PlayStation Suiteのゲームとして、「LocoRoco-Midnight Carnival-傑作集」がPlayStation Storeから無料ダウンロードできる。

 「クラッシュ・バンディクー」は1996年発売のアクションゲームシリーズの1作目だ。ちなみに開発元は「アンチャーテッド」シリーズでも知られるNaughty Dogである。「みんなのGOLF 2」は、1999年発売の定番ゴルフゲームシリーズだ。

ゲーム中に立ち上げられるメニュー

 いずれのゲームもPS1向けのものを、ほとんどそのまま、PlayStation Suite上で動かしているようで、たとえばセーブデータをロードしようとすると、実際にメモリカードがあるわけではないが「メモリカードにアクセス中」と表示される。一方でメニューキーを押すとAndroid風のメニューが表示され、操作方法の設定などを変えられたり、解説書(マニュアル)を読んだりできる。

 「LocoRoco-Midnight Carnival-傑作集」は、PS1用タイトルではない。そもそもLocoRocoシリーズは2006年発売の比較的新しいゲームだ。似たタイトル(LocoRoco-Midnight Carnival-)のPSP向けタイトルがあるので、それをベースとしたPlayStation Suite向け新作タイトルだと思われる。残念ながら今回はPlayStation Store自体を試すことはできなかったが、公開されているスクリーンショットを見る限り、しっかりとワイド画面にも対応しているなど、明らかにPS1タイトルとは異なることが確認できる。

こちらはXperia PLAYに最適化されたゲームのリスト。プリインストール以外にもいくつかのゲームがラインナップされている

 このほかにも、「Asphalt 6:Adrenaline HD」と「Star Battalion HD」、「BRUCE LEE DRAGON WARRIOR」の3つのゲームのプリインストールされている。こちらはPlayStation Suiteのゲームではなく、Xperia PLAYに最適化されたAndroidゲーム、という位置づけだ。

 いずれのゲームも、Xperia PLAYのゲームパッドでプレイできるようになっている。やはりゲームパッドは、タッチパネルだけの操作に比べると、圧倒的にプレイしやすい。とくにアクション性の強いゲームでは、とっさに思い通りの操作ができるのが良い。

 PS1向けタイトルも違和感なくプレイできるが、もともとタッチパネル向けに作られているAndroid向けのタイトルも、Xperia PLAYに最適され、格段に楽しめるようになっている。

 タッチセンサーを使ったアナログ操作の操作性は、スマートフォンのゲームでよくあるバーチャルスティックによる操作に近く、画面に指を当てないで済む分、快適ではある。しかし、ハードウェアとしてのアナログスティックコントローラーに比べると、ニュートラル(中央)の位置がわかりにくく、倒し込みの量や方向も直観的ではないような印象を受けた。慣れればそれなりに使いこなせるだろうが、両対応のゲームであれば、カーソルキーを使うことになりそうだ。しかしそもそもPS1向けタイトルを含め、アナログスティック必須のゲームは少なく、現状ではカーソルキーだけで事足りそうでもある。

 

カーソルキーで操作できるAndroid端末としても使いやすい

閉じた状態では、普通のAndroid端末のように扱える

 Xperia PLAYは、グローバルでは2011年2月に発表されているので、実はそれほど新しいモデルではない。しかしチップセットはSnapdragon(MSM8255)でCPUクロック数は1GHzと、十分な性能を持っている。Androidのバージョンは2.3だ。

 ストレージの最大容量は、ドコモの製品情報ページによると、1024MB(1GB)と表記されているが、設定メニューの[アプリケーション]―[ストレージの使用状況]を見たところ、ストレージは使用中が171MB、空きが209MBとなっていた。もちろんmicroSDHCカード対応だが、少なくともプリインストールのゲームをメモリカードに移動させることはできなかったので、このストレージ容量では足りなくなる可能性もありそうだ。

 ホーム画面はほかのXperiaシリーズとほぼ同じ仕様だが、Xperia PLAYは横持ちで使われることを前提としているので、ホーム画面なども横画面で使えるようになっている。ゲームやPlayStation pocketなどのアプリは、横画面でしか使えない。

 Xperia PLAYのホーム画面や多くのアプリは、カーソルキーで操作できるようになっている。○キーが決定、×キーが戻るに割り当てられていて、さらにゲームパッド面にはメニューキーも用意されており、たいていの操作が可能だ。たとえばTwitterのクライアントアプリも、多くの操作はカーソルキーだけで操作できる。

 

とにかくゲームを楽しみたい人向けのAndroid端末

 「Xperia PLAY」でまずポイントとなるのは、「PlayStation Suite」だ。対応タイトルはまだ多くはないが、PS1タイトルを楽しめるのも魅力だし、「LocoRoco」のようなオリジナルタイトルも楽しみだ。「PlayStation Suite」は、「PlayStation Vita」などでも搭載される予定で、こうした機器全てをカバーするプラットフォームとして、多数のゲームメーカーの参入に期待したい。

 そして、ゲームパッドも重要である。アクション性のあるゲームは、ゲームパッドの有無で大きく変わってくる。プリインストールされているレースゲームやシューティングゲーム、格闘ゲームはもちろん、落ちものパズルゲームもスポーツゲームもアクションゲームも、とにかくほとんどのゲームはこのゲームパッドに対応することで、圧倒的に楽しみやすくなる。スマートフォン向けゲームは、タッチパッドで快適にプレイできるよう、さまざまなアイディアで取り組んでいるが、やはりゲームパッドの快適な操作感とは、天地の差がある。

 すべてのAndroidゲームがXperia PLAYのゲームパッドでプレイできるようになるわけではないだろうが、しかし、ゲームパッドへの対応が広がることには期待が持てる。すでにXperia PLAYに最適化されたゲームタイトルのラインナップを見ても、スマートフォン向けゲーム市場で活躍しているメーカーが多数含まれている。

 Xperia PLAYは今年2月に発表されたモデルで、カタログスペックでは最新のハイスペックモデルには及ばない部分もある。しかし、スマートフォンを持ちつつ、いつでもどこでも高品質なゲームを楽しみたいのならば、PlayStation Suiteと「Xperia PLAY」の方がより楽しめるはずだ。対応タイトルの動向は気になるが、ゲーム好きならば、現時点でも選択肢に入れておいて間違いないモデルだろう。


クラッシュ・バンディクー"CRASH BANDICOOT" is a registered trademark of Universal Interactive Incorporated.(C)1996 Universal Interactive Studios, Inc. Source Code;(C)1996 Naughty Dog, Inc. All rights reserved.みんなのGOLF 2(C)1999 Sony Computer Entertainment Inc.ぷよぷよフィーバー(C)SEGAリアルサッカー2011 HD(C)2010 Gameloft. All Rights Reserved. Gameloft, the Gameloft logo and Real Football are trademarks of Gameloft in the U.S. and/or other countries.ルミネスTOUCH FUSION for Gゲー(C)2004,2011 Q Entertainment Inc. (C)2004 BANDAI/SPECTRAL SOULS(C)2011 IDEA FACTORY ALL RIGHTS RESERVED, ANDROID VERSION DEVELOPED AND PUBLISHED BY HYPERDEVBOX JAPAN.アスファルト6:Adrenaline HD(C)2010 Gameloft. All Rights Reserved. Gameloft, the Gameloft logo and Asphalt are trademarks of Gameloft in the US and/or otherRUCE LEE DRAGON WARRIOThe game is co-produced and co-published through Digital Legends Entertainment and Indiagames Ltd.BRUCE LEE is a registered trademark of Bruce Lee Enterprises, LLC. The Bruce Lee name, image, likeness and all related indicia are intellectual property of Bruce Lee Enterprises, LLC. All Rights Reserved.www.brucelee.comStar Battalion HD(C)2010 Gameloft. All Rights Reserved. Gameloft and the Gameloft logo are trademarks of Gameloft in the U.S. and/or other countries. UNO and associated trademarks and trade dress are owned by, and used under license from, Mattel, Inc. TM & (C) 2010 Mattel, Inc. All Rights Reserved.UNO HD(C)2010 Gameloft. All Rights Reserved. Gameloft and the Gameloft logo are trademarks of Gameloft in the U.S. and/or other countries. UNO and associated trademarks and trade dress are owned by, and used under license from, Mattel, Inc. TM & (C) 2010 Mattel, Inc. All Rights Reserved.




(白根 雅彦)

2011/10/27 06:00