レビュー

「iOS 7.1」ファーストインプレッション

ユーザーインターフェイスはどう変わった?

設定アプリの「一般」の「ソフトウェアアップデート」からアップデートできる

 iOS 7.1の提供が開始された。ここのところ不具合やセキュリティの修正アップデートが続き、iOS 7.0.6まで提供されていたが、ここにきてようやく機能追加が伴った中規模アップデートとなる。

 対応機種はiOS 7と同じ。具体的にはiPhone 4以降、第5世代以降のiPod touch、第2世代以降のiPad、iPad miniとなっている。Wi-Fi環境下であればiOS機器のみでのアップデートも可能だが、iOS 7.0.xからでも約200MBのファイルダウンロードが必要で、インストールにも10分以上かかるので、時間があるときに実行するようにしよう。

 ちなみにアップデートにはストレージに2GB近い空き容量が必要なので、空き容量がギリギリな人は使っていないデータやアプリ、秘蔵の動画を一時的に削除する必要がある。再ダウンロード・再転送ができないデータを消さないように注意しよう。

アクセシビリティや一般インターフェイスに微少な変更・追加

 今回のアップデートではアクセシビリティ(高齢者や障害者を含む使い勝手を向上させるための機能)を中心にインターフェイスの変更が加えられている。

 たとえばアクセシビリティ機能には従来から文字の視認性を向上させるために「文字を太くする」という設定オプションが用意されていたが、このオプションによってキーボードや計算機などの文字も太くなるようになっている。ちなみにこのオプションを設定しない初期設定状態でも、キーボードの文字がiOS 7.0に比べると若干太くなっている。

iOS 7.1の標準キーボード
iOS 7.1で文字を太い設定にしたキーボード
iOS 7.0の標準キーボード

 あとはアクセシビリティ機能に「ボタンの形」という設定が加わった。オンにすると設定画面などでボタンの輪郭が表示されるようになる。

「ボタンの形」がオンの状態。左上のボタンに輪郭が表われている
「ボタンの形」がオフの状態。こちらが標準
「文字を太くする」をオンにした計算機アプリ
iOS 7.0の計算機アプリ。「文字を太くする」をオフにすると、iOS 7.1でもこのデザインに戻る
性別を聞いたが、Siriには性別がないらしい。

 iOS標準の音声エージェント機能「Siri」は、日本語に男声が追加されたほか、女声も変更が加えられている。iOS 7.0まではいかにも合成音声っぽい感じだったが、iOS 7.1ではかなり自然な感じになった。NTTドコモの「しゃべってコンシェル」並の自然さだ。

 このほか、「Touch ID」の指紋認証機能が向上した、とされている。といっても、どのように変更されたかは不明で、認識速度が速くなった気もするし、そうでもない気もする。筆者の指はもともと認識率も認識速度も悪くなかったので、あまり違いがわからない。

標準アプリの変更はごくわずか

カレンダーの詳細表示付きの月表示。画面上のボタンで表示を切り替える

 標準カレンダーに変更が加えられ、月表示でタップした日の予定を画面下に表示する機能が追加された。なかなか便利だが、それでもサードパーティ製のアプリでは月表示のまま件名を表示できるものもあるので、月表示を重視するならそれらのアプリの方が使いやすいと思う。このあたりは標準アプリが便利になりすぎると、サードパーティの入り込む余地が減ってしまうので、これはこれで絶妙なバランスと言えるかも知れない。

 また、標準で日本の祝日を表示できるようになった。これまでは共有カレンダーとして公開されている日本の祝日を探し、参照設定する必要があったが、初心者には結構難しいところだったので、標準対応は非常にありがたい。

表示カレンダーの「その他」に「日本の祝日」が追加。画面上の「日本の祝祭日」は筆者が自分で設定した共有カレンダー
カメラ画面。右の「HDR自動」をタップすると、自動以外にもオンかオフ固定の設定も選べる

 iPhone 5s限定だが、カメラのHDRのオン/オフを自動で切り替える機能も追加されている。5s限定ということは同機種ならではの処理能力を使った機能なのかも知れない。

 このほかにも電話アプリのデザインが一部変更されている。アイコンを多用するデザインとなったが、これは以前の方がわかりやすかったのでは、とも思う。

iOS 7.1の電話アプリのダイヤル画面
iOS 7.0の電話アプリのダイヤル画面

そのほかの変更点など

 新たに「CarPlay」という機能に対応した。これはCarPlay対応の自動車にiPhoneを接続することで、自動車側のインターフェイスと組み合わせて電話や音楽、マップなどを利用できるというものだ。

 このCarPlayがiOS 7.1の目玉アップデートだったりするが、残念ながら筆者はCarPlay対応の自動車を持っていないので試せていない(そもそも発売されてない)。ちなみにCarPlay、現在にところ13の国と地域でしか対応していないが、日本は対応国に含まれている。

 このほか、iTunes Radioでも機能強化がなされているが、そもそも米国外ではiTunes Radioは提供されていないので、これも試せる環境にはない。

 iOS 7.1ではiPhone 4におけるパフォーマンス向上が図られている。2010年発売のiPhone 4は、iOS 7対応機種中、唯一のシングルコアデバイス(ほかはすべてデュアルコア)。その世代の端末をいまだにサポートしている上にパフォーマンスアップデートが行われるのは非常にありがたいところだ。

iPhone 3GS向け最新バージョンのiOS 6.1.6

 iOSではそのデバイスの最新バージョンにしか、修正アップデートが提供されない。メジャーアップデート(iOS 6→iOS 7など)では、アプリの互換性やパフォーマンス面で問題が発生することがあるが、それでもアップデートしないことは、セキュリティや不具合の面で大きなリスクになってしまう。アップデートが公開されたら、よほどの理由がない限り、アップデートすることをオススメしたい。

 とくに今回のiOS 7.1は、iOS 7.0から比べると基本部分に大きな変更はないので、アプリの互換性やパフォーマンス低下の心配がほとんどないので、ためらわずにアップデートしてしまおう。

 ちなみにiOS 7に対応しないiPhone 3GSに対しては、2月のiOS 7.0.6と同じタイミングで、セキュリティアップデートのiOS 6.1.6が提供されている。日本ではそこまで古い端末を使っているユーザーは少ないと思われるが、予備機などとして使っている人は、旧機種も含めてアップデートを確認しておこう。

【お詫びと訂正】
 初出時、iPhone 4を2011年発売と記載しておりましたが、正しくは2010年発売です。また、掲載していたスクリーンショットに誤りがありましたので、修正いたしました。お詫びして訂正いたします。

(白根 雅彦)