■iPhone 4S　スタパ齋藤編

　2011年の俺的ケータイ of the Yearは、auのiPhone 4Sである。この記事に書いたように「発作的に買ったiPhone 4S」だが、使うほどに見えてくるiPhone 4SとそのOSであるiOS 5の良さに現在でも笑みを禁じ得ない。

　iPhone 4Sという端末自体は、それ以前に使っていたiPhone 4と比べても、あまり変わらないように思う。カメラ機能の発色問題が解消されたり、人工知能秘書的機能Siriが使えたりするあたりは非常に有り難いが、ほかは「体感させられるほど」ではない。

　総じて「良かった」と思うのはiOS 5になったことであり、iOS 5搭載デバイスで使えるクラウドサービスのiCloudが使えるようになったことだ。iCloudに関してはこちらの記事に書いたが、現在はiPhone 4SとiPad 2で積極的に使用中である。Google各種サービスとiCloudを連携使用できるようになれば理想だが、上記リンクの記事に書いたとおり、俺とスマートフォンとパソコンの関係がある意味で最適化され非常に満足している。

　とかカタいコト書くのに疲れてきたんで以降ぶっちゃけますけど、iPhoneやっぱイイですな。使ってるのはだいたい同じ端末なのに、時とともにその端末での体験が大きく変化すること、これが超イイ。

　結局、iPhoneって登場してもう3年少々経つのに、端末としては国内で4機種(3G/3GS/4/4S)しか出てないんですな。S付きモデルは処理性能UPで形状変更ほぼナシなので、カタチとしては2機種しか出てきていない。日本のケータイ市場では「3年経で4機種しか出してないのに端末激売れ」なんてメーカーは……、ね。

　俺の場合は2010年8月にiPhone 4を買い、2011年10月にiPhone 4Sを購入して現在に至っている。ので、2010年8月からの1年と4カ月、同じ形/重さ/手触りの端末を使い続けている。以前なら「あーもー飽きた～何でもいいから機種変する～」てな気分になるんだが、iPhoneではそうならない。

　たとえば周辺グッズ。世界各国で大量に販売されかつハードウェア形状を比較的に長期間維持している端末なので、もー圧倒的な種類の対応グッズが存在する。その選択肢の豊かさはiPhoneに対するトキメキを増幅させる。アップルとサードパーティーは双方笑顔になれる関係を作ってますな。またそれはユーザーにも笑顔をもたらしていると思う。

　また、最新OSのiOS 5が、iPhone 3Gを除く全てのiPhone上で利用できるってのも凄い。まあ「全てのiPhone」と言っても3機種なんだが、でもしかしやっぱり大したモンだ。

　たとえば2009年にiPhone 3GSを買った人も、さっきiPhone 4Sを買った人も、同じOSでほぼ同じ機能を使える。処理速度などの違いはあると思うが、オトトシ発売の端末とコナイダ発売の端末で、ほぼ同じ新しい体験ができる……なんて、iPhone以外の端末では有り得ていない、ですな。あ、あと「有り得ていない」って口に出すと「アリエッティ居ない」って聞こえますな。

　しかし考えてみれば最初に買ったiPhone 3G、購入当初はヒドかった。詳細はココにも書いたが、正直、ヒド過ぎ。その当時は「ク○ほどの価値すらない呪われた端末」だと思った。が、間もなくアップデートにより問題が解消された。そのとき、「えっ、アップデートでこんなに変わっちゃうの？」とか妙な衝撃を受けたりした。

　ちょっと横道に逸れるが、iPhone 3Gがソフトウェアアップデートでク○端末→フツーに使える端末へと一変したときとよく似た体験を、最近もした。じつは今年の夏あたりには「iPhoneもそろそろ終わるんじゃないかな」と思っていた。Android端末市場の広がりなどがあり、iPhoneが退屈な端末に思えてきたのだ。が、iOS 5へのアップデートがあり、それはiPhoneをより強力で刺激的なものへと変身させた。やはりこのとき「えっ、アップデートでこんなに変わっちゃうの？」と思った。

　さておき、ときどき変身するiPhoneを、現在までメインの端末として使ってきた。そして思うに、購入当初のムカつきで即座に解約とかしなくて良かったなぁ、と。なんだかんだで使い続けてきた結果、「使ってるのはだいたい同じ端末なのに、時とともにその端末での体験が大きく変化すること」を感じたし知ったからだ。

　MS-DOSベースのパソコンとかそれ以前のコンピュータでは、まあ、そういう経験も少なからずあった。が、今と昔では、状況もユーザー数も違う。やはりiPhoneを使い続けたことから来る体験は俺的に未曾有のものなのであり、きっと今後もそういう新体験ができるであろ～できますよ～にと期待している。