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俺のケータイ of the Year 2006

編集部スタッフ 編


 ケータイ Watch編集部のスタッフが選んだケータイ of the Yearです。使い方や好みによって、ベストケータイは人それぞれ。このコーナーでは、そうした個人的な見地から、2007年のベストケータイを選んでいます。読者のみなさまの投票で決定された「読者が選ぶ ケータイ of the Year 2007」もぜひご覧ください。

【スタッフの選出機種一覧】
工藤ひろえ
INFOBAR 2
au
INFOBAR 2
湯野康隆
W52CA
au
W52CA
関口聖

イー・モバイル
EM・ONE
津田啓夢
MEDIA SKIN
au
MEDIA SKIN
太田亮三
P905i
NTTドコモ
P905i
甲斐祐樹
Advanced/W-ZERO3[es]
ウィルコム
Advanced/W-ZERO3[es]
庄子直毅

au
W51H

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 工藤ひろえ: au 「INFOBAR 2」

INFOBAR 2

 今年、ドコモ端末は「N904i」に機種変更しまして、「N904i」も気に入っているのですが、迷ったあげく「INFOBAR 2」を選ばせていただきました。ほとんどの端末が二つ折りタイプとなった現在、ストレートタイプで、かつ背広のポケットにもすっぽり収まる薄さは貴重です。

 ディスプレイには、約2.6インチ、ワイドQVGA表示対応の有機ELを採用。晴天の屋外でこそ、最新の液晶ディスプレイに見やすさの面で一歩譲るものの、インドア派の私にはこの点まったく問題なし。屋内環境においては、有機ELならではの鮮明な発色を楽しめます。

 とがったデザインの端末は通常、機能面でどこかしら切り捨てている部分があるものですが、「INFOBAR 2」に限ってはそういった死角は見あたりません。

 この薄さでありながら、ワンセグ対応、ステレオスピーカー搭載、カメラは197万画素CMOSでオートフォーカス対応と十二分なスペック。実はカメラ機能が優れていて、動画はQVGA対応の端末が多い中、VGAサイズまで対応しており、録画時間も最長100分まで。静止画撮影では9連写だけでなく20連写にも対応しています。infobar2で、あえて欠点を挙げるとするならば、人気の高さから入手性があまり良くなかった点くらいでしょうか。二つ折り端末全盛は当分続くと思うので、ストレートタイプを代表する貴重なモデルとして、今後のさらなる進化を期待したいと思います。


 湯野康隆: au 「W52CA」

W52CA

 私にとっての今年のケータイ of the Yearは、防水ワンセグケータイの「W52CA」である。

 やはり自転車乗りとして外せないのは防水性能。サイクリングに出かけ、途中で雨が降ってきて困った、という経験があるので、最重要ポイントなのだ。ビニール袋でも何とかなる、という話もあるが、そこは防水ケータイの方が安心だし、遙かにスマート。

 もう一つ、自転車乗りにとってポイントが高いのは、「EZガイドマップ」や「災害時ナビ」用に搭載された「地図ビューアー」アプリから出力できる「あしあとデータ」というテキストファイルの存在である。自分が移動した軌跡、いわゆるトラックログを簡単に出力できるのだ。自転車乗りの中には、ガーミンのハンディGPSを使う者も多いが、普段から使っているケータイ一つで済んでしまうメリットは実に大きい。

 加えて、ワンセグやおサイフケータイなどの最新機能をしっかりサポートしているのも嬉しい。ギミックマニア的には、さりげなく2軸ヒンジで防水、という点も高く評価したい。

 しかし、最近の防水ケータイは、どれも女性をターゲットにしたようなデザインやカラーリングばかり。来年は、アウトドア派の男性ユーザーが欲しがるような、硬派なデザインの防水ケータイの登場に期待したい。


 関口聖: イー・モバイル 「EM・ONE」

EM・ONE

 今年も多種多様なケータイが登場した。個人的には、「P905i」のギミックに興奮したり、「SO905i」の仕上がり具合にグッときたが、ネットワークとハードウェアの組み合わせに将来性を感じた、イー・モバイルの「EM・ONE」を今年一番の機種に選んでみたい。

 通信できても通話できない、そんなEM・ONEは、現時点で“携帯電話”とは呼べないかもしれない。だが、通話にメールやブラウジング、カメラや音楽……と多くの機能がケータイに集約されるという流れの一方には、コンパクトなデジカメで写真を撮り、音楽はiPodで楽しみ、ゲームはニンテンドーDSやPSP、というスタイルで過ごす人も多い。「EM・ONE」は、ネットをいつでもどこでも存分に使い倒すという端末であり、将来的に、このような端末はDSやiPodなどに並ぶ携帯機器になり得る存在だ、と思う。そして、インターネットというツールを存分に使うために、料金プランや通信速度を心配する必要がないというのは、大きなポイントと指摘しておきたい。

 つい先日、2.5GHz帯の免許が割り当てられ、より高速な無線通信サービスが登場する未来が近づいた。EM・ONEの存在意義は、単なるPDA、モバイル機器に留まらない可能性を示したところにあり、未来を一足先に体験できる端末ではないだろうか。


 津田啓夢: au 「MEDIA SKIN」

MEDIA SKIN

 今年はケータイの高機能化が一段落し、各社が次の一手を攻めあぐねているのではないかと感じた1年だった。例年、ケータイ of the Yearに高機能ではない端末を選んでいるのだが、今年は「MEDIA SKIN」に贈りたいと思う。

 今年ほど、デザインやボディカラーを売り文句にケータイが販売された年はなかったのではいか。逆にいうと、機能面での差が出しにくいため、デザインに注力したかのような売り方が増えたようにも思う。

 そんな中で登場した「MEDIA SKIN」は、いわゆるデザインケータイとは違う。デザインが人によりうまく伝えるための“良く見せる工夫”であるのに対し、「MEDIA SKIN」のアプローチは、よりコンセプトに近づけるという、現代美術的な方法がとられている。コンセプトに近づけるということ自体はau design projectに共通する思想だが、よくぞここまでやりきった! 関係者の挑戦には素直に拍手を送りたい。

 ケータイはユーザーにもっとも近い道具で、そうであるから使いやすさや機能性が注目されるのは当然だ。「MEDIA SKIN」の操作ボタンは決して使いやすいとは言えず、それどころか、コンセプトモデルに近づけるために、側面部のボタンさえ配置されていないのだ。

 便利さの追求も一つの大事なテーマだが、新しい価値を創造することも面白いチャレンジではないだろうか。車の世界では座席が2席しかないスポーツカーもあれば、乗り心地の良いセダンもあるし、荷物や人がたくさん積めるトラックやバスだってある。ケータイが個人的なデバイスである以上、車よりさらに多様な価値を生む可能性は否定できないところだ。2007年は、新しい価値への挑戦を強く感じた「MEDIA SKIN」を私のNo.1としたい。


 太田亮三: NTTドコモ 「P905i」

P905i

 縦と横の2種類の開け方ができる「P905i」は、これまで国内ではauの「W44S」の独壇場と思われた“ゲーム機スタイル”を具現化した端末だ。PSPで発売された「リッジレーサーズ」の携帯版がP905iで動いている様子を見て、強力なグラフィック性能とともにゲーム機のような操作スタイルに期待を膨らませたユーザーも多いのではないだろうか。

 昨年筆者が当コーナーで取り上げた「W44S」も、縦横2種類の開き方ができる折りたたみ型端末だったが、1年分の進歩なのか「P905i」ではヒンジ部分が外部にはみでることなく収まっているのが驚きだ。また、P905iを狙ったかのように横向きのゲームコンテンツが登場しているのも心強い。

 実際の“ゲーム機スタイル”での操作性は、両手による操作が行ないやすいことから、方向キーとアクションが割り振られたキーの同時押しが容易になったと感じる。これまで片手では不向きと感じることも多かったアクションゲームにも期待が膨らむ一方で、携帯電話としてボディは薄型化の波にさらされており、キーはいわゆる「シートキー」タイプで、ゲームでの操作性は考慮されていない配置だ。このため押し間違いも少なくないのだが、オプションのアタッチメントか何かで、方向キーやアクションキーを押しやすくするグッズが発売されないものかと密かに期待していたりもする。

 テレビ出力機能により大画面でゲーム、という機能もすばらしいのだが、ニンテンドーDSやWii、直感ゲームなどは、ゲームの“入力”に重点を置き成功を収めている。そこで次のステップとして提案したいのは「外部コントローラ入力端子」の搭載だ。これが実現されれば名実ともに“ゲームケータイ”の名を欲しいままにすることができるだろう。あるいは「ezplusコントローラ」のようなソリューションでも……。つり革につかまりながら片手でプレイできる携帯電話ならではの手軽さは失われてしまうことになるが、ゲームファンに向けた端末とするならば、少々はっちゃけた機能でワクワクさせて欲しいものだと常々思っている。


 甲斐祐樹: ウィルコム 「Advanced/W-ZERO3[es]」

Advanced/W-ZERO3[es]

 日本におけるスマートフォン市場の先駆けとなったW-ZERO3、テンキー搭載で小型化を図った「W-ZERO3[es]」に続き、2007年には「Advanced/W-ZERO3[es]」を発売したウィルコム。前モデルからさらなる小型化を進めることで、携帯電話と遜色ない程度の本体サイズを実現しただけでなく、W-ZERO3[es]では省略されていた無線LAN機能を復活し、OSも最新のWindows Mobile 6を採用するなど、機能面でも充実を見せた。

 個人的には今までデータ通信要と音声端末用でウィルコム2回線を契約していたが、Advanced/W-ZERO3[es]の登場で1回線に統合。多少かさばりはするもののポケットに入れても気にならないサイズになったことは、日常的に持ちあるく音声端末としては大きなメリット。メモリも大幅に拡充されたことで、アプリケーションのインストールも気軽に行なえるようになった。

 1回線にはなったものの、W-SIMを使い分けることで通常の音声端末はAdvanced/W-ZERO3[es]を使い、PCではW-SIMを差し替えたDDを利用できるのがウィルコムの魅力。速度こそ遅いが、音声端末とPCデータ通信を両方使っても4,000円程度の出費で済むのもありがたい。音声端末としての使い勝手はまだまだ改善すべき点もたくさんあるが、スマートフォンとしての多機能性を維持しながらも携帯電話に近い大きさを実現したAdvanced/W-ZERO3[es]を、今年のケータイ of the Yearとしたい。

 一方、これまでPC向けの定額データ通信はほぼウィルコムが独占していた市場だったが、2007年はイー・モバイルやNTTドコモ、KDDIが次々に参入。数Mbpsで利用できるこれらサービスの登場でウィルコムの独自性が揺らぎ始めている。

 端末ラインナップに関しては前年にも書いたが、2007年はほぼすべての新端末がマイナーチェンジに留まり、新しい機能が「防菌」「赤外線」程度しかない。また、元々はメール定額やフルブラウザなど魅力的なサービスを他社に先駆けて投入していたウィルコムだが、音声定額以降はそうした新しさにも欠ける点も残念だ。

 2.5GHz帯の割当は見事に獲得したウィルコムだが、次世代PHSのスタートは2009年と2年以上先。純減が続く現行PHSに関しても、新規ユーザーだけでなく既存ユーザーにも魅力あるようなサービスや端末を期待したい。


 庄子直毅: au 「W51H」

W51H

 2007年も1月から12月まで休みなく端末が発売され続けていたわけだが、その中で私が選んだケータイ of the Yearは今年始めに発売された「W51H」だった。トレンドであるワンセグが搭載されなかったが、それ以外はほぼ全部入りというハイスペックさが逆に潔い感じがする。その中でも特に「WVGA液晶」と「指紋認証機能」が印象に残った。

 EZナビウォークをよく使う私にとって、使い始めてすぐにWVGAのすごさを改めて実感させられた。拡大しても縮小しても見やすく鮮明に映し出してくれるところは、別にナビをしてもらう必要が無くても地図だけ見ててもヒマがつぶせそうな気さえしてくるのである。またPCサイトビューアーやWVGAサイズで撮った画像を見るときなど、多くのシーンで「もうQVGAには戻れない」一味違うキレイな画質も魅力である。

 また、auでは珍しい指紋認証を搭載したスマートセンサーも見逃せない。おサイフケータイが普及し、EdyやSuica、PASMO、nanacoにその他の会員証などなど、合計ウン万円という電子マネーがチャージされているケースも珍しいことではなくなってきている。Suicaの不正使用が頻発していることなど考えてみても、他人事とは言えない人も多いはずである。その中でより重要さを増してくるのが端末自体のセキュリティなのであるが、特にW51Hの指紋認証は指をスライドさせるだけなので解除も簡単で、画面の近くにあるのでサッと照合ができる。顔認証などその他のバイオ認証機能付きの端末も増えているが、より手軽に、そして安心に、という点を評価したい。

 他には、定評のあるカシオ日立のUIや、タイルキーが押しやすかったり、側面キーの長押しでライトを点灯させられたり、平型コネクタのカバーがスライド式であったりと、ソフト面でもハード面でも長く端末を使っていけばいくほど使いやすさを感じることができる細かい配慮がうれしい。フォントが倍角表示な部分が多かったり、薄型化の流れからそれたように端末自体のサイズが大きめだったりと、やや残念に感じる課題がないわけではないが、それでも「地味だけど、バランスの取れた優等生」的端末として愛着が持てるところを含めて、「W51H」に今年ナンバーワンを贈りたい。


2007/12/27


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