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3キャリアで試してみました〜MNP体験記

 10月24日から始まった番号ポータビリティ(MNP)制度をさっそく利用してみた。筆者は動作確認などのために、現在ドコモ2回線、au3回線、ソフトバンク2回線を契約しているが、このうち1回線ずつを他社に移行し、各社のMNP利用者に対する対応や手続き上の相違点などを確認してみた。

 今回挑戦した乗り替えは下記の3通りだ。

転出元 転入先
1. ドコモ (SH902iS) au (W43H)
2. au (A5512CA) ソフトバンク (811SH)
3. ソフトバンク (V501SH) ドコモ (N902iX HIGH-SPEED)

■転出手続き

予約票
店頭で手渡されるMNP予約票

 まずは、転出元に連絡してMNP予約番号を発行してもらう必要がある。各社ともに電話、ケータイのWebサイト、受付店での申し込みが可能で、ドコモのみパソコン向けサイト「My DoCoMo」からの申し込みにも対応している。

 今回は、auには電話で、ドコモにはiモードから、ソフトバンクにはソフトバンクショップで申し込んでみた。結論を先に言えば、ケータイのWebサイトから申し込むのが最も早いようだ。MNPを利用する上での注意事項を口頭で説明を受ける必要がなく、「同意する」をクリックしていくだけで、番号を発行してもらえるからだ。例えば、auでは電話をかけてから番号を発行してもらうまでに約20分を要したが、Webでは2〜3分もあれば済むだろう。

 ただし、直接確認したいことがある場合は、ショップに出向くのが手っ取り早い。筆者の場合、ドコモの端末はおサイフケータイとして利用していたため、電子マネーの残高の移行方法などが詳しく知りたくて、結局はドコモショップに足を運んだ。わかりやすい説明を受けた上で、MNP予約番号や注意事項が明記された「携帯電話番号ポータビリティ予約申込書」を受け取ることになる。

メール通知
 ソフトバンクの場合、予約番号をSMSで通知してくれる

 もっとも、MNPに関する説明にはショップによって差があるようで、筆者が行った某ソフトバンクショップでは、転出手数料と「ハッピーボーナス」の契約解除料が発生することが告げられただけで、コンテンツの移行ができないことや、他社に乗り替えた場合に経年割引の割引率を引き継げないことなどの説明はなかった。手渡された「MNP予約票」を読めば済むことではあったが、説明を受けた時間はわずか3分程度。詳しすぎるauよりも時間の無駄がないが、やや不安を感じたのは否めない。

 とりあえず、どのキャリアでも執拗に引き留められたりすることはなく、スムーズに予約番号を発行してもらえた。なお、予約番号の有効期限は発行日を含めて15日間で、その間に移転先での手続きが完了すると、自動的に解約が成立したことになり、解約に関する書類が届くとのことだ。ここまでに筆者が確認したことをまとめておこう。

  • 時間をかけずにMNP予約番号を発行してもらうにはWebがオススメ
  • 詳しい説明を聞きたい場合はキャリア系列店に行くべき
  • 電子マネー「Edy」は旧端末で「Edyのお預け」で残高を預けておけば、キャリアが変わっても「Edyのお受け取り」で引き続くことができる
  • 「DCMX mini」は特別な手続きをしなくても、FOMA契約が解除されると自動的に退会扱いになる
  • 「パケ・ホーダイ」など日割計算してくれないオプションサービスに加入している場合は、解約日によっては1日利用しただけで月額料金が発生することがあるので注意が必要

■転入手続き

 続いて、移転先での手続きの状況について報告しよう。各社の対応を比較しやすいように、すべてキャリア系列店で新しい端末を購入した。

【ドコモ編】

ドコモ編

 ドコモショップでは、通常の新規契約時と同じように手続きが進み、端末を受け取るまでのすべての行程が30分ほどで完了した。住所、連絡先などを記入する契約申込書に、引き継ぐ番号とソフトバンクから発行されたMNP予約番号を記入するだけでよく、予想していた以上に手続きは簡単だった。

 転出元とのソフトバンクとの照合も、店員が目の前で端末を操作して行ない、あっという間に確認が取れたようだ。一応、これまで使っていたソフトバンクの端末も持参したが、店員がそれに触れることはなかった。運転免許証など本人であることを確認できる書類を持参し、あとはMNP予約番号があれば手続きができるようだ。端末代金はクレジットカードで支払った。筆者は利用しなかったが、旧端末から新端末へのアドレス帳のコピーにも対応してくれるようだ。

【au編】

au編

 auショップでも手続きの流れはドコモショップと同様。年割、家族割、ダブル定額、指定割に同時加入することで端末価格が割引される店独自のキャンペーンが行なわれており、この説明に多少時間がかかったが、20分ほどで申し込み手続きは完了。

 ただし、新しい端末を受け取るまでには約1時間を要し、その間、確認のために旧端末を預ける必要があった。あとで確認したところ、番号を移行したあとの動作確認のためだったらしいが、必ずしも旧端末を持参したり、預けたりする必要はないとのことだった。なお、auショップでもアドレス帳のコピーに対応してくれる。

 筆者の場合、auの新端末では乗り替え後、もう1つ自分でやるべき作業が残っていた。電子マネー「Edy」の残高の移行だ。筆者が購入したのはW43Hだが、この端末を含めauの秋冬モデルには電子マネー「Edy」のアプリがプリインストールされていない。これを自分でダウンロードする必要があり、アプリを起動してから「Edyの受け取り」に接続し、預けたときに設定したパスワードを入力して残高をダウンロードした。これも想定していた以上に簡単だったが、残高をダウンロードしただけではトップ画面の残高表示に反映されず、一度アプリを終了させて再起動する必要があった。

【ソフトバンク編】

ソフトバンク編

 乗り替えに最も手間取ったのがソフトバンク。連日プランの内容が変更されることもあり、なかなか契約するプランが決められず、27日〜28日(土曜〜日曜)の間に行うことにしたが、皆さんご存じの通り、ショップの混雑やシステム障害による受付中止のため、契約を断念せざるを得なかった。ようやく30日(月曜)の11時頃に某ソフトバンクショップに出向いたが、受付までの待ち時間が約1時間ほどかかった。

 その後、カウンターで店員から新プランの説明を受けたり、契約申込書に記入しての手続きなどに約50分。さらに、新しい端末の受け取りまでには4時間以上を要した。1日がかりの契約である。なお、ソフトバンクショップではアドレス帳の移し替えには対応しないが、店内に設置された機械でセルフサービスで行なえるようになっていた。

 予想外の混雑による混乱のためか、店員の対応の不手際も目についた。あらかじめ811SHの購入を決めていたのだが、カウンターで申し出たところ「品切れ中」とのこと。ならば「同等の機能を搭載した810SHでも構わない」と譲歩したが、「それもない」と言われ、結局、店員にすすめられたのは、ボーダフォン時代からのベストセラー端末「705SH」。「PCサイトブラウザが使えないことを除けば、ほとんど同じ機能ですよ」と言われたのだが、筆者が「ライブモニターとかS!タウンは使えないですよね?」と聞くと、「ライブモニター? ああ、そういうのは無理ですねぇ」と曖昧な返事。しばらくすると、「ない」と言っていたはずの810SHが「1台だけある」と言い出し、最終的にはそれを購入することに決めた。

 料金プランの説明については、連日の対応で訓練されているためか、非常にわかりやすく的確だった。筆者は、新規契約の場合はゴールドプランもしくはオレンジプラン、ブループランでなければ契約できないと勘違いしていたのだが、従来のバリュープランでも契約できるらしく、通話利用が少ない場合や通話先のほとんどが家族の場合は、バリュープラン+家族割引のほうがお得なケースが多いということも説明してくれた。ここでは詳しい解説を避けるが、頭金0円の割賦方式「新スーパーボーナス」の仕組みについてもわかりやすく説明してくれた。

■MNP手続きを終えて

 これで無事、乗り替え先での手続きが完了。端末は受け取った時点から問題なく通話でき、それまで使っていた端末は通信できない状況になっていた。転入先での手続きでわかったことをまとめおこう。

  • MNP予約番号と引き継ぎたい番号がわかれば、今まで使っていた端末を持参する必要はない
  • 本人確認書類と、銀行振替にする人は口座番号や口座登録に使った印鑑が必要
  • ソフトバンクでの契約には、かなりの待ち時間を要する可能性がある
  • ソフトバンクへは従来の「バリューパック」でも加入できる
  • 番号の移行と同時に、旧端末は自動的に通信できないようになり、以前契約していたキャリアとの解約が成立する
  • 旧端末は通信不可になってからも電波受信表示がされた(A5512CA、V501SH)
  • 旧端末で使っていたメールアドレスはすぐ使えなくなっていた

 最後に余談だが、auから乗り替えたソフトバンク端末は、引き継いだ番号で電話をかけられるものの、自局番号表示ができなかった。端末を持ち帰ってから、受信ボックスを確認したところ、業務用と思われるメールを2通受信しており、そのメールに書かれた指示に従って操作していくことで、「オーナー情報」というプロフィール欄に自局番号とランダムに発行されたメールアドレスが表示された。おそらく、ショップ店員が行なうべき作業を忘れていたのだと思われる。ユーザーからサービスに関する問い合わせが殺到しているため、端末そのものに関する知識が著しく欠けている印象を受けた。

 逆にドコモショップでは購入したのはN902iX HIGH-SPEEDであったが、今後発売されるモデルも含め、903iシリーズの特徴についても説明を受けることができた。MNPの序盤戦では苦戦が報じられているドコモだが、店頭での顧客サービスの面では一歩リードしている印象だ。

 なお、MNPを利用した乗り替えで筆者が要した費用について表にまとめた。金額については、現在契約しているプランや、購入する端末にもよりケース・バイ・ケースだと思うが、読者の皆さんの参考になれば幸いだ。

転出元 転入先 合計
転出手数料 経年割引解除料 端末代金 契約事務手数料
1.D社→A社 2,100円 3,150円
(いちねん割引)
23,940円
(W43H)
2,835円 32,025円
2.A社→S社 3,150円
(年割)
0円
(810SH/頭金)
2,835円 8,085円
3.S社→D社 10,500円
(ハッピーボーナス)
36,330円
(N902iX)
3,150円 52,080円

(村元 正剛)
2006/10/31


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