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ここが、BIC SIMカウンターのある「ビックカメラ有楽町店」。即日MNPで格安SIMを入手可能

 筆者のよく行くビックカメラ有楽町店に「MNPも即日開通できるBIC SIMカウンター」ができたというニュースが出ていたので、今度はここで音声通話付きの格安SIMを買ってみました。

 結果、本当にその場で30分ほどでMNPで格安SIMを入手することができました。

 今まで使っていた携帯電話の番号のまま他事業者で契約する「MNPポートイン」でのSIMの発行は、これまでドコモ、au、ソフトバンクといった既存の携帯電話事業者のショップに行くか、格安SIMの場合オンラインショップなどで手続きして一週間かかってしまうというのが相場でした。しかし、このBIC SIMカウンターなら「BIC SIM powered by IIJ」という格安SIMをMNPポートインで即日入手できるのです。ちなみに、2014年6月末現在、この有楽町のBIC SIMカウンターが日本唯一の格安SIMをMNPポートインできるお店であります。

「BIC SIM powered by IIJ」、iij mioによる格安SIMだ。最安のプランでは月額2千円程度で音声通話とLTEによるデータ通信月1GBまで可能

 このBIC SIMカウンターで扱っているのは「BIC SIM powered by IIJ」といいまして、その名の通りIIJmioの格安SIMをベースにしたSIMカードです。IIJmioといえば月額2052円(税込)から音声通話もLTEによる高速パケット通信も使える「みおふぉん」という格安SIMを提供していますが、音声通話付BIC SIMは、このみぉふぉんと同じ月額使用量でほぼ同じ機能をもっています。

 このSIMのメリットはなんといっても安いこと。月々約2000円と既存事業者のスマホどころか下手すればフィーチャーフォンよりも安い額で携帯電話が維持できるくせにちゃんと音声通話とLTEによる高速パケット通信ができるのですよね。

 従来の事業者のスマートフォンのSIMと比べると異なるのは、まず一つ目に挙げられるのが「携帯電話のメールアドレス」というものが存在しないことが挙げられます。ドコモならSPモードメール(@docomo.ne.jpのメールアドレスのメール)、auならEメール(@ezweb.ne.jp)、ソフトバンクならMMSメールアドレス(@softbank.ne.jp)というアドレスで事業者がメールサービスを提供していますが、BIC SIMにはそれがありませんのでGmailなどで代用することになります。

 特にBIC SIM(みおふぉん)の場合、購入には既に何らかの形でメールアドレスを持っていないと購入手続きができません。BIC SIMは購入時にこのメールアドレスに「認証コード」という4桁の数字からなるコードが送られ、これを認証用のサイトに記入しないと手続きを進めることができないのです。BIC SIMカウンターでSIMを購入する場合も、このメールアドレスのメールが読めるように準備していないと購入することができません。MNP転入元の携帯電話のメールアドレスを使用することも不可です。

 筆者の場合、先月、このコーナーで紹介した「pointy SIM」を装着したNexus 5を持っていたので、Gmailをメールアドレスに指定して、この認証コードを受け取ることができましたが……BIC SIMカウンターでBIC SIMを購入する場合は気をつけましょう。

今月の利用可能な高速データ通信量は「みおぽん」アプリから見ることができる

 また、二つ目の違いとしては、安い分、データ通信使用量に制約が出ることが挙げられます。BIC SIMの場合、月額約2000円になるのは、月にLTEによる高速データ通信は1GBまでの制限がある「ミニマムスタートプラン」になります。1GBを超えた場合は速度は最大200kbpsに制限されます。ちなみに、月途中で契約した場合、この高速データ通信量、利用料ともに日割り計算になります。6月20日に契約した筆者の場合、今月の利用可能な高速データ通信量は6月の10日分の「370MB」でした。

 YouTubeなどの動画をスマートフォンで閲覧するような使い方をするとあっという間にデータ容量を喰ってしまうので、このような使い方をする場合はWi-Fi経由のインターネット接続を使うように心がける必要があります。

 なお、BIC SIMを購入すると、ドコモの携帯電話回線だけでなく、Wi2 300という公衆無線LANも利用が可能になります。このWi2 300は、ショッピングモール、デパート、地下街、スターバックス、マクドナルドなどのファストフード店、空港などの場所でWi-Fiインターネット接続を提供していて、Nexus 5などのAndroidスマートフォンでは、専用のアプリをインストールすると自動的に接続し、利用することが可能になっています(ただし、MNPで購入した場合、Wi2に申し込みができるようになるまで1週間程度かかるようですが)。

スピードテストをしてみた。上り約5Mbpsだが、体感的にはもっと速く感じる

 気になるBIC SIMの通話品質ですが、NTTドコモの回線を使っているので、ほぼドコモでの通話と同じ品質。データ通信はIIJmioの格安SIMを使った場合と同じです。同じドコモの回線を使った格安SIMでも、体感でのデータ通信速度が速いことで知られるIIJmioのそれが使えるというのは非常にお得ですね。我ながら、よい買い物をしたと思っています。

 とはいえ、先月、pointy SIMを買ったばかりだというのは……忘れることにしましょう(ま、あちらはIP電話・留守番電話付とはいえ、データSIMなので……と言い訳しておきます)。

 いろいろなSIMを取替えひっかえ使うことができるのも、SIMロックフリーのNexus 5を持つ大きなメリットですよね。