スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

7980円で買えるネットワークカメラ「スマカメ」を試す

7980円で買えるネットワークカメラ「スマカメ」を試す

 えー、先日50周年を迎えたので、今回から第一人称や文体を少々変えたいと思います〜。50周年? レベル50、的な。ていうか単純に50歳になったワタクシなんでした。

 さておき、今回のネタはプラネックスの「スマカメ (CS-QR10)」です。ネットワークカメラ(IPカメラ)ですな。手軽&安価だと評判であり、最近のワタクシは出先から自室の様子を確認できたりするネットワークカメラに興味津々なので、試用してみました。

プラネックスの「スマカメ (CS-QR10)」。外出先からでもスマートフォンでカメラ映像をチェックできるネットワークカメラで、Amazonでの販売価格は7980円(2014年9月現在)。右はiOS版専用アプリ「PLANEX スマカメ」を使っている様子です。

 スマカメは、前述のとおりネットワークカメラ。LANに有線/無線で接続でき、スマカメが撮影している動画をスマートフォン(iOS/Android)で見ることができます。また、外出先でスマートフォンをインターネットに接続できれば、たとえば自宅LANに接続したスマカメの動画を見ることもできます。

 なお、スマートフォン上では専用アプリ「PLANEX スマカメ」を使います。アプリはiOS版Android版があり、もちろん無料で使えます。

 って、サラリと書いてみましたけど、コレってけっこースゴいコトのような気がしております。現在、スマカメはAmazonで7980円で買えますが、そういうお手頃な感じのネットワークカメラで、同一LAN内からでも遠隔地からでもカメラ映像を再生できるって製品は……なっかなかナイように思います。

 またコレ、既に使った人は「設定が簡単」と口を揃えて言います。ワタクシ的には、「外出先から映像を確認できるネットワークカメラは設定が難しいに決まってんだよあ〜も〜コンチクショー」といったトラウマを含んだ強い思い込みがありますんで、「設定が簡単って、ネットワーク機材慣れしてる人からすれば、でしょ?」とか思ったりしちゃいます。

 ともあれ、実際どーなのか、と。ホントに簡単? この価格で、実用性とかあるの? みたいな疑念を抱きつつも実際に使ってみました。ので、以降、その使用感などについて書きます。でもとりあえずワタクシ的結論から申しますと、すんゲぇ簡単にセットアップでき、十分な実用性を備えたネットワークカメラだと感じられました。

設定は「ド簡単」♪ 昔を知る人なら「あはは〜!!」と笑うレベル

 まずはアプリ設定です。いや間違えましたスマカメとWi-Fiルーターの接続からです。あっとこれも違います、すいません、スマカメの概要からです。

 ていうか「外出先から映像を見られるネットワークカメラの設定ってトライアンドエラー続出で1日で済めばいいほうで、疲れ果てて結局設定できずじまいで、最悪急いで代替の記事ネタを探さないとヤバい」的な危惧をマジで抱いております。ので、「そもそもスマカメがちゃんと使えるようセットアップできるのか?」というレベルでドキドキしております。

 さておき、スマカメの概要ですが、100万画素のカメラを搭載した有線(100BASE-TX/10BASE-T)/無線(IEEE 802.11b/g/n)LAN対応のネットワークカメラで、サイズは約77×102×36mm、質量は約95g(どちらもスタンド含まず)です。付属のスタンドを使って机上や壁などに取り付けられるほか、本体下部と背面に三脚ネジ穴があるので三脚などの撮影用機材を使って設置することも可能です。電源は専用ACアダプタです。

 撮影解像度はHD720p(1280×720)、VGA(640×480)、QVGA(320×240)に対応し、動画圧縮方式はH.264でフレームレートは最大15fpsとなっています。外出先などからリアルタイムの動画を確認できますが、このときに音声もモニター可能です。また、本体にmicroSDカード(別売)を挿せば録画も可能です(が、音声は録音されません)。ほか詳細なスペックはコチラをご覧ください。

本体のサイズ感はコンパクトデジカメ程度。付属のスタンドを使えば机上に立てたり壁に固定するなどして使えます。本体下部と背面に三脚ネジ穴を備えるので、ミニ三脚などの写真撮影機材を使って固定することも可能。

 てな感じのスマカメですが、さて、問題の初期設定です。はぁ、いったい何回失敗して悪い汗を何cc滲ませることになるのでしょうか……と思ったら、まさかの一発成功!! しかも「ド簡単」でしたっ!! こんなに楽勝でインカ帝国って感じでしょうか。

 手順としては、「かんたん設定ガイド(PDF)」の無線LAN接続の方法のとおりに行いました。まず、自宅などのWi-Fiルーターとスマカメを、WPS(Wi-Fi Protected Setup)で接続します。Wi-FiルーターのWPSボタンを押し、スマカメのWPSボタンを押せば、ルーター/スマカメ間のWi-Fi接続が完了する感じです。

 続いて、スマートフォンに専用アプリ「PLANEX スマカメ」をインストールし、アプリ上からカメラの設定を行います。アプリは、iOS版はコチラAndroid版はコチラから入手できます。以降、アプリでの設定の様子をスクリーンショットで見ていきましょう。

スマカメとWi-Fiルーターの接続が済んだら、スマートフォンにアプリをインストールします。スマートフォンは同じWi-Fiルーターに無線接続済みの端末を使いました。アプリを起動すると、右のような表示がなされます。
つまりスマカメ背面をスマートフォンのカメラで撮影しろってコトですな。そうすると、アプリにスマカメのUIDが自動入力されます。ので、スマカメ背面にプリントされている4桁のパスワードを手動で入力します。なんと、コレで設定完了です。スマカメがオンラインになりますのでこれをタップすると……。
あら〜、スマカメの映像をスマートフォンから見られるように♪ スマートフォンのWi-Fiをオフにしてみると、LTE接続でもスマカメの映像が見られました。

 すんごい簡単さですな〜。スマカメとWi-FiルーターをWPSで接続し、あとはアプリをちょいと使えば設定完了。迷うところは全然ありませんでした。悪い予感がする暇さえなく、パパパッとすぐに設定が済んじゃう感覚。

 注目すべきは、設定時にWi-Fiルーター設定をイジる必要がないこと。まずはラクでイイです。また、メーカーの製品紹介ページにもありますが、Wi-FiルーターにスマカメがつながりさえすればOKなので、マンションとかの共同回線を使っているような環境でルーターなどの設定変更ができない場合でも「外出先からアクセスできるネットワークカメラが使えるようになる」というメリットもあるわけですな。

 ところで、スマカメとWi-Fiルーターの接続は、もちろんWPS以外に手動でも行えます。出先のWi-FiアクセスポイントでWPSを利用できない場合は手動接続になったりしますが、その方法もフツーにカンタンでした。

Wi-Fi接続の手動設定は、アプリのメニューから「詳細設定」を選び、さらに「無線LAN設定」を選んで進めます。
自動的にWi-Fiアクセスポイントがスキャンされ、接続先(SSID)が表示されます。ので、目的のSSIDを選び、接続パスワード(接続コード)を入力すればOKです。

 てな感じで、セットアップを非常に簡単に済ませられるスマカメ。ワタクシの場合は、「えーっえーっ、あの過去の苦労と失敗と挫折と悪い汗はナンだったんスかぁ〜」的な、なんかもう全部無かったことにして「あはは〜!!」と笑うしかないレベルの簡単さだと感じるわけですが、実に手っ取り早く使い始められてイイですな。

 ちなみに、「PLANEX スマカメ」アプリには最大10台までのスマカメを登録することができるそうです。また、試してみたところ、1台のスマカメに対して、複数台のスマートフォンなど端末を同時に接続し、同時に映像をモニターすることができました。試したのは3台のiOS端末です。何台まで同時接続できるかは不明ですが、1台のスマカメを家族で使うようなこともできそうですな。

スマカメでナニがデキる?

 さて、スマカメを使うと何ができるのか? 具体的には、スマートフォンからカメラ映像および音声をライブで視聴できることがひとつ。それから、映像(のみ)を自動録画できることがひとつ(後述)。さらに静止画も撮影できます。

 どんな映像が見えるのかと言えば、レンズ画角が「68°±3°」ということで、35mm換算で30mmくらいでしょうか? ちょっとだけ広角、みたいな。実際に仕事場の天井付近にセットしてみました。その位置から撮影した映像をご覧になり、その見え方を想像してみてください。

仕事場の風景。写真で見えている範囲は6〜8畳程度のエリアで、そこにスマカメを向けた感じです。カーテンレールの上にある、ストロボ支持アーム部にスマカメをセットしました。仕事机を俯瞰する角度にしています。
左は写った映像の全体で、右はその部分拡大で、動画品質は「中」に設定してあります(以下同様)。アナログ時計の時刻や、ミニカレンダーの「8」くらいまで確認できます。
カメラの真下でカメラ目線です。若干悪人ヅラで不気味なワタクシですが、ともあれ、犯罪者の顔を確認するには十分な画質があります。
上2組の写真は十分読書ができる程度の照明下のものですが、こちらはディスプレイ×2台以外の光源はなるべくなくした状態です。縦に細長い窓から夜間の街灯が少し入るくらいの感じでしょうか。真っ暗だと映像が見えませんが(赤外線撮影機能等はありません)、常夜灯などがあればまずまず映像が見えると思います。ただ、画質はかなり荒くなるので、細部までは確認できません。

 画質はまずますといったところでしょうか。動画画質を「中」よりも高くすればさらに高解像度の映像が得られます。モニター〜監視用途のカメラ映像としては十分実用的だと思います。回線状況にもよりますが、動きも意外なほど滑らかです。また、音声のモニターも可能で、あまり小さくない音なら十分聞き取れました。

 それから、モニター中の映像を静止画として保存できます。スマカメは、microSDカード(別売)を挿しておけば本体上に動画を自動録画できますが、静止画はスマートフォンのアプリ側に保存されるようです。

モニター中の映像を静止画として保存できます。保存した画像はアプリ上で表示でき、iOS版アプリの場合はカメラロールへ保存することもできました。

 動画撮影については後述しますが、スマカメには「動くものに反応して動画の自動撮影を開始する」という動体検知機能があります。が、その静止画版はないようです。また、静止画はアプリ上に保存され、スマカメ上には残りません。

 スマカメ上に(も)静止画が残れば、ほかの端末からスマカメにアクセスしたとき、その静止画を閲覧できてちょっと便利そうだと思うんですが、そういうコトはできないようで残念です。動体検知機能でスマカメ上に静止画も残ればさらにイイと思いますが、まあ、非常に安価なネットワークカメラにアレコレ求めすぎるのは筋違いかもしれません。

microSDカードに動画を自動録画

 スマカメにはモニター中の動画を録画する機能もあります。ただし、録画された動画には音声が付きません。これは少々残念です。録画映像は映像のみ、音声はリアルタイムの映像をモニターするときだけ聞けるということですな。

 録画機能を使う場合、まずスマカメにmicroSD/SDHCカード(別売)を挿す必要があります。カードの対応容量は2/4/8/16/32GBとなっています。

 録画保存時間は、画質を「中」(解像度:640×480/15フレーム毎秒)に設定した場合、2GBカードで約12時間、4GBカードで約24時間、8GBカードで約48時間、16GBカードで約96時間、32GBカードで約192時間となります。

 録画モードは2種類から選べて、「上書きして連続録画」と「動体検知と連動して録画」です。前者は途切れなくずっと録画し続けるモードで、後者は映像のなかに動くものを見つけたら録画するモードです。もちろん自動録画を「オフ」にすることもできます。

スマカメにmicroSDカードを挿せば録画機能を使えるようになります。録画はカメラ任せの自動録画。録画された映像はアプリから閲覧できます。結果的に細かな録画(ファイル)が多量にたまることになりますが、絞り込んで録画を探すことができます。
左は動体検知機能を使ったところ。カメラの前で動き回ったりすると、こんなふうに多量の録画がたまります。通常はあまりこのようにはならないと思います。動体検知がなされた直後、検知をスマートフォンに通知することもできます。右は連続録画を行った様子。4分区切りで1ファイルとなったようです。ちなみに動画はH.264形式で保存されます。
スマートフォン上で録画を再生している様子。もちろん横表示にもできます。音声ナシの動画はちょっと寂しいですネ。

 なお、動画はmicroSDカードからPCへコピーするなどすれば、PC上でも再生できます。ただしH.264形式を再生できる動画ビューワなどが必要になります。

 前述のように、画質「中」設定で、32GBカードに約192時間(8日間)分を録画できるスマカメ。「上書きして連続録画」モードでも1週間以上、「動体検知と連動して録画」ならさらに長い期間の自動録画を残せることになります。画質「中」でもまずまずの精細さがあるので、監視〜観察〜記録まで、いろいろな用途に使えそうですな。

 弱点を挙げるとすれば、ネットワークカメラではあるものの、PC上で映像をモニターできないこと。きっと技術的にはデキるんでしょうけれど、複雑さ回避や、自社製品との競合等々、いろいろ事情があるのかもしれません。ただ、実際に使ってみると。スマートフォンやタブレットから映像をモニターできれば十分、というか、手っ取り早くて便利って感じです。

 もうひとつ、やはり暗い環境には強くないことでしょうか。しかし少々の照明があれば夜間でも十分利用できるレベル。価格を考えれば納得できる仕様かもしれません。

 てな感じのスマカメ。気軽に購入できる7980円という価格がまず魅力的です。さらに、使ってみて痛感する「カンタンさ」。ネットワークカメラ初心者にもよく向く製品ですな。ワタクシ的には、遠隔地からアクセスできるネットワークカメラがこんなに身近になったというコトに、まだけっこ〜ビックリしております。

 ただ、やはり無線ネットワーク製品。注意深く使えば問題はないと思いますが、使い方を誤ったり、セキュリティ面を意識せず使ったりすると、「まさかのプライベート映像大流出」につながる可能性はあります。必要なときだけ電源を入れる、電源タイマーと併用して特定時刻以外はオフにするなど、リスクを最小限に抑える工夫をしつつの利用がいいと思ったりします。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。