スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

そうだ、Macに移行しよう!!

そうだ、Macに移行しよう!!

 いろいろ思うところありまして、メインのパソコン環境をWindowsからMacに移行することにしました。と書くのは簡単ですが、果たしてデキるのか? ということで、実験的に「Mac miniを買ってみた!!」りしております。試しにMac miniで仕事などをしてみて、様子見。イイ感じだったら軸足をMac OSに移そうという目論見です。

Mac miniを買って、メインのPC環境をWindowsからMac OSに移行してみることにしました。結果から言っちゃいますと、まあまあうまく移行できました。左は使用中のMac OSデスクトップです。この記事もMacで書いています。写真もMac上で処理したものです。

 写真キャプションにあるとおり、Macへの移行はだいたい完了し、現在はメインのPC環境がMac OSになりました。というわけで今回は、WindowsからMacへの移行をどんなふうにヤッたのか、実際のところを書いてみたいと思います。今後移行をされる方のご参考になれば幸いです。

なんで移行? Windowsがイヤ?

 まず、冒頭で書いた「いろいろ思うところ」について。なぜMacに軸足を移すのか? ということですな。

 これまではWindows 7を使ってきました。既に古めのOSですが、比較的に快適に使っていました。ただ、かなり以前から続く不満がありました。イロイロあるんですが、最近の不満は「WebブラウザChromeのブックマーク機能の不調」です。詳細は省きますが、突如ブックマークが消えたりするんですな。フォルダごと消えたりも。

 Android端末やiOS端末でもChromeを使っていて、ブックマークは全て同期させていました。ので、PC上のブックマークが消えるとそれら端末のブックマークも消えちゃうわけです。試行錯誤して騙し騙し使ってきましたが、このあいだは記事を書く直前にブックマークした「数十の資料用URL」が「記事を書こうかなと作業を始めた瞬間消え」て仕事を始める前から疲れ果てました。

 その後、「今日はもう仕事しな〜い」とか思い、フリーの画像ブラウザを試してみたら、マルウェアに感染して痛い目に遭いました。「ShopperPro」とかいうソフトで、ブラウザが超重くなるものでした。まあこれは、気の迷いで怪しいフリーソフトなんかインストールした自分のせいなんですが……。

 しかし悪いコトは続くもので、その後はWindowsのファイルエクスプローラが(また)落ちたり、Chromeの代わりとして使い始めたInternetExplorerが(またもや)落ちたり、フォルダに消せないファイルが出現したり。そこでカッとなったワタクシは、ズギャッとMac miniを注文したような記憶を最後に、気づいてみたらMac miniの箱が机上に置かれていたというわけです。

 WindowsというOSはけっこー好きで、また、Windows上で動く「これがないと困る〜」というアプリケーションも何本かあります。ですが、なんか最近Windows用アプリケーションで起きるトラブルへの対処に時間を食われまくりな感じ。ちょっとマジで疲れてきたゾ、と。

 一方、iOS端末を多用しつつMacBookなんかもチョイチョイ使うワタクシは、「そっか〜Mac OSを鋭意使えばiOS環境もナニカと便利に使えるなあ」と思っていました。面倒な設定とかナシにiCloud経由でいろいろ同期できたり、秀逸なスリープ機能を持っていたり、Time Machineによる環境の丸ごとバックアップやリストアも簡単だったりと、Macへの移行を後押しする理由が多々ありました。

 ちなみにワタクシ、昔はわりとヘビーなMacユーザーでした。漢字Talkとかの時代ですから、まあ、トラブル出まくり時代のMac。Macで起きるトラブルをねじ伏せつつ、Macを仕事用マシンとして使っていました。

 その時代のMac OS(っていうかSystemっていうか漢字Talkとか)と現在のMac OS Xを比べると、「今の時代からMacを使い始める人はシアワセだなあ」みたいな見え方です。ので、「Macに移行したらイロイロと不安定になって仕事にならない」みたいな不安はありませんでした。

 というわけで、「Windows上で起きるトラブルよさらば、Mac OSでラクしてゆきたい!!」的な心意気で、Mac移行作戦本格着手。以降、その「とりあえずの顛末」を書いてみたいと思います。

まずはMac miniのセットアップ

 まずは新品Mac miniのセットアップからです。が、既にMacBookを使っているので、セットアップは超カンタンです。Mac OSのユーティリティである「移行アシスタント」を使えば、MacからMacへ、丸ごと環境を引き継ぐ(というかコピーする)ことができます。

 また、Mac OSのユーティリティである「Time Machine」を使ってMacのバックアップをしたことがあれば、これまたセットアップは超カンタン。そのバックアップから新しいMacへ環境を復元(環境の丸ごとコピー)をすることができます。

「移行アシスタント」や「Time Machine」は、Mac OS環境を移行したりバックアップしたりリストアしたりするのに、スゲく役立ちます。iOS端末のバックアップをMac OS上のiTunesに取れば、Mac OSもiOSもひとまとめに保守できてラクです。
「移行アシスタント」を使い、MacBook ProからMac miniへと環境を移行している様子。2台のマシンは無線LANルータ経由で接続されています。が、この状態だと移行に6時間以降かかるようなので、途中でEthernetケーブルで2台のマシンを直接つなぎました。結果、確か2時間弱で移行が終わりました。Thunderboltケーブルでつなぐと、もっと速く移行できます。

 ちなみに、上記方法で新しいMac miniに環境をコピーするわけですが、Mac OSも、アプリも、設定も、各種ファイルも全部コピーされます。ワタクシの場合、MacBook Pro Retinaから新しいMac miniへ環境を移行したので、移行直後は「Mac miniはMacBook Pro Retinaのクローン」という状態。常用のアプリおよびその設定までコピーされるので、移行後、即、実用的に使い始められます。

一連のアプリをインストール

 Mac OS上で使っていたアプリは、上記の方法で「移行」すればそのまま使えます。問題は、Windows上で使っていたアプリケーションをどうするか? です。

 まずはライター仕事の要アプリ、日本語入力環境とテキストエディタです。日本語入力環境は「ATOK Passport」を使っていますので、Windows上でもMac OS上でもほぼ同じ環境を使えていましたし、移行後も同様です。

 テキストエディタは、残念ながら超愛用のテキストエディタの「秀丸エディタ」とお別れです。Mac版はないんですな。

 で、Mac OS上で新たに使い始めたテキストエディタは「Jedit X」。フニャ田氏のススメで使い始めましたが、かなり快適。けっこー「秀丸エディタ」っぽくも使えます。

「Jedit X」は高機能ながらもシンプルに使えるイメージのテキストエディタです。なかなか便利。「ATOK Passport」は辞書などをクラウドで同期できますので、どのOSでも同じ感覚で入力していけます。とても便利。

 それから「One Note」。ワタクシの資料整理には必須のアプリです。Windows版とMac版はけっこー違う感じで、ぶっちゃけWindows版のほうがかな〜り使いやすいです。とは言っても非常に有用なので、多少は我慢して使うしかないかな、と。

 画像ブラウザも必須です。Windows上ではACDSeeを使っていましたが、Mac版としても「ACDSee Mac Pro 3」があります。購入して使っていますが、これもまたWindows用の最新版とかのほーが高機能で使いやすさも勝っているように思います。現在、「XnView」というアプリと併用し、細かな不便を補っています。

Mac版「One Note」は「若干手抜きして作られている」みたいな印象が否めません。残念。それでも便利なので活用中です。画像ブラウザは「XnView」(中央)と「ACDSee Mac Pro 3」(右)を併用中。ワタクシの画像ブラウザ環境はまだ中途半端な感じです。

 あとはAdobeのソフト類。「Adobe Creative Cloud」を使っていますので、これもネットからサクッとインストール完了です。

 ほか、キヤノンのデジタル一眼レフカメラとMacを無線で接続し、テザー撮影を行うためのソフトウェアをインストールしました。これもまたトラブルなく設定完了です。

「Photoshop 」と「InDesign」は必須。最近では「InDesign」上で原稿を書いたりしております。

 ところで、購入したMac miniは、プロセッサが1.4GHzでデュアルコアのIntel Core i5、メモリが8GB、ストレージが1TBのFusion Driveという構成です。お値段は、税込み10万8864円。ディスプレイはEIZOの「FlexScan EV3237」を使用しています。上記アプリは、この環境でどういう感じで使えるのでしょう?

 結論から言いますと、Adobe以外のアプリはフツーに快適に使えております。ただ、一部アプリは起動に少し時間がかかったりも。サムネイルの構築にもやや時間がかかります。

 Adobeのソフトはどうかと言いますと、「Photoshop」は使えるものの、ところどころ処理や表示に時間がかかることがあります。サクサク感というのはあまりなく、「やや無理して動かしている」というイメージ。

 それから「InDesign」ですが、これは「遅い感じ」です。「InDesign」上で原稿を書こうとすると、表示が入力スピードに追いつかない状態。「昔のパソコン通信かっ!!」的なツッコミを入れたくなる「遅さ」ですな。

 なお、両ソフトとも、起動にはそれなりに時間がかかります。Fusion Drive内にアプリのキャッシュができているハズですが、それでも「ん〜起動遅いな〜」という感覚。やっぱり「このスペックのMac miniにはAdobeソフトは重い」という印象です。

 動画の再生に「VLC media player」を使ったりしますが、フルHD(1080/60p)の動画で動きの激しいものだと、あまりスムーズに再生できません。ですが、動きの緩やかなものなら何とかスムーズに再生できます。動画編集には向かない処理能力だとは思いますが、再生だけなら動画の種類によってまずまずイケますな。

 表示は、31.5型に3840×2160ドットだと、UI表示が小さくて見づらいです。Retinaディスプレイ搭載Macのような「Retinaモード」が欲しいところ。40型くらいの4Kディスプレイを使いたい気分にもなります。ただ、Mac OS Xの場合、フォントの視認性が高いからか、「ディスプレイに顔を少し近づければイケる」という感覚ではあります。

Windows環境はやっぱり必要

 アプリケーション環境はだいたい移行できましたが、ちょっと困ったのが細かなデータ類の移行です。メモやリストの類とか、アプリの設定とか、そういうものをどうするか。リストやメモなどはDropboxなどのクラウド経由で共有して解決しましたが、アプリの設定はなかなか面倒。

 具体的には、テキストエディタの表示色設定(行頭に特定の記号がきたらその行の色を変えるとか)や、特定のアプリの各種カスタマイズ設定です。Windowsの表示を見つつ、その設定をMac上で入力するのが、まあ原始的ではありますが、手っ取り早い方法です。

 しかし、さすがにWindowsとMacをいちいち操作したり表示を切り替えたりするのは煩雑。とは言え、長年使ってきたWindowsマシンの中には、上記のような「ちょっと諦めがたいカスタマイズ関連の情報」があります。また、「頑張って移行するほどではないが、後々役立つかもしれないような消せないファイル」もけっこー残っています。

 そこで「VMware Fusion 8」を使ってみることに。これは、Mac OS上にWindowsをインストール可能な「仮想マシン」が現れ、Mac OSアプリのひとつとしてWindowsを動かせるようになるというものです。従来使っていた「いつものWindows環境を丸ごと移行する」こともできます。これも、フニャ田氏のススメで使い始めました。

 ちなみに、MacでWindowsと言えばアップルが用意している「MacにWindowsをインストールできる機能」である「Boot Camp」があります。ただし「Boot Camp」の場合はMac OSとWindowsは排他利用となり、どちらかひとつのOSしか使えません。「VMware Fusion 8」などの仮想マシンアプリでは、「Mac OS上でWindowsが使える」=「両OSを併用できる」という点で「Boot Camp」と大きく異なります。

 余談ですが、Macの処理能力を全てWindowに使いたい場合、MacをそのままWindowsマシンとして使う「Boot Camp」の方が有利です。「VMware Fusion 8」などの仮想マシンアプリの場合、コンピュータのリソースをMac OSとWindowsで分け合うことになりますので、その分パフォーマンスは落ちます。

 さて、「VMware Fusion 8」の使用ですが、結果から言えば上記問題が一気に解決しました。Mac OS上に「これまで使い続けてきたWindows環境」がアプリの一ウィンドウとして出現。ファイルのドラッグ&ドロップによるコピーもできます。その利便に感動しました。

左はMac OS上で動く仮想マシン「VMware Fusion 8」です。既に「これまで使っていたWindows環境」を移行してある状態です。右は仮想マシンを立ち上げている状態。Mac OSのウィンドウのひとつとして、Windows 7が起動しています。
起動し終えると、Mac上でWindowsを使えるようになります。Mac上で書いているこの原稿(テキストファイル)を、仮想マシンのウィンドウにドラッグ&ドロップし、Windows上で開いてみると、フツーに開けちゃいます。写真右は、実質Mac OS上で「秀丸エディタ」が動いている様子です。仮想マシン上のWindowsにあるファイルを、ドラッグ&ドロップでMac OS側にコピーすることも、もちろんできます。あ〜ら便利♪

 ちなみに今回は、「VMware Fusion 8」のPC移行ユーティリティを使い、Mac上の仮想マシンにWindows 7を丸ごと移行(コピー)しました。PC側では「VMware Fusion PC Migration Agent」を起動するだけで、あとは自動的に移行が行われます。ので、カンタ〜ン♪ と言いたいところですが、Windows側の設定によっては悪い意味でハマることがあるようです。ワタクシは30分くらいハマって疲れました。

 具体的にはワタクシの場合、確証はないんですが、Windows側のユーザ名に「‐(ハイフン)」が入っていたこと、ゲストアカウントを無効にしていたことで、移行が失敗したように思います。従来のアカウントに加え、新たに管理者権限を持つアカウントを作成して移行作業をするのがスムーズなような気がします。

PCの移行作業自体はカンタンです。Mac側「VMware Fusion 8」で「PCを移行…」コマンドを実行し、PC側で「VMware Fusion PC Migration Agent」を起動する程度です。ただし移行完了までにはそれなりの時間がかかります。ワタクシの場合、WindowsマシンのHDD上データ類が合計900GBくらいあり、移行には結局8時間くらいかかりました。移行は有線LAN経由で行いました。

 しかしまあ、実質上「WindowsをMac上に丸ごとコピーできた」わけで、当然「Mac上で特に問題なくWindowsおよびそのアプリが稼働している」のですから、スッゴイですな。まだ細かく試してはいませんが、USB接続のハードウェアのいくつかも使えました。仮想マシンに対してHDDを自由に追加したりもできるので、もしかするとフツーのWindowsマシンを使っているより便利かも、です。

 ただし、Mac miniで「VMware Fusion 8」およびWindows 7を使うと、処理速度は「ヒッジョーに遅い」です。言い換えると「アッタマ来るほど遅い」って感じです。常用に耐えません。一部ファイルや設定をコピーしたり閲覧したりする程度ならどうにか我慢できますが、仮想マシン上のWindows 7で仕事をするのは、このMac miniのパフォーマンスでは「絶対に無理」というイメージです。

今後は……

 以上、とりあえずは、WindowsからMacへの移行が済みました。Mac OSにも各種アプリにもまだ十分慣れていないため、これまで10分で済んでいた仕事に30分かかるような感じ。効率ガタ落ちなんですけど、一方で、毎日のようにその効率が上がっているので、加速的にMacに慣れてきているのだと思います。慣れてくると、Mac OSやそのアプリの良さをイロイロ実感できて愉快です。

 ただ、やっぱりこのMac miniだと「このアプリが遅い」「この処理には時間かかり過ぎ」「こういうコトは処理性能上、実質無理がある」という「遅さ」が目立ってしまいます。工夫でもう少し何とかできるとは思いますが、な〜んか限界がありそうです。

 Mac mini上の環境を丸ごとMacBook Proに移行したら、もうちょっと速くなるかも? 5KのiMacを買えば、処理速度不足および文字小さくて読みにくい問題も解決できるかも? ……Mac Proと40型あたりの4Kディスプレイを買えば、いろいろ問題解消だけど、すんごくお金かかりそう!? などなど、いろいろ考えたり妄想したりしております。

 でも今のところは、このMac miniでしばらく仕事をしていこうかな、と。ともあれ、また何か大きめの変化があったらその顛末を記事化したいと思います。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。