米Amazon、電子ブックリーダー「Kindle」を日本向けにも販売


 米Amazon.comは、電子ブックリーダー「Kindle」を日本を含む世界100カ国向けに販売すると発表した。価格は279米ドルで、10月19日より発送される。現在予約を受け付けている。

 Kindleは、3Gネットワーク経由で電子書籍をダウンロード購入して閲覧できる電子ブックリーダー。電子ペーパーを採用した6インチのモノクロディスプレイを装備しており、内蔵の2GBのメモリに約1500冊分の書籍を保存できる。電子ペーパーを利用することで省電力化を実現し、通信オフの状態であれば2週間以上、オンの状態でも4日間は読書が可能とされている。

 これまで米国でのみ販売されていたが、今回の世界展開により、日本を含め、世界100カ国以上でKindleを購入できるようになる。ただし、ダウンロード・閲覧できるのは英語書籍のみ。日本語対応については未定とのこと。

 世界各国向けに販売されるKindleの本体サイズは約203×135×9.1mm、重さは約289g。

 なお、Kindleは3Gネットワークを利用するものの、ユーザーが通信料金の負担なしに利用できる、というビジネスモデルでも注目されている。この点についてAmazonに確認したところ、日本でもエンドユーザーが通信料金を支払うことはないという。

 また、国内でどの携帯電話事業者のネットワークを使用するのかも気になるところだが、Amazonでは「当社はAT&Tと契約しており、日本でどの事業者のネットワークが使われるのかは、関知するところではない」とコメント。一方、今回の一件について、国内の各携帯電話事業者は口をそろえて「聞いていない」としており、一般的な国際ローミングの形で3Gネットワークにつながるものと見られる。




(湯野 康隆)

2009/10/7 20:22