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ソフトバンク孫氏、「ケータイ=Wi-Fiの時代、先陣を切る」


 ソフトバンクモバイルは10日、都内で2009年冬〜2010年春にリリースする新機種群の発表会を開催した。同社代表取締役社長の孫 正義氏から、新製品・新サービスの紹介が行われた。

“Wi-Fiなしのケータイ”はケータイじゃない

孫氏
Wi-Fiのメリットをアピール

 これまで「インターネットマシン元年」「コンテンツ元年」などと具体的なテーマを掲げて新機種紹介が行われてきたソフトバンクの発表会。今回は、冒頭、孫氏は「さまざまな機種を提供してきたが、新基軸、新しい携帯を発表したい」と述べ、新サービス「ケータイWi-Fi」の紹介からスタートした。

 「ケータイWi-Fi」は、携帯電話に無線LAN機能を内蔵し、宅内や外出先にあるアクセスポイントに接続することで、高速なWebブラウジングのほか、さまざまなコンテンツが楽しめる。料金は月額490円、専用パケット定額が月額4410円となっているが、2010年末までに申し込めば、月額利用料490円が今後一切かからない。

 孫氏は「これほどWi-Fiに特化して、ケータイ=Wi-Fi、Wi-Fi=ケータイと意識して先陣を切ったのはソフトバンクだと、後々言われるようになる。高速なWebブラウジング、動画、音楽、あらゆるサービスがWi-Fiを通じて、もっと滑らかに、スピーディに実現されていくだろう」と述べる。

 孫氏は、いつでもどこでも使えることを目指してきた日本の携帯電話のネットワークは、海外と比べてサービス品質は高いとしながらも、Wi-Fiであればさらなる高速化を実現できるとして、「ソフトバンクは、最も高速で最も安いインターネットアクセスを実現すべく、固定向けサービスをスタートしたが、ケータイにおいてもブロードバンドで繋がるということを実現したい。そのためには内蔵しなければいけないと考えた。意図した取り組みを一気にスタートするということで、エポックメーキングな日になる」とWi-Fiのメリットを強調。データ通信を呼吸でたとえて、「通常の携帯電話の通信が鼻からの呼吸とすれば、Wi-Fiは口から目いっぱい吸う」と高速な通信速度を幾度も強調した。

 一方で、Wi-Fiは通常、利用できる場所が限られる。携帯電話がいつでもどこでも利用できることに比べると、Wi-Fiが利用できるシーンやユーザー層は一部に留まると言える状況だ。

 質疑応答や、発表会後の囲み取材でケータイWi-Fiに関する施策を尋ねられた孫氏は「Wi-Fiスポットも続々と増加していく予定で、周知も図る。特に自宅のWi-Fi利用については、iPhoneの動向をみると、5割ぐらいが自宅という状況。自宅での利用を促進するバリューパックを用意したい。キャンペーンも次々と打ち出していきたい」と語るに留まり、具体的な施策は今後検討するとした。

 また料金については、月額4410円というフラットタイプの専用パケット料金が採用された。この点について、今夏発表の「ケータイ無線LAN」(対応機種が未発売で、サービスそのものも未提供)からの後退を指摘されると、「実際にiPhoneを提供してわかったのは、自宅にWi-Fi環境を持っているような方は、段階制のパケット通信料でも上限に達している方が9割以上。シンプルに利用してもらえるように、今後展開したい。だとすれば段階制の定額は有名無実で、実態はフラット制。だとすれば、バリューパックでWi-Fiの価値を盛りだくさんに提供する。従って、別途Wi-Fi料金を取らないというシンプルなプランを目指した」と説明した。

COLOR LIFE、Jelly Beansを大きくアピール

 発表会の前半がケータイWi-Fiと、対応機種の紹介に費やされ、その後、通常端末の紹介が淡々と進められた。そして、後半にさしかかり、大きく紹介されたのが15色展開の「840P」と、ポップなイメージにまとめられた「840SH」の2機種だ。

 どちらもメールやWebブラウジング、通話といったベーシックな機能はサポートしながら、ワンセグやおサイフケータイ、GPSなどは省かれたモデル。スペックだけ見ればローエンドなモデルとなる。ソフトバンク端末では、iPhoneのほか、ロースペックな「830P」が人気とされており、その立場を継承するモデルと言える。今回は、「840P」が“COLOR LIFE”、「840SH」は“Jerry Beans”という愛称が付けられ、カラーリングやパッケージに特徴がある。

 孫氏は「携帯電話に対しては、ハイテクを極めたい人と、心のひだに触れる愛着が湧くような、シンプルで楽しい物を愛でたいという人がいる。ソフトバンクはそういう人(後者)のニーズにも応えたい。ハイセンスで、ハイタッチなものを提供する。CMキャラクターのSMAPには、米国ニューヨークへ行ってもらうことになった。840PのCM撮影で、今月渡米するが、SMAPの皆さんが一番好きな色を選ぶ」と述べた。

フェムトセル、iPhoneへの取り組み

 発表会の質疑応答、会見後の囲み取材では、さまざまな点について孫氏が回答した。

 フェムトセルについては、規制緩和が進んだり技術検証が進んだりする一方、難しい問題が発見されたものの解決策が見つかり、小型化・コストダウンが実現できたという。最終的な実験を行っており、今後展開する方針が示された。他社よりも高性能で安価にし、数多く展開することに自信があるとした。

新機種以外にもさまざまな話題に回答

 中古市場については「満額払ったお客さんについては、エコの為にも良いこと。ただ、分割払いを払い終わらずに中古市場に出したり、不正に入手して中古市場に出したりするのは取り締まっていきたい。中古市場が拡大するのであれば、ユーザーニーズに応える必要があるだろう」とした。

 iPhoneに関連する質問では、「他国では1つのキャリアで独占するケースが減ってきたようだが」と水を向けられると、「相手があることですから、我々が何か言えることではない。ただ我々としては頑張っている状況。“頑張っている”というのは、数量を増やしていかないと、精神論では通じない。サービスや料金面、営業ノウハウ、説明要員の熟練度向上など、トータルで地道に努力していると。世界中のキャリアパートナーのなかで、我々が一番情熱を持っている1社であることは間違いない。その結果、日本のユーザーにはiPhoneの良さがだいぶ広がっている。対前年で数百%という伸び」と回答した。販売数が今後伸び悩んだ場合への対応を尋ねられると「最初から独占販売という権利を持っているわけではない。お互いの努力、世界的な状況などが影響するのだろうが、ソフトバンクとしては一生懸命やっている。アップルとも信頼関係ができていると思っている」とした。

 なお、Androidについてもいくつか質疑応答が行われたが、詳細は別記事をご覧いただきたい。

新CMにクエンティン・タランティーノ

 発表会場には、CMキャラクターを務める上戸彩が登場した。上戸は、941SHの紹介時にまず登場し、連写機能を使ってゴルフスイングをチェックするというデモを披露した。

 一通り、発表会が終了すると、質疑応答の前には上戸とダンテ・カーヴァーが揃って登場し、新CMキャラクターとして映画監督のクエンティン・タランティーノ氏が加わることが明らかにされた。メイキング映像もあわせて披露され、コミカルな演技を見せたタランティーノ氏に対し、上戸は「CM撮影中は、“タラちゃん”と呼んでいた。台本はあるものの、リアクションや動きはアドリブ。(2年前は通訳ありきだった)お兄ちゃん(カーヴァー)が通訳したのが面白かった」とにこやかに語ると、カーヴァーは「タラちゃんはカフェラテ大好きです」と紹介していた。

 



(関口 聖)

2009/11/10 19:38


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