人気ゲームの最新作「Angry Birds Space」が登場


 フィンランドのRovio Entertainmentは22日、人気ゲーム「Angry Birds」の最新作「Angry Birds Space」の配信を開始した。同社では世界各国でサービス開始にあわせプレス説明会を実施、日本でもデモンストレーションが行われた。

 「Angry Birds Space」は、宇宙に進出した鳥たちがタマゴを盗んだ豚を倒していくアクションパズルゲーム。Android版は無料、iOS版は115円で提供され、Windows版とMac OS版も用意されている。

 これまでは、ブラジルのリオデジャネイロを舞台にした「Angry Birds Rio」、季節ごとの世界中の催し・祭事をテーマにした「Angry Birds Seasons」といった作品がリリースされ、いずれも地上でのプレイとあって、スリングショット(パチンコ)で飛び出す鳥の動きは放物線を描いていた。しかし今回は、宇宙がテーマとなり、惑星の引力圏に入らなければまっすぐどこかへ消えてしまい、引力圏に入ったあとも衛星のような軌道で鳥が動くなど、これまでのシリーズとは一線を画す操作感となっている。

ソニネン氏(左)とコンットリ氏(右)

 Rovio日本代表のアンティ・ソニネン(Antti Sonninen)氏と同社のクリエーティブディレクターで、マイティー・イーグルというキャラクターの作者でもあるというラウリ・コンットリ(Lauri Konttori)氏は、同作の特徴を紹介しつつ、最新作が宇宙でプレイする形になった点について「さまざまな背景があるが、1つはユーザーから寄せられた『次は宇宙で』という声に応えるため」とする。ちなみに作中の設定では、鳥たちが暮らす島の上空に、別の空間に繋がるトンネルのような空間(ワームホール)ができ、そこから新キャラクターのアイスバードが落下。さらに謎の飛行体が現われ、タマゴを奪って、トンネルから去っていこうとしたため、鳥たちがスリングショットで追いかける……という経緯で宇宙に進出したのだという。トンネルをすり抜けるなかで、鳥たちはスーパーヒーローのような姿に変身しており、たとえばイエローバードはレイザーバードと名前も姿も変化した。ただし、その他のキャラクターの名称については、今後、コミックなどコラボ作品の中で明らかにされるとのこと。

 海外では映画まで登場している「Angry Birds」は、異業種とのコラボレーションを積極的に実施。Rovioはキャラクタービジネスや広告で収益を得る、という格好だ。モバイルゲームとして登場した同作品だが、フィールドはモバイルに縛られず、タイトーとのコラボによって、3月16日からは日本国内のタイトーのアミューズメント施設のプライズゲームの賞品として、「Angry Birds」のぬいぐるみが登場している。

ISS(国際宇宙ステーション)に滞在する宇宙飛行士のドン・ペティット氏Angry Birds Spaceの動きをISS内で説明

 「Angry Birds Space」で、今後どういったコラボが行われるか、詳細は明らかにされていないが、プレゼンテーションではNASAの宇宙飛行士、ドン・ペティット氏がコメントする動画が披露された。これは同作の予告として、3月上旬に公開されていたものだが、このコラボが成立した背景には、宇宙開発に対して一般市民の理解を深めたいNASAの、そして宇宙を舞台にした新作をリリースするRovioの意向があったという。

 さらに質疑応答でソニネン氏は「サムスンとコラボする」とコメント。具体的な展開は今後明らかにされるとのことだが、プレゼンテーションの中では、海外で発売されている新機種「GALAXY Note」の名称が示された上で「Angry Birds Space」のデモ映像が披露された。

第1エピソードの第7ステージで報道関係者によるコンペティションも行われ、記者は4万点を超え、三つ星の成績を記録関係者のなかで2位の成績となり、Angry Birds Spaceのグッズをゲットした




(関口 聖)

2012/3/22 20:05