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Google I/Oセッション、Google Playの足元とアプリの収益化


 6月27日〜29日にかけて、米サンフランシスコにおいてGoogleの開発者向けイベント「Google I/O」が開催されている。初日の基調講演で話題の中心がAndroidだったのと同じように、今年のGoogle I/OはAndroid分野のセッションが盛り沢山に用意されている。初日だけで8つのAndroidセッションが準備されており、「Android Apps in Google Play」と「Monetizing Android Apps」という2つのセッションに参加したので、その内容をレポートしたい。

Google Playの月間ダウンロード数は15億本

 はじめに、Google Playの現在の規模について紹介があった。これまでにダウンロードされたアプリは200億本、現在では月に15億本のアプリがダウンロードされているそうだ。Google Playに登録されているアプリ数は60万本に達している。

 次いで、無料アプリが190、有料アプリが132の国や地域で配布されており、利用者の92%は有料アプリを購入した経験があるというデータが紹介された。基調講演で明らかにされたタブレット端末「Nexus 7」は、25ドル分のクレジットがあり、ユーザーが有料アプリを購入する体験を、さらに多くのユーザーに広めようという意欲がみてとれる。

 アプリの収益性についても言及があった。日本と韓国のアプリは、収益が昨年と比べて14倍にも増加しているとのことだ。日本国内の状況が詳しく紹介されたわけではないので、数字だけがインパクトをもって捉えられているとも考えらえる。

 アプリの収益を上げる方法としては、特定ユーザーに焦点をあてること、アプリをローカライズすること、タブレットで使いやすくすること、最適な収益モデルを見つけ出すことなどが紹介された。



アプリの収益化

 次にアプリ開発者が誰しもぶつかる課題ともいえる、マネタイズ(収益化)をテーマとしたセッションに参加した。アプリ開発者が考える3つの課題として、ユーザー獲得、いかに広めていくか、そしてマネタイズがある。

 Androidアプリでは、価格によってどの程度新規ユーザーが見込めるか予想できるという。低価格アプリだと新規ユーザーは52%を獲得できる一方で、高価格のアプリだと、新規ユーザーを16%しか期待できないとのこと。そして、ユーザーを維持していくには、新しいコンテンツを頻繁に出すか、ソーシャルのつながりを利用するか、ユーザー体験の最適化を考える必要があるとされた。

 なお、マネタイズの選択肢は、分類すると7種類あるという。無料版で広告を載せる、有料アプリにする、トライアル版を配布する、配布は無料でアプリ内で課金するフリーミアムモデル、アプリ購入時とアプリ内課金の両方で収益を得る方法と、月額課金となる。

 広告収入の例として、広告代理店であるAdMobを利用した際の収益見込みが参考値として示された。あるアプリが12万回のリクエストがあるとしたら、フィルレート(広告表示要求に対する広告提供の割合)が83%として、10万回の広告インプレッションが生まれる。CTR(クリック率)が1.5%、クリックは1500回、クリックあたりの収益が0.1ドルで、結果として150ドルの収益になる。

 また、どのアドネットワークも収益性を一定に維持することはできず、時期によって収益率が異なるという。時期ごとに都合の良いアドネットワークを選んでいくことが、収益の最大化につながると説明していた。



TRAINが登場、イベントは大人の遊園地に

 すべてのセッションが終了した19時から、After Hoursというパーティが開催された。多くの来場者が押し寄せ、グラミー賞を獲得したこともあるロックバンドのTRAINが、ステージで歌い続け会場を盛り上げた。会場の前半分には、TRAINの演奏を聞いて盛り上がっている人たちがぎゅうぎゅう詰めになっていたが、その後方では大人の遊園地とも言えるような、さまざまなアトラクションが設置されていた。

 たとえば、ドロイド君をモチーフにしたミニゴルフ場や、ビデオゲーム風のエリア、
たくさんのスイッチによって10人以上で操作する巨大な顔の模型や、地を這う蛇のような巨大ロボットなど、とても1日だけのものとは思えないような設備が所狭しと設置されていた。それぞれのアトラクションで遊ぶ来場者の姿は、みんな楽しくすごしているように見受けられた。技術的な興奮をさらに増幅させようとしているかのような仕掛けが、とても心地が良い印象だ。


 




(小山文彦)

2012/6/29 12:57