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iPad miniで切り開かれる新しいモバイルデバイスの時代

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるWindows 7」「できるポケット docomo AQUOS PHONE SH-12C スマートに使いこなす基本&活用ワザ150」「できるポケット+ GALAXY S II」「できるポケット au INFOBAR スマートに使いこなす基本&活用ワザ150」(インプレスジャパン)など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。


iPad mini

 2012年10月24日、Appleはかねてから噂されていたiPadのコンパクトモデル「iPad mini」を発表した。同時に、4代目となる「iPad Retinaディスプレイモデル」も発表し、9月に発表された「iPhone 5」や「iPod touch」、「iPod nano」も含め、ラインアップの大半を一新した格好だ。今回はなかでも注目度の高い「iPad mini」を中心に、その市場性とモバイルデバイスの今後について考えてみよう。

かねてから噂されていた「iPad mini」

 かつて、Appleは『パソコンメーカー』と称されることが多かった。少なくとも筆者のような世代の人にとっては、Appleは「Apple II」や「Macintosh」を生み出してきた紛れもない『パソコンメーカー』であり、1990年代にはマイクロソフトを相手に、GUIの特許訴訟をくり広げるなど、パソコン業界の覇権を争う企業として、認知されていた。

 しかし、今やAppleのことを『パソコンメーカー』と呼ぶ人は、少数派と言えるかもしれない。もちろん、現在も「iMac」や「Mac mini」、「MacBook Air」といった優れたラインアップを販売しているが、21世紀に入ってからのAppleと言えば、「iPod」や「iTunes」で多くの人に知られるようになり、iPhoneで世界中の人々に意識される存在となった。改めて説明するまでもないが、この21世紀以降のAppleを強力に牽引し、さまざまな新しいプロダクトを生み出してきたのは、故スティーブ・ジョブズ氏であり、なかでもiPhoneとiPadは最後までもっとも熱意を持って取り組んできたと言われている。ジョブズ氏がiPhoneやiPadに力を入れてきた背景には、これからの時代の主役がパソコンではなく、人が常に持ち歩くモバイル機器になることを見据えていたからで、プレゼンテーションでもよく「ポストPC」というキーワードとともに、その可能性が示唆されていた。

 そんなジョブズ氏でも受け入れなかったと言われるのがiPadの小型版だ。iPadは初代モデル以来、9.7インチのディスプレイを搭載しているが、Androidプラットフォームを採用するライバルメーカーは、比較的早い時期から10インチクラスのほかに、7インチクラスをラインアップに加え、攻勢を掛けている。ネット上で伝えられる噂なので、真偽のほどは定かではないが、こうした状況に対し、部下がジョブズ氏に7インチ版iPadの開発を進言したところ、ジョブズ氏は「7インチは不要」と考え、頑として採用しなかったと言われる。もしかすると、ジョブズ氏の考える「ポストPC」はモバイルノートパソコンを置き換えるサイズ感を考慮し、10インチクラスが適切だと判断していたのかもしれない。



 そして、ジョブズ氏が亡くなって、約1年。その採用されなかったと言われてきた7インチクラスのディスプレイを搭載した「iPad mini」が登場することになった。7インチ版iPadの噂は、ジョブズ氏が亡くなる前後から何度となく噂に上り、今年春に「新しいiPad」(以下、iPad 3rd)が発表されて以降は、ほぼ確実に年内(2012年中)に出ると噂されていた。年末商戦(クリスマス商戦)を見据えた秋が近づくにつれ、7.9インチというディスプレイサイズや解像度、ボディサイズといったスペックが少しずつネット上にリークされるようになり、10月の発表に至ったわけだ。

 発表された内容は事前にかなり情報が流れていたこともあり、ほぼ予想の範囲内だったが、やはり、実機を見ると、その印象は異なる。逆に、予想外だったのが同時に発表された「iPad Retinaディスプレイモデル」(以下、iPad 4th)だ。今年春にiPad 3rdが発表されたばかりであるため、かなり短い製品サイクルで登場したことになるが、Appleとしても動きの早いジャンルの製品であるため、少しでも早く手を打ちたかったのかもしれない。

 発表された製品の内、iPad miniとiPad 4thのWi-Fiモデルはすでに出荷が開始されており、iPad 4thが即日購入できる状態であるのに対し、iPad miniはオンラインのApple Storeでも出荷までの期間を「2週」としており、在庫不足が続いている。Wi-Fi+Cellularモデルについては、KDDIとソフトバンクが扱うことが発表されているが、まだ料金プランなどの情報は何も開示されておらず、予約も開始されていない。iPhone 5のときは販売価格や料金プランの発表がないまま、予約のみを受け付けたり、発表後に内容を変更したりするなど、両社ともいささかユーザーを振り回すような対応が見られたが、今回はそのようなことが起きないことを期待したい。

気軽に持ち歩けるiPad mini

 では、具体的にiPad miniとiPad 4thがどうなのかという話になるが、製品の詳しい内容については、発売直後に白根雅彦氏によるレビュー、先日も札幌行きにiPad miniを持っていった大河原克行氏のレビューがそれぞれ掲載されているので、そちらを参照していただきたい。ここでは他製品との比較や組み合わせなども踏まえながら、筆者なりのiPad mini及びiPad 4thの捉え方を考えてみたい。


iPad mini(左)とiPhone 5

 まず、iPad miniという製品の位置付けについてだが、前述の通り、Appleの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏が7インチサイズのiPadにあまり積極的でなかったというものの、実際に製品を触ってみると、このサイズはやはり必要であり、特に日本のような環境には非常にマッチするという印象だ。

 少し話はさかのぼるが、元々、日本は海外に比べ、軽量コンパクトなモバイルノートパソコンの人気が高い地域だと言われており、数年前のネットブックや最近のUltraBookの普及などにより、街中のカフェなどでもノートパソコンを拡げる姿が自然な風景となっている。ただ、実際に使うことを考えると、モバイルノートパソコンを利用できるのは、こうしたカフェやファストフード、取引先、会議室、教室など、基本的にクローズドな環境に限られており、移動中や交通機関の中でモバイルノートパソコンを拡げるのは、ちょっと躊躇してしまう。また、UltraBookなどで大きく改善されたものの、ノートパソコンの多くは起動や終了に時間がかかるうえ、ほとんどのモデルが1kg以上の重量があるため、仕事などで使わないのであれば、日常的に持ち歩くことはほとんどないという状況だ。もちろん、インターネットに接続するための通信回線をどうするかという問題も残される。

 こうしたモバイルノートパソコンのデメリットを補い、手軽に扱えることで普及したのがスマートフォンであり、そのサイズをひと回り大きくしたものがタブレットという状況だ。特に、スマートフォンにはいつでもどこでも電波の届く範囲であれば、通信ができるため、インターネットに接続しやすく、活用しやすいというメリットを持つ。タブレットも同様のメリットを持ち合わせているが、スマートフォンに比べ、画面サイズが大きいため、視認性に優れ、大容量バッテリーにより、長時間の連続稼働が可能になるというメリットを持つ。

 こうして見ると、タブレットは非常に魅力的なジャンルの製品なのだが、残念ながら、国内市場で売れたと実感できるのは、正直なところ、iPadのみで、筆者自身も日常的に使っているタブレットは基本的にiPadが中心だ。特に、回線契約を伴うタブレットについては、NTTドコモがかなり積極的に取り組み、さまざまな販売促進やプロモーションを展開してきたが、十分な結果を残すことができていない。iPadも諸手を挙げて喜んでいる状況とは言えず、初代モデル発売時は3G+Wi-Fiモデルがかなり人気を集めたものの、流れは徐々にWi-Fiモデルに傾き、現在ではWi-Fiモデルの方が圧倒的に売れると言われている。

 筆者の周囲を見てもほとんどのiPadユーザーがWi-Fiモデルを利用している。筆者のような業界だからというのもあるが、3G+Wi-Fiモデル(iPad 3rd以降のWi-Fi+Cellularモデル)を使っているとすれば、海外から輸入したSIMフリー版iPadばかりで、ソフトバンク版iPadを使っている人はほとんど見かけない。かく言う筆者もiPad 3rdのSIMフリー版を入手し、日本通信のSIMカードで使ったり、海外ではプリペイドSIMカードを購入して利用している。

 こうした状況が生まれてきた背景には、回線契約が必要なモデルは月々の負担額が大きいからだと言われてきたが、実はそれと同時にいつでもつながる良さがあるものの、実際には約700g近い重量があり、ボディサイズも大きいため、常に持ち歩くのは体力的にも負担が大きいという考えもあった。モバイルノートパソコンを持ち歩いていたユーザーがすべての用途をiPadでカバーできるのであれば、リプレイスして、持ち物を軽くすることができるが、ビジネスでの利用を考えると、なかなかモバイルノートパソコンの利用をやめられないため、結果的に両方を持ち歩くという本末転倒な状況に陥っている人も少なくない。実は、日によっては筆者自身もその一人に含まれてしまうのだが……(笑)。

 これに対し、iPad miniは重量が308gに抑えられており、ボディサイズもiPadの半分より少し大きいくらいだ。重量を他製品と比較して、少しイメージしやすくすると、iPad miniは一般的なスマートフォン2台分の重さで、PSPなどのポータブルのゲーム機の200gよりも少し重い程度だ。ボディの大きさについては、iPadが週刊誌などに採用されるB5判サイズに近いのに対し、iPad miniは教科書などに採用されるA5判サイズよりも少し小さく、単行本に採用されるB6判サイズよりも少し大きいくらいだ。男性であれば、十分、片手で持てるサイズと言えるだろう。

 これならば、通勤や通学中に片手で持っていてもそれほどつらいこともないだろうし、座席に座ったときも周囲の目を気にするほどの大きさではないため、気軽に使えることができる。クルマでの移動が多いと言われる米国のユーザーにとっては、これまでのiPadも大きさや重さが気にならなかったかもしれないが、電車やバスなどの公共交通機関での移動が多い日本のユーザーにとっては、やはり、この7インチクラスのタブレットがジャストフィットするというわけだ。

 なかでも女性には非常にウケがいいようで、「このサイズなら、持ち歩いてもいいかも」「旅行に持っていくのにもいいサイズ」「iPadって、大きなイメージだったけど、小さくてかわいい」といったコメントが飛び出してくる。すでに、スマートフォンを持つユーザーがそれと組み合わせる形で活用するモバイルツールとして、ちょうどいいサイズというわけだ。


iPad mini(左)とNexus 7(中央)、MEDIAS TAB UL N-08D(右)

 ハードウェアのスペックについては、基本的にiPad 2をベースにしており、カメラなどの一部のハードウェアはiPad 4thと共通化している。iPad 2にはデュアルコアのA5チップが搭載され、iPad miniにも同じものが搭載されている。パフォーマンスについては十分なレベルにあると言えるものの、それまでにiPad体験があるのか、どんな機種を触ってきたのかによって、少し差が出そうだ。たとえば、あまりiPadを触ったことがない人は、十分なパフォーマンスと感じるだろうし、使い込んで動きが鈍くなったAndroidスマートフォンにイライラしているユーザーなら、「こんなに快適に動くのか」と感じてしまいそうだ。

 しかし、これがこの半年近くの間、iPad 3rdを触ってきたユーザーになると、CPUを中心としたパフォーマンスに影響する部分がひとつ前の世代の仕様であるため、わずかにストレスを感じてしまうかもしれない。筆者も使いはじめたときは、「コンパクトでいいねぇ」と気持ち良く使っていたのだが、ホーム画面に戻るときなど、ちょっとしたタイミングで、わずかに動作が引っかかるような印象を持ってしまうシチュエーションが何度となくあった。ただ、これはiPad 3rdの使用感が身体に残っているからであり、はじめてのユーザーがiPad 2以前のユーザーであれば、あまり気にすることはないだろう。

 むしろ、ハードウェアで気にすべきなのは、iPhone 5のときにも指摘したLightningコネクタだろう。これはiPad 4thにも共通して言えることだが、Appleとしてはこれまでの10年近くの間、iPodシリーズを中心に採用されてきた30ピンコネクタを「iPod classic」などのごく一部の機種を残し、基本的には廃止するつもりのようだ。9月発表の「iPhone 5」「iPod touch」「iPod nano」に続き、今回の2機種もLightningコネクタを採用したため、ほとんどのモデルのコネクタをLightningで統一したことになる。今回のiPad 4thが短い製品サイクルで登場した背景には、このLightningコネクタの採用も関係していたのかもしれない。

 実際の利用シーンに当てはめると、充電に始まり、パソコンとの接続、他の機器との接続など、さまざまな場面で30ピンコネクタが使えないことにつまづく。特に、ここ数年で急速に対応製品が増えてきたスピーカーやミニコンポ、カーオーディオなどが利用できないのは、ちょっと厳しい。自分自身の持ち物の範囲であれば、ケーブルや周辺機器を買い換え、Lightningコネクタで統一すればいいのだが、外出先や出張先で「iPhone充電できます」と書かれていてもiPad miniなどは充電できないということが起こる。そのために変換アダプタを購入しておくわけだが、これも接続する元の30ピンコネクタのケーブルによっては、正しく充電できないことがあるので、注意が必要だ。


iPad 4th

 iPad 4thについても少しフォローしておこう。基本的にはiPad 3rdをベースにしているものの、CPUがデュアルコアのA6Xチップになり、コネクタが30ピンからLightningに変更された。Wi-Fi+CellularモデルはiPad 3rdが米国のみのLTEネットワークに対応していたのに対し、今回は世界各国のLTEネットワークに対応し、日本ではソフトバンクとauのLTEネットワークで利用できることになる。iOS 6.0.1のバージョンアップに伴い、iPhone 5でNTTドコモのXiネットワーク(docomo LTEネットワーク)に接続できたという報告が増えていることから、もしかすると、SIMフリー版iPad 4thはNTTドコモのXiネットワークに接続できるかもしれない。

 実際の使用感については、ボディサイズなどもほとんど変わらなず、ディスプレイもサイズや解像度が同じであるため、「ほとんど同じ」という印象を持ちそうだが、実際に触りはじめると、前述のiPad miniの使用感と逆で、「ん? ちょっと速い?」と感じさせることが何度となくあった。Appleによれば、従来のiPad 3rdに搭載されていたA5Xチップを比較して、今回のA6XチップはCPUのパフォーマンスで最大2倍、グラフィック性能も最大2倍のパフォーマンスが得られるとしており、それが組み上がった製品でも体感できるレベルの差があるということだ。

 iPad 3rdを購入したユーザーとしては、ちょっと悔しい気もするが、元々、iPadやiPhoneなどのiOSを搭載した製品はOSをバージョンアップすることで、基本的には最新製品とほぼ同等か、それに近いレベルの機能を利用できるので、iPad 3rdが半年ちょっとで陳腐化するというほどのものでもないだろう。懐具合に余裕があれば、iPad 3rdからの買い換えもアリだろうが、基本的には次のモデルを待つのが堅実な判断と言えそうだ。



iPad miniで拡がる新しいモバイルの世界

 非常に魅力的なサイズに仕上がったiPad miniだが、今後、このiPad miniを機に、モバイルの世界がもう少し拡がるのではないかと期待している。

 冒頭でも触れたように、国内のタブレット市場はこれまでiPadが圧倒的にリードしてきた。そのため、iPadで利用できるサービスやアプリが他のプラットフォームに比べ、内容が充実している。たとえば、電子書籍については、iPadではApple自身が展開する「iBooks」で日本のタイトルがほとんどないため、あまり充実していないように思われがちだが、紀伊國屋「Kinoppy」、角川書店グループの「BOOK WALKER」、Amazonの「Kindle」、シャープの「GALAPAGOS」など、さまざまな電子書籍サービスが参入しており、かなり多くのタイトルから選ぶことができる。


iPad mini(左)とiPad 4th

 映画やドラマといった映像サービスについては、本誌の読者であれば、すでに利用できることを十分にご存知だろうが、エントリー層のユーザーはまだそういったサービスの存在を知らなかったり、難しそうで縁遠く思っているかもしれないが、iPad miniであれば、手軽に利用できそうだ。ちなみに、映像サービスについては、Apple自身が展開するiTunes Storeの内容が充実しているが、huluのようなサービスもiPadに対応しており、多彩なタイトルを楽しむことができる。アプリについても27万5000以上がAppStoreで提供されており、ゲームやエンターテインメントだけでなく、オフィス文書の扱いなど、ビジネスに役立つツールも数多く揃っている。

 また、当然のことながら、iPad miniのDNAを考えれば、音楽プレーヤーとして活用する手もあるだろう。たとえば、iPhoneでやAndroidスマートフォンで音楽を聴いているユーザーは、音楽データをiPad miniに移せば、より長時間、音楽が楽しめるうえ、iPhoneやスマートフォンのバッテリー残量を気にすることも少なくなる。特に、おサイフケータイなどを使いたいため、どうしてもAndroidスマートフォンが手放せないようなユーザーにとっては、iPad miniがいい組み合わせの相手になりそうだ。

 最後に、実際に製品を選ぶうえで、Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルのどちらを選ぶべきなのかという点について、触れておきたい。まず、すでに自分が持っているスマートフォンがテザリングに対応していたり、主に利用する場所でWi-Fi環境が充実しているのであれば、Wi-Fiモデルで十分ということになる。

 しかし、自分が利用している端末がケータイだったり、スマートフォンでも3G対応までのモデルであれば、Wi-Fi+Cellularモデルも十分に検討する価値はあるだろう。まだ料金プランなどが明らかにされていないため、確実に言い切れるわけではないが、今回のiPad miniとiPad 4thはLTEネットワークに対応しているため、iPhone 5のときと同じように、auもソフトバンクもテザリングオプションを提供することが十分に考えられる。

 スマートフォンの機能のひとつとして注目を集めているテザリングだが、利用中はスマートフォンのバッテリーを消費するため、本来、スマートフォンを使いたいときにバッテリー残量が少ないといったことが起こり得る。その点iPad miniやiPadのようなタブレットであれば、本体のバッテリー容量が大きいうえ、万が一、バッテリー残量が残り少なくなっても通話やメールなどはスマートフォンやケータイで利用できるため、安心して使うことができるわけだ。

 極端な話を言ってしまえば、モバイルWi-Fiルーターを買うくらいなら、テザリング対応のタブレットを購入した方がテザリングだけでなく、本体のみでも幅広く活用できるため、よりメリットが大きいはずだ。もちろん、実際には本体の価格なども関係するため、一概には言えないが、テザリングという機能が追加されたことで(auとソフトバンクがサポートすれば)、Wi-Fi+Cellularモデルは今まで以上に検討する価値があると言えるかもしれない。

 そして、iPad miniのライバルに位置付けられるモデルも相次いで発表、発売され、市場は「タブレット戦争」の様相を呈してきている。Android 4.1(Jelly Bean)のリードデバイス「Nexus 7」(Google/ASUS)、約7.7インチの高精彩SUPER AMOLED Plus搭載「GALAXY Tab 7.7 Plus SC-01E」(NTTドコモ/サムスン)、カーボンファイバーの利用で249gの超軽量を実現した「MEDIAS Tab UL N-08D」(NTTドコモ/NECカシオ)、話題のIGZO液晶搭載の「AQUOS PAD SHT21」(au/シャープ)など、いずれも魅力的なモデルばかりだ。今後、iPad miniとiPadを軸に、これらのモデルがどのように影響し合い、苦戦が続くと言われていた国内のタブレット市場が本格的に拡大するのかに注目したい。

 




(法林岳之)

2012/11/13 16:45