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第361回:太陽電池 とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


ドコモが2005年に公開した、ソーラーパネル搭載の携帯電話試作機

ドコモが2005年に公開した、ソーラーパネル搭載の携帯電話試作機
 「太陽電池」は、光エネルギーを電力に変える機器です。「電池」という名称ですが、乾電池や携帯電話のバッテリーのような「電力を蓄えておく機能」を持っているのではなく、光を照らしたときに電気を発生させますので、「発電する機能」を持っています。

 太陽電池1枚では、必要な電圧電力を得られないため、複数の太陽電池を直列・並列に接続し、パネル状にまとめたものを「太陽電池パネル」「ソーラーパネル」などと呼びますが、まとまった状態のものを単に「太陽電池」と呼ぶこともあります。言葉としては「太陽光発電」「ソーラーバッテリー」などと表現することもあります。

 太陽電池は、石油燃料などを使わず発電するので環境にやさしく、光さえあればほぼ半永久的に発電できるので電池の寿命を気にせずに使えることなどから、既に多くの場面で実用化されています。

 よく使われているのは、住宅に取り付ける住宅用太陽光発電システム/ソーラーシステムです。住宅の屋根に取り付けておくことで、家庭内で使用する電力の補助として使いますし、家庭内で使用する以上の発電力であれば電力会社に電力を供給する、などということも可能です。

 携帯電話関係では、太陽光に当てておくことで携帯電話に充電ができる太陽電池キットが市販されています。展示会などでは、キャリアが「太陽電池内蔵携帯電話」を参考出品していたこともあります。

 現在、実用化されている太陽電池パネルは、シリコンを利用した黒い板状のパネルが主流ですが、他にも、様々な化合物半導体などを素材にしたものも実用化されています。最近では、シリコンを原料にしていない色素型太陽電池(色素増感型太陽電池)も発表されており、これらもいずれ実用化されるだろうと期待されています。


太陽電池の仕組み

 半導体を利用した太陽電池パネルでは、発電するために、半導体に光を照射することで電気を起こす力が発生する現象「光起電力効果」を利用しています。

 光起電力効果とは、「ダイオードのようにn型、p型の2種類の半導体を貼り合わせ、その部分に光を当てると、そのエネルギーによって半導体内の電子・ホールが接合部の内蔵電位差により分離し、起電力を生じる」というものです。

 太陽電池が電気を発生する原理である光起電力効果自体は以前から知られていたのですが、ましたが、太陽電池の歴史自体は比較的新しく、1954年に米国のベル研究所において、単結晶シリコンを利用した太陽電池が作られました。当時、入射光からどの程度電気に換えることができるかを示す「変換効率」は6%程度でした。

 その後、宇宙開発が盛んになった米国では、人工衛星に乗せるための太陽電池パネルの開発が進められました。1956年に、ガリウムひ素を使った太陽電池が完成し、1958年3月には、米国が2番目に打ち上げた人工衛星バンガード1号に初めて太陽電池パネルが搭載されました。バンガード1号の太陽電池は宇宙の強烈な太陽光線にさらされ非常に激しく消耗しましたが、およそ6年後の1964年5月まで電力を供給し、衛星が電波を発したことが確認されています。

 太陽電池は、その後、アモルファスシリコンを使った太陽電池が開発され、低価格化が進み、民生用としても導入されるようになりました。

 単結晶のシリコンを生成するには、1,000〜1,500℃といった高熱を使う工程が必要でしたが、アモルファスシリコンでは300℃程度の工程で作れるようになり、その分、低コストでの製造が可能なのです。そして、現在市販の太陽電池では変換効率は、10〜20%程度のものが一般的です。ただし、ガリウムひ素などを使った超高性能太陽電池では変換効率30〜40%近いものも存在しています。

 最近は、色素増感型(色素型太陽電池)というタイプの太陽電池も研究・開発が進んでいます。これは、グレッツエル電池とも呼ばれるもので、1991年にスイスのローザンヌ工科大学のグレッツエル博士らが提案したものです。

 色素増感型太陽電池は、シリコン半導体を使わず、二酸化チタン、有機色素、ヨウ素溶液から構成されています。太陽光が太陽電池内の色素に照射されると、そのエネルギーによって色素内の電子が高くなり、光励起状態となります。色素増感型太陽電池は、シリコン半導体を使った太陽電池とは違って、この光化学反応によって電力を作り出すのです。

 変換効率は、変換効率は実験室レベルで7〜10%程度となっているようですが、従来の太陽電池と比べて構造がシンプルなため、より安価に製造できる可能性が期待されています。


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(大和 哲)
2008/02/26 12:22

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