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クローズアップできまくり!!
「ニコン テレスコマイクロED6×18D」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


望遠鏡は欲しいが……

ニコン テレスコマイクロED6×18D。実売価格24,800円
 やっぱり結局興味を持ってしまうモノとして、まあずいぶん昔から変わらぬ魅力を放っている望遠鏡がある。一も二もなく、遠くのものをクッキリ&ハッキリと見ることができるという点に、恒久的な魅力を感じる。「見たい!! ……けど遠すぎて見えない」てなイライラをズギャッと解決してくれる機能は、“見たい”という欲望がある限りやっぱり結局すげー魅力的に映るのであろー。

 そう感じる俺は、望遠鏡や望遠レンズなどをデフォルトで好きなわけだが、しかし、かと言って望遠関連光学機器を常々持ち歩くってほどではない。できれば見たい、見られるモンなら見たい、程度。絶対に遠くのものを見たいのダ!! ってほどではないのだ。

 そのよーな中途半端な望遠欲望男には、双眼鏡などという本格的なモンはマッチしない。あると便利で快適でキモチ良く遠景をクローズアップで見られるが、望遠倍率が高くなるほどデカくなるし重くなる。携帯性を考えると、んー……デカいから持ち歩くのよしとこう、と考えてしまう。

 双眼鏡の半分の光学系で、ある程度の望遠倍率を稼げる望遠鏡として、単眼鏡がある。単眼鏡には携帯性の良い製品が多いのだが、倍率の高い単眼鏡となればそれなりのサイズになる。また、片目で見ないといけないという非快適さもある。倍率やサイズなどスペック的に納得でき、また実用性の高い単眼鏡はいくつもある。が、ホントは双眼鏡の方が気持ちよく見えるし、結局倍率高いほーがオモシロイんだよなー、と思ったりして、単眼鏡も持ち歩く気にならなかったりする。

 結局、望遠鏡方面に対してはわりと中途半端なスタンスな俺。中途半端である上、要望だけは贅沢ってんだから、なるほど俺が積極的になれる望遠鏡系製品なんかめったにないってのは当然なのかもしれない。

 しかし、そんな怠惰でわがままな望遠欲望野郎でも積極的になっちまう製品を発見。それが今回ご紹介するテレスコマイクロED6×18D栃木ニコンが作ってるミョーに多機能な多機能単眼鏡である。


望遠鏡であり顕微鏡でもある

 テレスコマイクロED6×18Dは、望遠鏡でありかつ拡大鏡でありかつ顕微鏡でもあるという複合機能単眼鏡だ。

 普通の望遠鏡だと、遠くを見ることができる=遠くのモノにはピントが合うが、至近距離にはピントが合わない。遠くを望むための鏡(っていうかレンズ)ゆえ、そりゃ当然。なのだが、テレスコマイクロED6×18D(以下テレスコマイクロ)の場合、遠くにも近くにもピントが合うようになっている。遠くを見るときは望遠鏡となり、わりと近くを見るときは近くの光景を拡大する望遠鏡というか拡大鏡となり、超近くを見る時は超近くを望遠するので顕微鏡的な拡大倍率が得られる。要は、無限遠から超近接距離までにピントが合いまくる単眼鏡なのだ。

 望遠鏡としての性能は倍率6倍。電柱の上に止まっているハトをじっくり観察できる程度の倍率ですな。道路をまたいで向こう側の歩道にいる人の表情をバッチリ確認できる倍率だったりもしますな。手持ちでも対象がブレ過ぎず、けっこーしっかり望遠できるという感じ。クリアで明るく見える単眼鏡なので、競馬、演劇、格闘技などの観覧にも良さそう。ともあれ汎用性の高そーな望遠倍率&見え方だと言えよう。

 望遠鏡として使う場合は、本体を最も縮めた状態で使い、ピント合わせはフォーカスリングで行なう。フォーカスリングを調整することで、無限遠から至近50センチまでピントが合う。至近50センチでの望遠(と言うのだろうか!?)だと、例えば16インチ・1280×1024ドットの液晶画面上、ケータイWatchのトップページ左上のロゴが視野いっぱいに入るという感じ。ドットまでクッキリ&ビシッと見える。

 ってそんな使い方をしてもあんまり意味ないわけだが、部屋の端っこに置いてある卓上時計の秒針まで克明に見えるくらいの倍率が得られるので、立ち上がらずに室内のたいてーのモノを詳細に見ることができる。例えばオフィスの壁にあるホワイトボードや張り紙をデスクから見るなどするに便利だ(←こーゆー目的で望遠鏡使う人けっこー多いんですよマジで)。


 でまあ、それだけだと“小型で扱いやすい単眼鏡”ってコトで終わるのだが、テレスコマイクロのおもしろさは驚くほどの拡大鏡・顕微鏡的クローズアップ性能。テレスコマイクロは、まずそのままで最大20倍の拡大鏡となる。本体の銅鏡部分をスッと伸していくと、対象に10センチまで寄れる強力なルーペとして使えるのだ。

 拡大鏡として使ったときの対象の見え方は、例えば前述の“ケータイWatchのトップページ左上のロゴ”なら、その“タ”の文字が視野いっぱいに入るという感じ。文字を構成する各ドットがビシッと見える倍率。液晶ディスプレイならドットを構成する各素子までも少々見えてくる倍率となる。

 この、小さな手の女性の小指が視野に入りきらないほどの拡大倍率はちょいと新鮮だ。身近にある様々なモノの各部分をじっくり観察して「こんなに精密に作られていたのか!?」とか「うわっ汚れだらけで超キタネエ!!」など、いつもは見られないビジョンに一喜一憂できたりする。

 てなわけで、テレスコマイクロは“望遠鏡にもなるし、かなりキてるルーペにもなる単眼鏡”ということなのだが、しかし、さらに顕微鏡としての性能にも驚く。テレスコマイクロ先端に付属のクローズアップレンズを取り付けると、今度は最大45倍の顕微鏡になりやがる!! さっきの2倍以上の倍率!! これマジでスゴいっス。

 例えば先ほどの“ケータイWatchのトップページ左上のロゴ”を45倍拡大で見てみると、もう文字なんざぁ見えねえ。見えるのは俺の最強に強まってる液晶ディスプレイのRGB各素子!! その赤緑青の各素子がクッキリ見えやがるんだよアニキ!! シャープの新型ザウルスことSL-C700のCG Silicon液晶の各素子もバッチリ見えるぜアネキ!! これで虫の死骸を見るとオエッこの虫の口から何やらヘンな汁が出ている!! 汁がッ!! てな顕微鏡体験ができちまうのである。

 望遠鏡としては強力とまでは行かないが、非常に高い汎用性がある。そして虫眼鏡よりずっと強力なルーペ的使用ができる。さらに、肉眼じゃぁ絶対見られない微細な世界を見せてくれる。ここまで多機能な単眼鏡はちょいとないかもしれない。怠惰な俺を積極的にさせやがる多機能単眼鏡だゼ、と。


 ただし、それなりの扱いづらさもある。望遠鏡として使うには問題ないんスよ。全然。明るいし、接眼の感じもナイス。また、静止した対象であれば、至近50センチあたりから数メートルでの使用感も良い。手持ちでもブレにくくて実用的だ。でも拡大鏡〜顕微鏡あたりの高い拡大倍率で使う場合は、対象が動いていたり、テレスコマイクロを持つ手が震えていたりすると快適には観察できない。三脚を使えとまでは言わないが、まずテレスコマイクロ本体をなるべく動かさないようにする工夫や努力が要る。同時に、対象が静止している必要がある。そうしないと、像がブレるわピントが合わないわで、観察どころではない。

 ので、例えば、テレスコマイクロだけで屋外の草花を45倍とかでチョー拡大して観察しよう!! みたいなコトには向かないだろう。風があって草花が揺れたらまず観察不能。中腰で自分が揺れてもたぶん観察不能。顕微鏡を使うときは観察対象をビシッと固定するように、テレスコマイクロのこの驚異的な顕微鏡的倍率を堪能するにもやはり、本体および対象をしっかり固定する必要がある。


デジカメで楽しめる!!

ニコンCOOLPIX5000による広角(ワイド)側での撮影。COOLPIX5000は広角側で35ミリフィルム換算約28ミリだ
 望遠鏡にも拡大鏡にも顕微鏡にもなる!! ってことに加えて、その性能をそっくりそのまま、デジカメでも楽しめるのがテレスコマイクロのイカシまくる付加価値だ。すなわち、テレスコマイクロはデジカメ用のコンバージョンレンズとして使えちゃうのである。ちなみに、テレスコマイクロを取り付けられるデジカメはニコン製のみで、機種はやや限定されている。

 さておき、テレスコマイクロの望遠〜顕微鏡までの機能をそのままデジカメに適用できる=望遠〜顕微鏡撮影までがデキちゃうってのは非常に魅力的。具体的にはこんな写真が撮れるみたい!!

 うそ!! マジすか!? てなわけで、拙者も実際にいろいろ撮ってみた。ニコンと言えば俺的にはやはりCOOLPIX5000というわけで、実際にCOOLPIX5000+テレスコマイクロの組み合わせで撮影。まずは近寄れない被写体に寄りまくり!! ってことで、多摩動物公園のニホンザルを。

 COOLPIX5000にテレスコマイクロを取り付ける(別途アダプタリングUR-E6が必要)と、35ミリフィルム換算で510ミリ相当の望遠レンズとして使える。で、その倍率で撮ると、これら写真の通り。猿をアップで捉えることができた。ただし、手持ちの撮影はちょいと無理っぽい感じで、カメラを手すり等に固定したり三脚を使うなどしないとブレて撮れない。また、あまり光量がない状況では、三脚に加えてレリーズが必須となるだろう。

 次に、20倍の拡大鏡としての撮影と、45倍の顕微鏡的撮影も行ってみた……ら!! マジかよここまでクローズアップできまくりなのかよ!! と。撮影時は三脚使用が必至であり、また、十分な光量も必要となるが、フツーのデジカメじゃ絶対写せないマイクロワールドを写真に撮れるのは痛快だし驚異だしわー楽しい!! てな感じ。


こちらは最大ズームでの撮影。35ミリフィルム換算約84ミリ。猿をアップで捉えるには物足りない。猿と拙者の間には深くて危ない溝および柵があるので、これ以上アップの撮影はできない テレスコマイクロを装着しての撮影。COOLPIX5000との併用時は、35ミリフィルム換算で510ミリ相当の望遠レンズとなる。猿山の上のほーにいる猿をグイッと引き寄せられる

猿山の手前のほーにいた猿ならモンキーポートレイトを撮れる 猿山の最も手前にいる猿ならこのとおり。画面いっぱいに収めることができた

 しかし、20倍や45倍の拡大撮影に限って言えば、ある程度の工夫や機材が必要になる。例えば、デジカメのフォーカスとテレスコマイクロのフォーカスを同時に調整しないといけない場面が多々出てくる。それに加えて、レンズ本体と被写体の距離を物理的に微調整しないとうまくピントが合わないケースが多くなる。要は、かなり本格的なマクロ撮影となるのだ。ちなみにフィルム式カメラにおけるマクロ撮影は、ピント合わせから露出決定までかなり難しい撮影だと言われている。

 デジカメ+テレスコマイクロでの本格的マクロ撮影で難しい点を具体的に言えば、まず45倍顕微鏡撮影時のワーキングディスタンス(レンズ先端から被写体までの距離)だ。これが約14ミリ。超短。激狭。せめぇ〜!! この距離でのピント合わせや構図決定などを、ただ単に三脚に取り付けたデジカメ+テレスコマイクロで行なうのはわりと至難。カメラ+レンズごと微細に動かして、被写体との距離を調整したり構図を決定するのが効率のよいやり方となる。だが、通常の三脚にはそーゆー機能はあんまりないので、例えばニコンのフォーカスステージとか、三脚メーカーから発売されている製品(例えばコレとか)を使う必要が出る。

 照明に関しては、ホワイトバランスから露出まで自由に設定でき、そうしたときの撮影結果をその場で確認できるのがデジカメの良さ。フィルム式カメラでは職人技的経験がなければ一朝一夕じゃデキなかった本格的マクロ撮影も、まあわりとラクにできる。のだが、前述のようにワーキングディスタンスが非常に短いため、被写体へ適切に光を当ててやる必要が出てくる。デジカメ内蔵フラッシュの使用は(レンズにより影が出たり適正露出が出なかったりするという理由で)無理だし、生半可な明るさの室内光では(シャッター速度低下ゆえの不利やISO感度上昇でのノイズ増加等の理由で)適切に撮影できないことが多い。卓上ライトをうまく使ったりレフ板を利用するような工夫が要るだろう。


 絶対にフォーカスステージ等機材が必要……ってわけではない。工夫次第でどうにかなるとは思う。また、照明も、Zライトのような器具をうまく使えば、これもどうにかなる。けれど手持ちじゃたぶんマイクロワールドな撮影は不可能であり、三脚の使用が前提の撮影となる。加えて、単に三脚にカメラ+レンズを乗せた程度の手軽さで撮影できるってわけでもない。初めて本格的なマクロ撮影をするユーザーなら、まずピント合わせに戸惑ったり困ったりすると思う。こういうコトを克服するために、ある程度の工夫と試行錯誤が必要になる。要するに、テレスコマイクロとこれに適合するニコン製デジカメがあれば即マイクロワールド写真を楽しめる!! とは言い切れないハードルがあるわけだ。

 でもまあ、従来ならば特殊機材や特殊技術が要りまくりだった本格的マクロ撮影。それを考えれば、デジカメとテレスコマイクロ程度でかな〜り本格的なマクロ撮影ができちゃうってコトだけでオドロキである。そういうコトができるコンバージョンレンズとして見れば、実売価格2万4800円は安いかもしれない。単体で使うと望遠鏡&拡大鏡&顕微鏡ともなることも含めれば、ニコン製デジカメユーザーにとってかな〜り魅力的な複合機能単眼鏡になるのではないだろうか。


・ テレスコマイクロED6×18D製品情報(栃木ニコン)
  http://www.tochigi-nikon.co.jp/products/telescomicro/index.html

COOLPIX5000での近接撮影。COOLPIX5000は強力な近接撮影性能を持つので、単体でもかなりの近接撮影ができる 今度はCOOLPIX5000とテレスコマイクロを使用し、20倍の顕微鏡撮影。顕微鏡とまではいかない感じだが、正真正銘のマクロ撮影と言えよう。時計のベゼルの細かな傷が確認できる テレスコマイクロにクローズアップレンズ(付属)を装着して、45倍の顕微鏡撮影。時計のベゼルに刻まれた文字の細部までバッチリ写る。被写体を斜めに置いた(っていうか拙宅的撮影環境ではそう置くしかなかったんですゴメンナサイ)ため、ピントは一部にしか合っていない

今度は新聞紙。COOLPIX5000での最大近接撮影時 20倍の顕微鏡撮影。新聞の本文文字を画面いっぱいに入れられる さらに45倍の顕微鏡撮影。新聞紙の繊維まで見えてくる

今度は新聞のカラー印刷部分。COOLPIX5000での最大近接撮影時。お天気欄の網模様が見える テレスコマイクロを使用して20倍の顕微鏡撮影を行なうと、天気のマークをひとつだけアップにして撮影できる さらに45倍になると、もう新聞のお天気欄とは全然違う知らなかった世界が写るのであった

2003/01/14 11:08

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