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中は最新・外は防水!「au W52CA」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


中は最新・外は防水のau

auのW52CA。2軸ヒンジ採用端末の防水端末で、ワンセグ受信・録画にも対応する。本体サイズは約W49×H104×D21mmで、質量は約139g。多機能&防水だが、比較的にスリムでコンパクトだ
 ケータイはau派の俺なんですけど、このたび、久々にケータイの機種変更を行なった。これまで使っていたカシオ製端末G'zOne W42CAから、同じくカシオ製端末のW52CAへ換えた。

 W52CAは、2軸ヒンジを採用した二つ折り端末で、機能・性能的には今時的なCDMA 1X WIN端末──LISMOやEZ着うたフルに対応し、PCサイトビューアを搭載しており、おサイフケータイとして使えて、さらにはワンセグ視聴・録画も可能である。しかも!! 防水端末とキた!!

 ケータイとしての機能・性能では、W52CAと同等あるいはそれ以上のものを持つ端末があったりはする。が、俺の場合、G'zOne W42CAやそれ以前のG'oneシリーズ等々にて“防水端末の良さ”を痛感してきた。W52CAの“今時的ケータイの機能”を“防水端末の上で使える”というトコロに強い魅力を感じたという次第。

 いやね、防水端末はイイですよマジで。雨天でも風呂でも“使える”というのがメリットだが、実際のところ、雨天でも水場でも「ケータイを濡らさないように」と気を遣う必要がないのが有り難い。神経質にならずに済む。ラク。気軽。このストレスフリーな感覚こそ、防水端末における最も大きなメリットだと感じている。

 てなわけで、以降、W52CAの使用感等々をレポートしてみたい。なお、W52CAについての詳細は、カシオの製品紹介ページをご参照いただきたい。


やはり……G'zOne W42CAと併用かしら!?

 当初、W52CAを野山でも街でも常用しまくる端末に!! と考えていた。が、W52CAをイジってみたら、率直なところ、前述のG'zOne W42CAと併用しよーかなーと思うようになった。

 W52CAの防水性能が「アウトドアに向かない」というわけではない。W52CAはIPX5/7相当の防水性能を持つので、キッチンやバスルームといった水回りでの使用や雨中での通話も現実的だし、ボート上で水しぶきがかかろうと川の浅瀬に水没しようと全然ヘーキな端末だと思う。が、G'zOne W42CAと同じ感覚で扱う気にはイマイチなれない。


W52CAの防水性能はIPX5/7相当。雨の中で使っても、濡れた手で操作しても、水に浸かっちゃっても大丈夫なのだ 各コネクタ部の防水用パッキン。これでホントに防水されるの? ってほど、パカッと簡単に開く 電池室のパッキン。G'zOne W42CAのようなロック機構はなく、ツメでこじれば開く薄いフタだ。しっかり防水される機構だが、気持ち的には何となく不安が残る

 W52CA、キレイな端末なんですな。防水なんで、汚れても洗えばその美しさを保てると思う。が、モノとして傷を付けたくないような外観。また、G'zOne W42CAと違って、耐衝撃性はさほど考慮されていないような作りである──落としたら恐らくフラットなボディに目立つ傷が付くだろうし、2軸ヒンジはラフに扱うには少々気を遣うし、本体裏面カメラ部の塗装も強くはなさそうだ。


片やゴツい作り、片やスタイリッシュな外観。フラットボディのW52CAは傷つきやすそう!? G'zOne W42CAの裏面は、脚があったり、一部は無塗装の樹脂素材だったりして、傷が付くことを前提に作られている感じ。W52CAの裏面は、路上に落としたらガリガリに傷ついちゃって、オーナーがヘコみそうですな 細かな形状を見ても、やはりG'zOne W42CAの方がアウトドア向きと言えそうだ。W52CAはアウトドアユースをほとんど想定していないかも!?

 一方、G'zOne W42CAは、ある程度ラフに扱われることを前提に作られていると思う。形状・素材面で少々は傷つきにくいと思うが、ぶっちゃけ、耐衝撃性がW52CAより“遙かに優れている”という感触ではない。モノとしては電子的な精密機器。どちらの端末も、岩場でガラガラズシャーンと落としたら傷だらけとなり、場合によっては壊れちゃうであろー。ただ、G'zOne W42CAは、傷ついてもいーや、傷ついたほーがハクがつく、と思わせる形状・デザインなので、「傷つけないように優しく」という気遣いをさせない、と感じる。

 ま、気分の問題なんですけど、アウトドアでツールのひとつとして使うにはG'zOne W42CA、シティユース等で水にも強いケータイとして使うにはW52CA、という印象を得た。

 って、W52CAはモトからアウトドアユースを想定してないんでしょうな。最先端ケータイでありかつ防水!! という方向。だが、しかし、W52CAの機能・性能・デザインを持ちつつ、G'zOne W42CAのように“ラフに扱う気になれる端末”であったら、これはやっぱりケータイの俺的理想形だと思う。


W52CAでワンセグ

 W52CAはワンセグ対応端末。ワンセグ放送の受信・視聴のほか、放送の録画にも対応する。

 録画は本体のデータフォルダに対しても、microSDカードに対しても行なえて、512MBのmicroSDを使用した場合は最長約2時間40分の録画を行なえる。また、新たに従来機種にはなかったバックグラウンド録画に対応し、録画中でも通話やメール送受信が可能になった。

 他、本体テンキー部右上の光センサーに連動するガンマ補正により、周囲の明るさに応じて映像の見やすさが自動調整されたり、映像の彩度を自動調整して色鮮やかな見栄えにする等々、画質面でも一歩踏み込んだ性能を持つという。

 俺の場合、ケータイのテキスト系コンテンツを積極的に読みに行くのも嫌いではない。が、見せてくれて聞かせてくれて伝わってくるってことで、やっぱ映像はラクである。また、毎日の通勤・通学時、ワンセグを楽しんだり役立てたりしている人も少なくないようだ。リアルタイムで観られるのに加え、長時間録画・再生にも対応しているW52CAのワンセグ機能は、防水性能と並び、非常に大きな魅力ですな。

 さて、ワンセグ視聴におけるW52CAの使用感だが、全体的に普通一般のワンセグケータイとそーんなに変わったトコロはない感じ。フツーと言えばフツーな、W52CAのワンセグ系機能だ。


縦画面でワンセグ受信中。ワンセグ関連の操作表示はシンプルで理解しやすい。他機種と並べて比較してはいないが、W52CAだから高画質!! という印象はない。フツーですフツー 局や番組毎に得られるデータも表示できる オフフックボタンで画面の縦横を切り替えられる

 ただ、「どうなのよ!?」と思っていたアンテナが予想以上に使いやすかった。アンテナは、伸び縮みしないフレキシブルなタイプで、不使用時は本体側面に収納される。単純な話ではあるが、使用時に伸縮させる手間が要らないこと、場所によっては本体に収納したままでも十分受信できることもあり、ササッと手早くワンセグ機能を使えて安楽だ。


見栄えがシンプルなアンテナ。受信状況が良ければ、アンテナを出さなくてもワンセグを観られる アンテナは伸縮しないフレキシブルなタイプだ アンテナは本体側面に収納される。ケータイ使用時、不意にアンテナが飛び出してしまうようなこともない

 また、横置きスタイルのクレイドルも、ワンセグをチラ観するには非常に便利だ。縦置きタイプの充電台と比べ、設置面積がちょい大きくなるのを嫌う方、感覚的に馴染めない方もあると思うが、画面の傾きもクレイドル自体の安定性も、W52CAのワンセグ機能を楽しむには好都合である。


USB接続台兼充電台となるクレイドル。auの共通ACアダプタに対応し、付属のUSBケーブルでPCと接続できる クレイドルに載せると自動的に横表示になる。EZニュースフラッシュは大きめで読みやすい文字で表示することが可能だ クレイドルに置いてワンセグを観る。この状態で仕事机や勉強机に置いておくと、テレビばっかり観ちゃう!?

 あと、もしかしたら、W52CA、ワンセグ受信の感度もいい!? てのは、拙者の仕事場でこれまで試したいくつかのUSBワンセグチューナおよびワンセグケータイの中で、W52CAが最も良好な受信状態を示したからだ。これ、ワンセグ放送の電波方面基地局関連の時期的なものも多分にあると思うが、わーウチでもしっかりワンセグ観られるじゃんと思わせてくれたW52CAは好印象。

 ともあれ、無いならナイでもいいかな、と思えるワンセグ受信機能だが、あればあったでかなり多用してしまう。どーせ買うならワンセグ対応、てな流れに頷きつつ、W52CA購入後のテレビ視聴時間が長くなっている拙者だ。


ボタン類はデザイン優先!?

 ボタン類の使用感だが、これはけっこー好き嫌いが分かれそうですな。てのは、W52CAのボタン類、全体的にフラットで、やや小さめと感じるからだ。

 例えばテンキー周辺だが、テンキーは細めで左右方向の隙間がないタイプ。触れると凹凸も少ない。デザイン的にはキレイなテンキー部だが、全体的に押下感触がやや乏しく、指先によるキーの判別もしづらく、テンキーでメール打ちまくりな人には使いづらいかもしれない。

 また、本体右サイドに並ぶボタン類は小さめで、数も多め。アンテナとの位置関係から大きくできなかったようだが、これもまた、指先の感触だけで操作するには少々使いにくいかもしれない。


シンプルなデザインのテンキー面。ゴテゴテしてなくていーんじゃないでしょーか テンキーを斜めから見ると、ほとんど凹凸がないことがわかる。テンキーでメール書きまくりな場合、人によっては「使いにくい」と感じるかも サイドに並ぶボタンは小さめでやや密集している。テンキーと同様、これらボタン類も指先の感触だけで判別し押下するのには慣れが要りそうだ

 拙者の場合、ケータイでメールを書くというコトはあまりしない。短いメッセージなら書くが、100文字程度以上はほとんど書かない。ので、ぶっちゃけ、W52CAのテンキー類はさほど使いにくいとは感じない。

 だが、本体サイドのボタン類が小さめ・密度高めなのはプチ残念。2軸ヒンジ端末ゆえ、テンキー部隠して液晶部向けて使うケースがままあるので、より操作性の良いボタンにして欲しかったところ。ただ、ボタン類と機能との連携やわかりやすさは(カシオ製端末慣れしているからか)良好だと感じる。

 ま、細かい部分でありかつユーザーによって感じ方が違うトコロなので、テンキー類を始めとするユーザーインターフェイスは、ショップ等で実機に触れてお確かめいただきたい。


意外に便利な付加的機能

 W52CAを使っていて「おっ意外に便利」と感じた機能がいくつかある。中でも特にイイと感じたのは、辞書方面カメラ関連の機能だ。

 まず、ひとつは“しゃべるモバイル辞典”。W52CAは、英和辞典、和英辞典、国語辞典等の5種類の辞書系コンテンツを内蔵するが、これら辞典で検索した英単語を音声で読み上げる。


5種類のコンテンツから成るモバイル辞典を搭載する 試しにimpressという英単語を検索。単語はインクリメンタルサーチで検索でき、最小の文字入力で探せる 検索した単語や、画面上に見えている英単語を発音させることができる

 発音は、ネイティブって感じではなく、少々人工的なフィーリングの音声合成によるもの。だが、英単語の読み方がわかること、ある程度イントネーションが掴めることで、けっこー有用な機能だ。

 なるほどカシオ製端末。さっすが電子辞書も手掛けるメーカー、てな感じだが、カシオはデジカメも作っているのであった。そして、W52CAは、内蔵デジカメを利用したイケてる機能を実装していた。

 ちょいと驚けるのがテキストリーダー機能。内蔵デジカメで文字列を撮影し、OCR処理する。つまり、印刷物の文字等をテキストとして読み取ってくれる。さらに、そのテキストを用いて、そのまま辞書検索までできる。しかも、日本語も英語もOCR可能とキている。


テキストリーダー機能はカメラ機能から呼び出す 文字や名刺を読み取り可能で、読み取った文字はモバイル辞典で意味を検索することができる。日本語も英語も読み取ることができる デジカメで捉えた画像をテキストとしてOCRした状態。引き続き、テキストを検索後としての辞書検索を行なえる

 喋る電子辞書と画像をテキスト化するデジカメを連携させつつケータイに搭載……しかも防水端末……さささ、さすが電子辞書もデジカメもケータイも作ってるし防水が得意な(!?)メーカーなり、と少々感動した俺であった。

 他のメーカーも様々な努力をしているとは思うが、カシオ製端末の積み重ねっていうか集約度ってイイ感じすよね。防水端末を続けてきてお家芸的なものにしつつ、たぶん開発部署とか全然違うと思うんだがデジカメ機能や電子辞書機能についてもカシオらしさをビシッと出してくる。

 そういう観点からも、なんか拙者、このW52CA、かなり好きなんですけど。



URL
  au「W52CA」製品情報(カシオ)
  http://k-tai.casio.jp/products/w52ca/
  au「W52CA」製品情報(au)
  http://www.au.kddi.com/seihin/kinobetsu/seihin/w52ca/

2007/07/02 14:11

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