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【Mobile World Congress 2010】
ソニー・エリクソン、超小型の「Xperia X10 mini」など3機種発表


 「Mobile World Congress 2010」に先駆け、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、同展示会が開催されるバルセロナで、プレス向けのイベントを行った。

社長のバート・ノルドベリ氏

 会見には社長のバート・ノルドベリ氏、副社長の坂口立考氏、マーケティング部門長のレナード・フーミック氏が登壇。2010年に登場するソニー・エリクソンのラインナップに共通する“フィロソフィー(哲学)”や、新製品3機種を発表した。また、イベントには、ソニーの会長兼最高責任者、社長のハワード・ストリンガー氏がシークレットゲストとして登場。ソニーグループの製品にとって、ソニー・エリクソンのケータイの重要性が増しており、両社の連携をさらに深めていくことを語った。

コンセプトを説明する坂口立考氏 プロダクトの紹介を行ったレナード・フーミック氏
スペシャルゲストのハワード・ストリンガー氏

 最初に披露されたのは、1月に発表された「Vivaz」にキーボードが加わった「Vivaz pro」。同社の「UXP」戦略に基づいて開発された1台で、コミュニケーションサービスの「Twitter」や、SNS(ソーシャルネットワークサービス)「Facebook」に素早くアクセスできる。ディスプレイは3.2インチで、アクペクト比は16:9。Vivazと同様、HD画質の動画を撮影でき、直接、動画共有サービス「YouTube」などへアップすることも可能だ。同端末が開発された背景を、フーミック氏は「(2009年の)QWERTYキーボード搭載端末の成長率は250%」と説明。「この機種はカスタマイズが可能で、ワンクリックで各サービスにアクセスできる」(フーミック氏)と特徴を語った。なお、OSはSymbianで、サイズは109×52×15mm、重さは117gとなる。グローバルでの発売は2010年第2四半期。日本での発売は現在のところ予定されていない。

HD動画に対応しQWERTYキーを搭載した「Vivaz Pro」 横にスライドする形状で滑らかに開く

 続けて発表されたのが、「『Xperia X10』(日本での名称は「Xperia」)と同じコミュニケーション機能を片手で使える」(フーミック氏)ことが特徴の「Xperia X10 mini」。

 Xperia X10をそのまま小さくしたようなスタイルで、画面の四隅にアプリや電話、WEBなどにアクセス可能なボタンを配し、「Timescape」も片手で扱いやすいようにカスタマイズされている。カメラは500万画素でオートフォーカス対応。GPSやBluetooth、Wi-Fiなども搭載する。ただし、「Mediascape」には非対応。「Mediascapeはないが、Infiniteボタンで音楽の関連情報をネットから引き出すことができる」(会場の説明員)という。

 CPUはクアルコムのMSM7227で、600MHzとXperiaよりスペックは低いが、展示されていた端末はXperia以上に快適に動作していた。カラーはBlack、Pearl White、Lime、Pink、Red、Silverの6色を取り揃え、Xperiaよりもライトなユーザーを狙っているようだ。サイズは83×50×16mm。重さは88g。

「Xperia」を小さくしたような形状の「Xperia X10 mini」
「Xperia X10」と「Xperia X10 mini」を並べたところ Androidを採用しているがメニューなどは異なる

 なお、Xperia X10 miniに採用されたソフトウェアプラットフォームの「Android」については、「我々がこういう製品を作りたいと、グーグルに提案したもの」(坂口氏)。ディスプレイは2.55インチで240×320ドットのQVGAだが、そのぶん価格も抑えられるという。端末のサイズは83×50×16mm、重さは88gとなる。市場への投入は2010年第2四半期で日本での発売は未定。坂口氏は「オペレーター(キャリア)の事情もあるが、ユーザーにこういう端末が欲しいと声をあげてもらいたい」と意気込みを語った。

 また、Xperia X10 miniにQWERTYキーボードを搭載した「Xperia X10 mini pro」も投入される。基本機能はXperia miniと共通だが、サイズがやや異なり、90×53×17mmで重さは120g。発売時期などもXperia X10 miniと同じ、2010年第2四半期となる。

「Timescape」などの見せ方も異なる「Xperia X10 mini」の画面 四隅のボタンで片手操作を実現
メニューアイコン ホーム画面のメニューも通常のAndroidとは異なる
画面にはAndroidらしさも残る キーボードを搭載した「Xperia X10 mini pro」
キーボード搭載だが手のひらサイズをキープ

 これらの端末の根底に流れるのが、「UXP」と呼ばれるソニー・エリクソンの開発思想。統合されたサービスや、TimescapeやMediascapeなどのシグネチャーアプリ、リッチなユーザーインターフェイス(UI)などが特徴で、「OSやミドルウェアなどはあくまで部品の1つでしかない」(坂口氏)という考え方だ。坂口氏は「ソニー・エリクソンでは、OSの種類ではなく、UXPが重要だと認識している」(坂口氏)と語った。また、デザインには「ヒューマンセントリック(人間を中心とする発想)」が取り入れられ、滑らかな曲線が手になじむ。その上で、ソニー・エリクソンは「全てのコミュニケーションを1つの画面に集約できる」(坂口氏)ことを目指しているという。Android端末を投入する他社との違いもここに集約される。

 質疑応答でライバルと比べた優位点をたずねられた坂口氏は「UXPやシグネチャーアプリ、フィロソフィーやデザイン、全てが違う」と自信をのぞかせた。同社は今後もスマートフォンに注力していく構えで、ノルドベリ氏は「ソニーなどのパートナーの協力の下で、ポートフォリオをもっとエキサイティングにしていきたい」と抱負を語った。

「コミュニケーションエンターテインメント」を説明する坂口氏 UXPを構成する要素
「人々に笑顔をもたらしたい」というのがUXPのキーワード ソニー・エリクソンと協力関係にあるパートナー一覧にはドコモやKDDIの名前も

 



(石野 純也)

2010/2/15/ 11:37