NEC・カシオ・日立の携帯事業統合、海外での審査遅れで再延期


 NEC、カシオ計算機、日立製作所は、携帯電話端末事業の事業統合時期を再延期すると発表した。

 3社では、昨年9月携帯電話事業の統合を発表し、受け皿会社となるNECカシオモバイルコミュニケーションズが昨年12月に設立された。当初の予定では、2010年4月に統合することになっていたが、ある海外の規制当局から資料追加を求められ、書類の準備などに遅れが生じたことから、今年2月26日時点で「事業統合を5月1日に延期する」と一旦発表した。

 しかし今回、「海外の競争法審査が現在も継続中」として、統合時期をさらに1カ月延期し、6月1日にすると発表した。NECによれば、「(前回の延期発表時は)このタイミングであれば審査が完了するだろうと見込んでいたが、残念ながら審査の完了に至らなかった」と状況を説明。ただ、当局との間で何らかの摩擦があるわけではないとのこと。当局からの審査完了時期に関する示唆もなく、依然として「審査中」というステータスにあり、取引先などへ影響を与えないようにするため、統合時期を再延期することにした。

 なお、NECとNECカシオモバイルコミュニケーションズとの間で行われる会社分割は予定通り、5月1日に行われる。

 



(関口 聖)

2010/4/20 17:19