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指紋認証の使い勝手を向上させた「FOMA F900i」
法林岳之 法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindowsXP基本編完全版」「できるVAIO 基本編 2004年モデル対応」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。


FOMA 900iシリーズ第1弾

 NTTドコモが昨年末に発表し、今年2月から販売を開始したFOMA 900iシリーズ。その対応端末第1弾として登場したのが『FOMA F900i』だ。F505iでも好評を得た指紋センサーを搭載し、128万画素CCDを採用した魅力的な端末だ。筆者も実機を購入したので、レポートをお送りしよう。


FOMA初の指紋センサー搭載端末

NTTドコモ/富士通『F900i』サイズ:50(W)×106(H)×26(D)mm(折りたたみ時)、120g。ライムグリーン(写真)、シルバー、ネイビーをラインアップ
 2001年10月に正式な商用サービスが開始されたNTTドコモの第3世代携帯電話サービス「FOMA」。当初はPDC方式の端末に比べ、スペック的にも見劣りがする製品しか投入できず、なかなか普及が進まないという状況が続いていた。

 昨年はiモーション対応端末の2051シリーズ、テレビ電話対応端末の2102Vシリーズを投入し、巻き返しを図り、普及の兆しを見せている。しかし、その普及の兆しもどちらかと言えば、FOMA特有のサービスが評価されたというより、パケット通信料の安さが評価された側面が強かった。つまり、端末そのものについては、まだまだPDC方式のものにスペック的に見劣りがしていたわけだ。

 そして、いよいよ昨年12月、FOMA 900iシリーズが公開され、今年2月から順次、販売が開始されている。FOMA 900iシリーズはFOMAならではのサービスに対応する一方、505i/iSシリーズに匹敵するスペックを備えており、PDC方式から移行するユーザーにも十分、魅力的な端末として仕上げられている。

 そのFOMA 900iシリーズの第1弾として登場したのが今回紹介する富士通製端末「F900i」だ。富士通はPDC方式の時代から「通好み」の端末を開発することで知られており、昨年は国内初の指紋センサーを搭載した「F505i」やGPS搭載端末「F505iGPS」を開発し、注目を集めている。今回紹介するF900iは、そのF505iにも搭載された指紋センサーを搭載し、プライバシーやセキュリティにも配慮した端末として開発されている。また、端末の機能や使い勝手を大きく左右するOSには、従来のFOMA Fシリーズにも搭載された「Symbian OS」を採用し、カメラも128万画素CCDによるアウトカメラ、11万画素CMOSイメージセンサーによるテレビ電話用インカメラを搭載するなど、スペック的にもPDC方式に遜色のないレベルに仕上げている。実機を見ながら、その出来をチェックしてみよう。


背面ディスプレイに有機ELパネルを採用

見えにくいが、背面には黒い部分にカメラを内蔵。周囲のパネルにとけ込み、有機ELディスプレイ部はほとんど見えない
 製品のスペックや細かい仕様については、NTTドコモ富士通の製品情報ページ、ケータイ新製品SHOW CASEを参考にしていただくとして、ここでは筆者が購入した端末で得られた印象を中心に紹介しよう。

 まず、ボディは従来のF2102Vを継承した折りたたみデザインを採用している。基本的なボディサイズも似通っているが、テンキー部のボディデザインの処理が変わったためか、端末を開いて手に持ったときの印象はF2102Vよりも薄く感じられる。背面には128万画素CCDによるアウトカメラが内蔵されているが、高画素化による手ぶれに配慮し、F2102Vで先端側に装備されていたものがヒンジ部側に移動している。また、アウトカメラの隣にはiモードロゴのランプが装備されているが、カメラ利用時のワンタッチライトとして利用できるほか、充電ランプや着信ランプとしても動作する。右側面にはminiSDメモリーカードスロット、左側面には平型コネクタによるイヤホンマイク端子、ディスプレイ部の左側面には接写切替スイッチが装備され、赤外線通信ポートはF2102Vの背面側から先端部に移動している。


メインディスプレイはQVGA表示が可能な2.2インチTFTカラー液晶を採用 背面ディスプレイは有機ELを採用。ライムグリーンとネイビーのモデルは周囲が黒いため、カバー部に文字が浮き出るように表示される

 ディスプレイはメイン側が240×320ドット/26万2,144色表示が可能な2.2インチTFTカラー液晶パネル、背面側は最近のFシリーズでおなじみの有機ELパネルを採用している。有機ELパネルは液晶ディスプレイと違い、常時点灯するわけではないが、輝度が高く、視認性に優れるなどの特長を持つ。ちなみに、F900iでは背面ディスプレイに表示する情報や明るさを設定することが可能だ。メインディスプレイ中央上にはテレビ電話などに利用可能な11万画素CMOSイメージセンサーによるインカメラとワンタッチライトが装備されている。


ボタンは分割式の方向キーによるマルチカーソルキーを採用。4つのボタンが大きくなり、操作しやすくなった 側面にはシーソー式のサイトキーを装備。奧に見えるゴム状のカバーがminiSDメモリーカードスロット部

 ボタン類はF2102Vと基本的に同じレイアウトを採用しているが、中央上部に配された分割タイプの[マルチカーソルキー]のデザインが変わっている。マルチカーソルキーの右上に[電話帳/スケジュール]キー、左上に[MENU]キー、右下に[メール]キー、左下に[テレビ電話開始]キーという構成になっている。テンキー部の下にはスライド式指紋センサーを装備し、その隣にマルチタスクのための[TASK]キーがレイアウトされ、右側面にはシーソー式の[サイドキー]が装備されている。指紋センサーはF505iで採用されたものと違い、スライド式のものが採用されている。ちなみに、同種のスライド式指紋センサーは富士通が販売するFMV-BIBLO LOOXの最新モデルにも採用されている。

 全体的には他のFOMA 900iシリーズに比べ、ボディデザインにあまりクセがなく、カラーリングも主張の強いライムグリーン、シンプルなシルバー、カジュアルにも合うネイビーがラインアップされており、スマートに持てる端末という印象だ。


スライド式指紋センサーを搭載


メニュー画面は9分割のアイコン表示が標準。ワンタッチでカスタムメニューにも切り替えが可能 カスタムメニューは機能や電話帳データなどを自由に貼付けておくことができる

 機能面について見てみよう。まず、メニュー画面は9分割アイコン表示が基本になるが、9つのアイコンが3D表示で並ぶ「3Dアイコン」、Windowsなどのショートカットメニューにも似た「リスト」を設定することができ、この内、2種類を選んでワンタッチで切り替えられるようにしている。それぞれのアイコンにカーソルを合わせると、機能内容のガイダンスがポップアップで表示されるため、慣れないユーザーにもわかりやすい。


メールはフォルダによる管理に対応。個々のフォルダに対して、プライバシー設定をすることもできる

 メールはフォルダによる管理に対応し、メールアドレス、題名、電話帳のメモリ番号及びグループ、電話帳登録なしなどの条件で自動振り分けも可能だ。複数の振り分け条件を設定したときは設定後に優先順位を変更することも可能だ。ちなみに、グループは電話帳の管理に便利な機能で、ほとんどの端末に搭載されているが、F900iはグループ単位での着信音の設定ができない。電話帳に登録された相手に個別の着信音は設定できるのだが、グループ機能が実質的に検索と管理にしか活かされていない。他機種では一般的な機能なので、次期モデルでの改善を望みたい。


デコメールは上段に表示されたパレットから各機能を呼び出して利用する セルフモードには[クリア]キーの長押しで入れる。こうした簡単な操作なら、セルフモードも使うはずだ

 メールではFOMA 900iシリーズで新たにサポートされたデコメールにも対応している。メールの本文作成画面では最上段にデコレーションのパレットが表示されており、最下段のマルチカーソルキーの対応表示にある「デコレーション」を押せば、すぐにデコレーション機能を利用することができる。ただ、実際の流れとしてはあらかじめ文字を入力しておき、その後でデコレーションをする方がやりやすいようだ。また、デコレーションメールを受信できるのは、FOMA 900iシリーズとパソコン環境に限られるので、その点は十分に理解した上で使うようにしたい。


スライド式の指紋センサーを内蔵。指を通過させるだけで認識できる

指紋認証時は画面にガイダンスが表示される。[MENU]キーを押して、暗証番号入力に切り替えることも可能 指紋は最大10個まで登録しておくことができる。複数の指を登録しておくと、怪我のときにもすぐに対処できる

 また、Fシリーズが従来から力を入れてきているプライバシーとセキュリティについては、前述の指紋センサーとおなじみのプライバシーモードで実現している。まず、指紋センサーは従来のF505iが四角いセンサー部分に指を当てて、面で認識させる構造だったのに対し、F900iは数mmのセンサー部分に指を通過させて認識させるスライド式を採用している。簡単に言ってしまえば、F505iの指紋センサーはカメラのように面で撮影して指紋を認識しているのに対し、F900iはファクシミリの読み取り部分のようにセンサー部分に指を通過させて認識させている。実際の認識率もスライド式の方が簡単かつ確実なようだ。指紋は3回、読み取りをさせると登録でき、最大10個まで登録しておくことができるが、各種ロックの解除に設定できるのはこの内の1つに限られる。また、指紋を認識できないときは暗証番号を入力するが、F900iでは端末暗証番号を最大8桁まで設定できるため、指紋センサーで安心していたら、暗証番号で解除されてしまったという事態を起きにくくしている。


セキュリティ関連の機能は[セキュリティ]メニューで設定 プライバシーモードは電話帳、メールフォルダ、自動起動の設定が可能

メールフォルダの[プライバシー]をONに設定すれば、フォルダを非表示にできる メールフォルダの[プライバシー]をONに設定すれば、フォルダを非表示にできる

 指紋センサーでロックが掛けられるものとしては、メールや電話帳に対して設定可能な「プライバシーモード」、各種メニューを操作できなくする「オールロック」、電話帳データやスケジュールデータなどでシークレット属性を設定したものを非表示にできる「シークレットモード」、電話帳やプロフィール、スケジュールの表示や編集できなくする「PIMロック」、ダイヤルキーを押しての発信を防ぐ「ダイヤル発信制限」が挙げられる。これらの内、プライバシーモードはマルチカーソルキーの左方向の長押しで起動できるほか、一定時間、端末が操作されないと自動的に起動するように設定することもできる。シークレットモードではメールボックスをフォルダ単位で非表示にできるため、メールの自動振り分けと組み合わせることにより、特定の題名や宛先からのメールを自動的に隠すことも可能だ。

 端末そのもののメール機能ではないが、富士通では同社サイト「AzbyMobile」では、プロバイダーのメールを送受信できるiアプリ「Azbyメーラー」を配布している。プロバイダーのメールの送受信だけでなく、アドレス帳のバックアップやブラウザ(公式サイトは閲覧不可)の機能も搭載された統合的なiアプリだ。メールについては定額制の「パケ・ホーダイ」と組み合わせることで、外出先でもプロバイダーのメールが確認することができる。ユーザーの方はお試しになることをおすすめしたい。


充実したマルチメディア機能

メインディスプレイ部上に装備されたカメラは11万画素CMOSイメージセンサーを採用。自分撮りやテレビ電話などに利用する
 続いて、カメラやテレビ電話など、マルチメディア関連の機能について見てみよう。カメラは前述の通り、128万画素CCDによるアウトカメラ、11万画素CMOSイメージセンサーによるインカメラのツインカメラ構成となっている。アウトカメラは通常の静止画やムービーの撮影に利用し、インカメラはテレビ電話や自分撮りなどに利用する。アウトカメラはF505iGPSやF506iのように、オートフォーカス機構が搭載されているわけではないが、側面の接写切替スイッチを操作することで、接写にも対応する。カメラ切り替えは画面に表示されているマルチカーソルキーの対応ボタンを押すことで操作できる。

 撮影できる静止画サイズは960×1,280ドット、480×640ドット、640×480ドット、352×288ドット、240×320ドットの待受サイズ、176×144ドット、128×96ドット、96×72ドットの電話帳サイズの8種類となっており、インカメラでは352×288ドット、176×144ドット、128×96ドット、96×72ドットの4種類が利用可能だ。撮影サイズはカメラ起動時に[MENU]キーを押し、[静止画設定]から切り替えることができるが、マルチカーソルキーの左右を押し、画面に表示されているボタンにカーソルを合わせ、マルチカーソルキーの上下で選択することもできる。同様の操作方法で、最大16倍の「ズーム」、5段階の「明るさ」と「色の濃さ」、モノトーンや逆光など、8種類のエフェクトが用意された「撮影効果」、「ワンタッチライト」、飾り付けのための「フレーム」、ファインやエコノミーが選べる「画質」、手動や自動が選べる「連続撮影」、iモードメールに送信するときなどに利用する「ファイルサイズ制限」を設定することもできる。撮影画像の「自動保存」や「保存先」、2〜15秒の範囲で設定できる「セルフタイマー」などの機能も用意されているが、これらは[MENU]キーから設定する必要がある。

 ムービーについては128×96ドット、176×144ドットでの撮影が可能で、100KB以下であれば、iモーションメールとして送信が可能だ。静止画の撮影サイズ切り替えと同じように、画面に表示されたアイコンを選ぶことにより、各機能を設定することができる。


カメラ起動時にマルチカーソルキーの左右を押せば、アイコンで表示されている各機能を設定できる 通常、各機能は[MENU]キーで表示されるメニューから設定が可能 撮影サイズなどは静止画設定で設定することができる

撮影した画像はサムネイル形式、リスト形式での表示が可能だが、選択した画像の情報などは表示されない 960×1,280ドットサイズでのサンプル画像。リンク先は無加工。(モデル:寺崎佑紀サンタ・クローチェ所属)

 撮影した画像はサムネイル形式とリスト形式で閲覧が可能で、メール送信が可能なサイズであれば、[メール]ボタンを押すだけで、画像を添付したメール作成画面を表示することが可能だ。

 また、カメラを活かしたメール機能としては、通話中に画像を送信できる「ワンショットメール」や「バーコードリーダー」にも対応している。ワンショットメールは通話中に[テレビ電話]ボタンを押すと、カメラが起動するので、その状態で撮影すれば、通話相手に画像付きのiモードメールを送ることができる機能だ。バーコードリーダーはQRコードとJANコードにも対応しているが、F900iでは最大16分割されたQRコードを連続的に読み取ることができるため(しかも順番は問わない)、大容量の画像やデータをQRコード化して、読み取るといった使い方もできる。


画像編集機能はなかなか充実しているが、最大サイズで撮影してしまうと、リサイズできる範囲が少なくなってしまう iモード宛に画像付きメールを送るときは、「ファイルサイズ制限」で「9000バイト」を選んで変換してから送ろう

 画像編集については撮影サイズを変更できる[サイズ変更]、トリミングができる[切出し]、[明るさ]や[色調]の調整、ぼかしやモザイクをかけられる[効果]、[反転/回転]、[フレーム]、[スタンプ貼付]、[テキスト貼付]、[サイズ制限保存]などの機能が用意されている。サイズ変更については、640×480ドット以上で撮影した場合、待ち受け用以下のサイズにしかできず、トリミングも画像サイズが640×480ドット以下の場合に限られるなど、画像サイズによる制限は多い。最大サイズで撮影して、何もできない機種よりは使える印象だが、せめて640×480ドットにリサイズした上で切り抜けるような環境が欲しかったところだ。そのほかの編集機能では[補正]がなかなか便利だ。撮影した画像に対し、[静物]や[背景]、[風景]、[美肌]、[日焼け]、[青ざめ]、[酔っ払い]の項目を選んで補正を掛けることができる。

 ところで、FOMAでは従来のPDC方式によるiモードと違い、添付メールに対応しているが、添付できる静止画サイズは10KBに制限されている。そこで、F900iでは前述のように、撮影した画像のファイルサイズを変更する「ファイルサイズ制限」という機能が用意されている。もし、画像添付のメールを送信するとき、「添付のファイルはiモードに送信できません」というメッセージが表示されたときは、ファイルサイズ制限機能で画像ファイルのサイズを「9000バイト」に設定し、画像を保存し直して送り直せばいいだろう。このあたりの制限や処理はもう少し端末側の配慮で吸収して欲しいところだ。


テレビ電話の設定メニュー。通話中にも設定を変更することが可能

キャラ電では[メール]ボタン長押しで「全体アクション」と「パーツアクション」の切り替えが可能
 一方、FOMA 900iシリーズでは、テレビ電話をサポートする機能として、「キャラ電」が用意された。もちろん、F900iもキャラ電に対応しており、出荷時に3種類のキャラクターがプリインストールされている。富士通の公式サイト「@Fケータイ応援団」では、追加キャラクターとして、タカラの「リカちゃん」やオリジナルの「PCパグ」も提供されている。キャラ電で応答するときはテレビ電話着信時に通常の[開始]ボタンで応答し、通話中にカメラ画像に切り替えたいときは[テレビ電話開始]ボタンを押す。このあたりはFOMA 900iシリーズでほぼ共通仕様となっているが、発信時の動作は機種によって少し異なる。F900iではあらかじめテレビ電話発信時の画像をキャラ電に設定しておくのが基本だが、他の方法で発信することもできる。まず、[MENU]画面で[マルチメディア]の[キャラ電]を選び、いずれかのキャラ電プレーヤーを起動する。この状態で[テレビ電話開始]を押し、電話帳から相手を選んだり、電話番号を直接、入力して、テレビ電話で発信することが可能だ。

 また、キャラ電は通話中、キャラクターにさまざまなアクションをさせることができるが、そのアクションが「全体アクション」と「パーツアクション」に分類されている。この切り替えがなかなか面倒なのだが、F900iでは[MENU]ボタンから選んで切り替えるほか、[メール]ボタンの長押しで切り替えることも可能だ。このあたりはもう少し画面上にガイダンスが欲しいところだ。

 そのほかの機能としては、パソコンなどで録画した動画を再生できる「モバイルビデオ」、F2102VでもサポートされたOutlookとの「シンクロ機能」が注目される。モバイルビデオはASF形式とiモーションでも採用されているMP4形式に対応しているが、富士通の「FMV-DESKPOWER/BIBLO」シリーズの2004年春モデル以降にプリインストール(一部を除く)されている「MediaStage SE」が対応しており、miniSDメモリーカードを利用して、録画した番組を再生することが可能だ(アップデートが必要)。F2102VではOutlookとのシンクロ機能のために、卓上ホルダにUSBポートが装備されていたが、F900iでは卓上ホルダにUSBポートがなくなったため、オプションで提供されている「FOMA USB接続ケーブル」で接続する必要がある。Outlookとのシンクロというと、電話帳データのシンクロを想定しがちだが、F900iではスケジュールのみをシンクロさせられるので、ケータイでスケジュールを管理したいユーザーには便利な機能と言えそうだ。


プライバシーとセキュリティに配慮したいなら「買い」

 さて、最後にF900iの「買い」について考えてみよう。昨年末に公開され、今年2月から販売が開始されたFOMA 900iシリーズ。その第1弾として登場したF900iは、昨年登場したF2051やF2102Vの仕様を受け継ぎながら、手堅くまとめられた端末だ。なかでもF505iでも採用された指紋センサーはスライド式になり、使いやすくなっている。プライバシーモードやシークレットモードなど、ケータイに保存されているデータを上手に守る(隠す)ための機能も充実している。また、デザイン的にもあまりクセがなく、スマートにまとめられているのも他のFOMA 900iシリーズと少し趣が異なる点だろう。カメラがF505iGPSやF506iのように、オートフォーカス対応にならなかった点や画像編集にやや制限があることは、少し気になる点だ。さらに、従来モデルよりは快適に操作できるようになったとは言え、全体的な動作はまだ機敏さに欠けているのも惜しい点だ。

 これらのことを考慮すると、F900iを買いと言えるのは、プライバシーやセキュリティに配慮したいユーザーということになるだろう。ケータイにはいろいろな情報が保存されており、ユーザーとしてはできるだけ、それらの情報を守りたいと考えている。そこで、暗証番号などでロックを掛けるなどの対処をするわけだが、端末を操作中、あらゆる場面で暗証番号を入力するのはストレスがたまるものだ。しかし、F900iなら、指紋センサーに指をサッと通すだけで各種ロックが解除できるため、そのストレスを最小限に抑えることができる。また、ただ単にロックを掛けるだけでなく、シークレットモードを利用することで、特定のデータの存在を隠すことができるのも必要としているユーザーにはうれしい機能だ。欲を言えば、iモードパスワードやネットワーク暗証番号なども連携できるとベストなのだが、これは次期モデルへの宿題ということにしておきたい。



URL
  ニュースリリース(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/04/whatnew0203.html
  ニュースリリース(富士通)
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/02/3-1.html
  製品情報(NTTドコモ)
  http://foma.nttdocomo.co.jp/terminal/cell/f900i/
  製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/product/phone/f900i/
  AzbyMobile(富士通)
  http://azby.fmworld.net/mobile/

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F900i(ライムグリーン)


(法林岳之)
2004/06/01 14:50

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