東北太平洋地震による通信障害対策、ドコモではタブレット貸出も


 東北地方太平洋沖地震の影響で、被災地域を中心に携帯電話やPHSが利用しづらかったり、繋がらなかったりする通信障害が発生している。24日午後までの状況は以下の通り。

NTTドコモ

 24日13時時点で、約810の基地局が停波している。FOMAの基地局のうち、青森7局、岩手260局、宮城240局、福島140局、関東甲信越11局で、茨城県の屋外エリアはほぼ元通り復旧したとのこと。青森や福島の停波局数は前日より変化していないが、ドコモでは「サービス中断の主要因は停電。電気の復旧が一通り落ち着いてきた中で、基地局そのものが被災して、電気が通っても復旧しないところもある」として、停電以外の要因が影響する基地局もあるとしている。

 ドコモでは、サービスが利用できないエリアや移動基地局でサービス提供している場所などを紹介する「復旧エリアマップ」を展開している。それによれば、現在もサービスを中断しているエリアの多くは太平洋に面した沿岸部となっている。

 携帯電話や衛星携帯電話の貸し出しも行われる中、行政機関や避難所にタブレット端末の貸し出しも開始され、55台のタブレット端末が利用されているとのこと。通信規制は行われていない。

 24日0時時点での災害用伝言板サービスの登録件数は135万8532件、確認件数は233万4361件となっている。

au

 23日17時時点で停波している基地局は407局となった。そのうち東北は407局、関東は6局。通信規制は行われていない。

 同社のWebサイトでは、利用できない地域の一覧や車載基地局でサービスを提供している地域の地図などが公開されている。

【追記 2011/3/24 17:40】
 24日16時時点で停波している基地局は445局となった。そのうち東北は391局、関東は54局となっている。

ソフトバンクモバイル

 23日17時の時点で539局が停波している。通信規制は行われていない。青森県ではつがる市、三戸郡新郷村、三戸郡田子町、西津軽郡鰺ヶ沢町、秋田県では北秋田郡上小阿仁村、南秋田郡五城目町でのサービスが復旧した。

イー・モバイル

 3月24日10時時点で停波している基地局は26局となった。これらは岩手県・宮城県・福島県の一部。通信規制は、地震発生以来、行われていない。

ウィルコム

 23日20時時点で停波している基地局は1000局で、前日から変化はない。通信規制は行われていない。

UQ

 24日15時時点で停波している基地局10局となった。同社では23日より、被災地や現地の団体向けにWiMAX端末とノートパソコンを無償提供する方針を示しており、第一弾として仙台市や名取市の避難所9カ所で利用されている。

 



(関口 聖)

2011/3/24 16:28