ケータイ Watch
みんなのケータイ

 前回、カメラ機能において設定が保存されて便利だと書いたが、実際の画像は掲載していなかった。綺麗な風景写真でも載せたいところだが、あいにくと機会に恵まれていないので、日常的な行動範囲の中で撮り貯めたものからいくつか紹介したい。

g9-0001.jpg まずは多くの人が1枚は撮るであろう飲食店での1枚。行きつけの中華料理屋でナスと豚肉の味噌炒めを注文した。昼間に窓際の席で撮ったため、光源はほぼ自然光でホワイトバランスはオートだ。一昔前の「いかにもケータイカメラ」的な中央のひずみやムラはほとんど表れていない。オリジナルサイズ(等倍)で見るとCMOS特有のモヤモヤとしたディテールが目についてしまうが、例えば800×600ドット程度まで縮小すると器の影にある暗部のノイズも目立ちにくくなくなるので、ブログなどに掲載するには十分なクオリティといえる。赤系統は、JPEGにおいて圧縮ノイズが真っ先に出てしまう色だが、自然光という好環境もあってか、テーブルも綺麗に写っている。ちなみにお皿の左下半分にかかる白いモヤは湯気である。

g9-0002.jpg もう一枚は夜間に鉄道のガード下を撮影したもの。ケータイのカメラに限らずおよそ写真の類には厳しい条件で、フラッシュなども使用していない。現場は街灯に照らされており、その支柱にケータイを持った手を固定して、手ぶれを防ぎながら撮影している。さすがに看板の光は白飛びして文字も見えないが、蛍光灯や看板の光で照らし出される通路や天井をはうパイプ類は、肉眼で見ていたそれと変わらない雰囲気。暗部が思っていた以上に引き締まっており、ノイズだらけになっていないのも好印象だ。

 G9はベースモデルとなったS001と比べてカメラがスケールダウンという印象を持つが、なかなかどうして奮闘しているというのが正直な感想だ。等倍での掲載や大判にプリントしない、日常使いならけっこう活躍できると思うのだが、いかがだろうか。

 CA001固有の話ではないのだが、最近気になっていることがある。デコメ(auではデコレーションメール)とFlashの表示だ。

 デコメについては、他キャリアに比べて標準の絵文字がちょっと古くさいドコモユーザーを中心に、デコメ絵文字の形で活用されることが多い。で、そのデコメ絵文字入りのデコメが届いたりするのだが、このときのフォントサイズが固定なのだ。設定でメールのフォントサイズを最大にしても、標準サイズでしか表示されない。

font.jpg デコメもHTMLメールの一種なので、HTMLの記述でもフォントサイズの指定ができるとなると、表示フォントは標準サイズを基準にしないといけないというのは何となく理解できる。しかし、普段のCメールやEメールは最大サイズで表示しているのに、デコメだけ標準サイズとなると、老眼が入ってきた人など、小さな文字が読みづらいという人にとってはこの上なく不親切。多少表示が荒くなってもいいから、大きく表示してほしい。

 Flashについても同じことが言える。デバイスの進化によってディスプレイの解像度が変わっても、同じデザインを適用できるという利点はあるが、au one(EZweb)の標準のトップページのようなデザインを眺めていると、「Flashって、こういう風に使うべきなのかな?」と思ってしまう。

 幸い筆者はまだ老眼が進んではいないので大丈夫だが、10年後、20年後のことを考えると少し気になる仕様だ。

 自慢にも何にもならない話だが、筆者はよくケータイを紛失する。最も置き忘れることが多いのが飲み屋だ。カウンターに置いたまま帰宅してしまい、翌朝目が覚めてから「ない!」と気づくようなことが多い。仕事柄、複数台のケータイを使っていて、電話帳のバックアップは取っているのだが、最近のケータイは端末自体が高価だし、セキュリティ面においても「遠隔ロックだけじゃ万全ではない」という思いがあるので、見つからないと「どうしよう......」という不安に駆られる。

01.jpg なので、ケータイの取り扱いには重々注意しているつもりだ。にもかかわらず、今使っているH001も先月行方不明になってしまった。そこで役立ったのがGPSを利用したケータイ検索サービスだ。auは「ケータイ探せて安心サービス」という名称で提供されており、最近の機種にはあらかじめ専用アプリがプリセットされている。パソコンで「auお客さまサポート」に登録すれば、自分で端末のおおまかな所在地を確認できるというサービスだ。

 端末をなくした直後に検索してみたところ、地図には自分が行ったことがないような場所が表示された。どうやら飲み屋に忘れたわけではないらしい。昨夜はタクシーで帰宅した。タクシーに置き忘れたのか? そういえばタクシーの中でメールをチェックしたかもしれない!? ということでタクシーの領収書にあった電話番号に連絡。応対してくれた人に車両番号などを告げると、すぐさま端末を確認でき、着払いの宅配便で送ってもらって無事生還となった!

02.jpg 紛失した日に乗車していたのは、東京のとあるタクシー会社の車。電話で応対してくれた担当者は、丁寧な言葉でケータイの特徴を確認してくれて、端末を返送するにあたり「電源を落とさせていただきます」という了承もこちらに取り、きちんとプチプチの梱包材にくるんで返送してくれた。他のタクシー会社がどのような対応をしているかはわからないが、筆者はそれ以来、なるべくこのタクシー会社を選んで乗るようにしている。

 ケータイを紛失したときに、あわてて回線そのものの利用停止措置を取る人もいるようだが、回線を止めてしまうと、こうした検索サービスや遠隔ロックサービスを利用できなくなる。また、後日「ケータイ探せて安心サービス」をもう一度試して気づいたことだが、このサービスを利用すると、端末をマナーモードにしていてもピーピーと激しい警告音が鳴るので、端末の近くにいる人に気づいてもらえる可能性もある。私を反面教師に、紛失時の対処法として参考にしていただけたらありがたい。