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「F-02A」レビュー
クリスタルカットと防水の女性向け端末

 NTTドコモからSTYLEシリーズとして発売された「F-02A」は、2インチのサブ液晶を搭載する富士通製の折りたたみ型端末。ワンセグに対応した防水モデルで、ジュエリーブランド4℃とのコラボレーションモデルもラインナップされている。F-02Aの「4℃ Pure White」について実機のレビューをお届けする。


「F-02A」 4℃ Pure White

外観・デザイン

表面パネルは9面のクリスタルカット

4℃ Pure Whiteには天然ダイヤモンドが埋め込まれている
 F-02Aの大きさは約108×49×16.4mm(最厚部約18.1mm)で、重さは約129gと、薄型の折りたたみ型端末として標準的なサイズ・重さとなっている。ボディカラーはどのカラーでも単色の構成で、ヒンジ部から端子カバー、サイドキー、テンキーの文字面に至るまで丁寧にメタリック塗装が施されている。パールの粒子は細かく、角度によってわずかに青みがかった色で反射するのが特徴だろう。

 閉じた状態で“顔”になるサブ液晶側は、メタリック塗装の上にクリアパネルが重ねられている。宝石のクラウン部分を思わせる9面のクリスタルカットが施されており、サブ液晶部分をテーブルとして8方向にわずかに角度が付けられた、立体的な仕上げとなっている。

 ジュエリーブランドである4℃とのコラボレーションモデルとしてラインナップされるボディカラー「4℃ Pure White」のみ、サブ液晶とヒンジの中間あたり、イルミネーションランプの隣に、天然のダイヤモンドが埋め込まれている。外側からはめ込まれたものではなく、表面を覆うクリアパネルの内側にセットされているため、何かの拍子にダイヤモンドだけ外れてしまうといった心配はない。0.02カラットとあまり大きくはないので、端末を手にするぐらいの距離でないと気付きにくいが、宝石らしい複雑な輝きを放っている。「4℃ Pure White」ではこのほか、オリジナルコンテンツのプリインストールやオリジナルテンキーフォントの採用、オリジナルストラップとエコバッグがパッケージに同梱されるといった違いがある。

 メインディスプレイは約3インチ、480×854ドット(フルワイドVGA)、26万色表示のTFTカラー液晶で、サブ液晶は約2インチ、240×320ドット、26万色表示のTFTカラー液晶。

 テンキーは標準的な各キーが独立した配列で、軽いクリック感のシートキーが採用されている。メニューなどのカーソル操作から文字入力まで全般的にサクサクと軽快に動作する。


基本機能

待受画面。4℃ Pure Whiteにはオリジナルの待受画面が用意されている

アイコンメニュー画面

日本語入力画面
 通話機能では、聞きやすさにこだわった「スーパーはっきりボイス2」、相手の声のスピードを調節する「ゆっくりボイス」を搭載。アドレス帳は1件あたり5番号、5アドレスまでで、最大1000件を保存できる。プリインストールされるアバター作成アプリで作成したアバターを、着信時にサブ液晶に表示させることが可能。なお、送話口はテンキー側ボディのヒンジ部近くに配置されている。

 メール機能ではデコメアニメが50種類、デコメ絵文字が1000件プリインストールされている。テンキー下部に用意されたサーチキーからの検索では、メール本文も検索対象になっている。受信メールは最大1000件、送信メールは最大200件保存可能で、最大5アドレスまでの同報送信が行える。

 ブラウザは、通常のiモードブラウザに加え、フルブラウザが利用可能。端末にモーションセンサーが搭載されていることもあり、フルブラウザ利用中は端末を左に90度傾けると自動的に横画面での表示に切り替わる。切り替えの動作は素早く、スクロール中のミニマップ「ビューポジション」表示も便利だ。480×854ドットの画面ではパソコン向けサイトの表示でも窮屈に感じることは少ないが、文字は極小に表示されることが多いので、テンキーの[1][3]で適宜拡大・縮小して閲覧したい。

 カメラはオートフォーカス対応の約200万画素CMOSカメラで、顔検出によるオートフォーカスも利用できる。外部メモリは最大8GBまでのmicroSDHCカードがサポートされる。

 ワンセグ機能では、録画機能に対応し、モーションセンサーによる縦横の自動切り替えが行える。アンテナは内蔵式を採用。サブ液晶では録画したワンセグデータの再生を行えるが、サブ液晶で視聴できないのはちょっと残念だ。

 日本語入力は予測変換に対応したATOKが採用されている。

 F-02AはSTYLEシリーズにラインナップされていることもあり、スペック的にはハイエンドモデルよりおとなしい印象。GPSや音声認識、Bluetoothのほか、最新サービスのiコンシェル、iウィジェット、iアプリオンラインには対応しない。


ワンセグをフル画面表示で視聴する様子 サブ液晶では、録画データは再生できるが、ワンセグのリアルタイムの視聴はできない

フルブラウザで本誌を表示。幅854ドットで表示できる

特徴的な機能

サブ液晶は2インチでQVGA表示が可能

防水性能を実現するため、端子カバーにはパッキン。しっかりと閉めることを心がけたい
 F-02Aの大きな特徴は、大きなサブ液晶を生かした機能、モーションセンサーと連携する機能、防水性能などだろう。

 「ドレスアップモニター」と名付けられた2インチのサブ液晶には、閉じた状態でさまざまな表示が行える。側面のTVキーを押す度に待受画面の表示、歩数計表示、カレンダー、メールの新着表示、iチャネルが表示できる。また、TVキーの長押しでは専用メニュー画面を呼び出せ、静止画撮影やミュージックプレーヤー、背面専用ミニゲームといった、閉じた状態のまま利用できる機能を呼び出せるようになっている。

 モーションセンサーは前述したフルブラウザやワンセグでの縦・横位置の自動検出に利用されているほか、端末を持ち上げ傾けると自動的にバックライトが点灯する「おまかせバックライト」などの機能を用意。トントンッと端末をダブルタップする動作でアラームを止めたり、サブ液晶のバックライトを消したりといった操作も可能。側面をダブルタップすればキャラクターコンテンツ「トイズワールド」のFlashアニメーションも呼び出せる。歩数計を利用でき、脂肪燃焼量などを推定する「ウォーキングチェッカー」が用意されている。

 防水性能はIPX5/7等級に準拠したもので、お風呂場やキッチン、プールサイド、雨の中でも利用できるとしている。また、防水性能が実現されることで、静水の中で汚れを洗い流せる点も魅力だろう。

 4℃とのコラボレーションモデルである「4℃ Pure White」には、パッケージにストラップとエコバッグが同梱される。ストラップは牛革を用いたもので、断面の塗装も丁寧に仕上げられている。4℃のロゴにはキュービックジルコニアがはめ込まれており、ジュエリーブランドらしいアイテムになっている。対照的にエコバッグは質素な見た目となっているが、内部には携帯が収まるポケットが用意されるなど、さりげない配慮がなされている。


カレンダー表示 TVキーの長押しで専用メニューも呼び出せる

カメラのファインダーとして利用できる 「トイズワールド」にある富士通オリジナルキャラクター「moimoi」。端末を傾けると水面が変化する

4℃ Pure Whiteに同梱の牛革製ストラップ 4℃のロゴにはキュービックジルコニアがあしらわれている

4℃ Pure Whiteに同梱のエコバッグ。携帯用ポケットも備えている

位置付け

 ドコモのSTYLEシリーズという位置付けの通り、PRIMEシリーズのような先進的な機能よりも、デザインと世界観、安定した使い勝手がウリとなる端末。2インチでQVGAのサブ液晶は、予想される使い道にほぼ対応できているだけに、ワンセグの視聴ができないのは多くのユーザーにとって残念な点ではないだろうか。

 モーションセンサーは端末を軽くたたいてバックライトを消すといったユニークな使い方も採り入れられている。ノキアが海外で発売した一部の端末には、側面のタップでミュージックプレーヤーを操作するといった機能が用意されていたが、タップによるもう一歩踏み込んだ操作方法にも期待したい。

 オフィス街のお昼時では、財布とケータイを手に持って歩く女性の姿を見かけることも多い。男性以上に端末を“手にしている”ことが多いと思われるが、防水性能を実現することで水洗いでき、清潔さを保てるのも女性にとって嬉しいポイントではないだろうか。

 本レビューでは4℃とのコラボレーションモデルを使用したが、埋め込まれた天然ダイヤモンドは、その小ささもあって存在感はそれほど大きくない。一方、繊細なホワイトのメタリック塗装や待受画面などのコンテンツ、同梱のストラップなどで、コラボレーションモデルとしての世界観は構築できていると感じた。

 ジュエリーブランドとのコラボレーションでは、ソフトバンクモバイルが発売した“ティファニーケータイ”が記憶に新しいところだが、10台限定で1000万円以上する内容は象徴的な意味合いが強く、現実離れしている。F-02Aの4℃コラボレーションモデルは限定販売ではなく、他のボディカラーとの価格差も5000円以内に収められている。4℃のジュエリー同様、上品でありながら、日常を気軽に彩れる端末ではないだろうか。



URL
  製品情報(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/style/f02a/
  製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/product/phone/f-02a/

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(太田 亮三)
2008/12/25 19:28

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