被災地の基地局は復旧進む、ソフトバンクは臨時基地局マップも


 3月11日の東北地方太平洋沖地震発生から2週間経ち、被災地の多くで基地局が復旧する一方、甚大な被害を受けたエリアや福島第一原発の周辺では、携帯電話やPHSのサービスが利用しづらい状況が続いている。28日までの各社の状況をまとめた。

NTTドコモ

 28日15時時点で、約690局が停波している。このうち、FOMAの基地局は550局で、地域別に見ると青森4局、岩手220局、宮城180局、福島130局、関東甲信越10局となっている。通信規制は行われていない。

 行政機関や避難所へ携帯電話やタブレット端末(GALAXY Tab SC-01C)が貸し出されているほか、移動基地局なども配備され、いずれもドコモのWebサイト(パソコン/携帯電話/スマートフォン)で、提供されている場所を確認できる。

 28日0時時点の災害用伝言板サービス登録件数は138万5951件、確認件数は240万5811件。前週末から登録は2万件強、確認は約5万件増加した。

au

 28日16時時点で停波している基地局は、276局となった。地域別に見ると、東北が261件、関東が15件。通信規制は行われていない。車載基地局や移動電源車の配備、携帯電話の貸出サービスが行われており、同社サイトでは復旧エリアの状況をPDFファイルで公開している。

 このほか29日からは「auポイント」による義援金寄付の受付が開始される。

ソフトバンクモバイル

 28日16時時点で停波している基地局は404局となった。

 同社Webサイトでは、新たに「避難所臨時基地局」のマップが公開されている。サービスが復旧していないエリアに車載基地局などを展開し、一時的に携帯電話が利用できるエリアを紹介するもの。26日1時30分から提供されている。臨時の基地局は数に限りがあるため、一定期間が経過すると、他の避難所へ移動することもあるとのことで、同社WebサイトではGoogleマップやリストでで、臨時基地局の展開地点を紹介。Googleマップによる詳細な地点の紹介は、現時点ではパソコンからの閲覧のみをサポートすする。

イー・モバイル

 28日16時時点で停波している基地局は、岩手県・宮城県・福島県にある19局となった。現地への支援策として、携帯電話貸出を受け付けている。

ウィルコム

 27日20時時点で停波している基地局は700局。24日夜から、数字上では変化はない。

UQ

 28日15時時点での停波局は6局となった。いずれも宮城県内の基地局となる。同社ではWiMAX端末とノートパソコンを避難所などへ貸し出す施策を展開している。

 



(関口 聖)

2011/3/28 18:21