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損しないためのケータイ料金再入門

第9回:発売目前のiPad用料金プランを検証


話題のiPadがいよいよ発売となる

 9.7インチのディスプレイを備え、秀逸な操作性や豊富なアプリで話題を集めるアップルのiPadが、28日、ついにソフトバンクから発売される。すでに予約を済ませている方もいるはずだ。iPadには「Wi-Fi+3G版」と「Wi-Fi版」の2種類が用意されており、それぞれ価格が異なる。また、3G回線用にはポストペイ、プリペイドの2種類があり、どちらを選択するかで、月々の料金はもちろん端末代も変わってくる。そこで、今回は、Wi-Fi+3G版のiPadに絞って、料金をケース別に比べた。

2年間月額3225円のポストペイと、1カ月4725円のプリペイド

 iPad専用の「データ定額プラン」は月額4410円。パケット代は、iPhoneシリーズで利用可能な、「パケットし放題フラット」と同額だ。これに、24カ月間、1500円分の「月月割」が適用され、2910円となる。ネットに接続するための基本使用料である「ウェブ基本使用料」が315円かかるため、合計は3225円だ。

 一方のプリペイドプランは、30日間もしくは1GBまで利用でき、料金は4410円。こちらには、チャージごとにウェブ基本使用料がかかり、合計すると4725円になる。プリペイドは、上限に達した場合、新たに4725円をチャージすることが可能だ。30日経過後も同様で、クレジットカードから自動で引き落とす「自動リチャージ」も用意されている。仮に、1カ月に2GBのデータ通信を行ったとすると、4725円の2倍料金がかかる計算だ。

 なお、どちらのプランでも、ソフトバンクの提供する「ソフトバンクWi-Fiスポット(i)」が24カ月間無料になるが、ポストペイは期間終了後も月々490円で使えるのに対し、プリペイドだと「24カ月目以降の提供予定はない」(ソフトバンク広報部)という。

 24カ月間、それぞれのプランを使った場合の料金は、以下のとおりだ。



 月月割がなく、通信量に制限があるため、プリペイドは割高に見えるが、“使わない月”があると、状況は異なる。例えば、1カ月(この場合は計算しやすいよう1カ月を30日と仮定)おきにiPadで1GBまでの通信すると、料金は2年間で4725円×12カ月の5万6700円。ポストペイだと、毎月料金が発生するため、3225×24カ月で7万7400円となり、プリペイドの方が割安だ。



 ただ、“1GBもしくは30日”でプリペイドのチャージが切れてしまうのは残念。結果として全くデータ通信しなくても、翌月以降に繰り越せず、損をしてしまう。ある程度3Gを使うことが確実な時以外は、無駄にチャージするのは避けた方がよいだろう。また、この料金に端末代が加わると、両者の差はさらに小さくなる。

プランによって異なる端末代や利子がかかるプリペイド版

 プリペイドとポストペイでは、端末代も異なる。iPadは、ストレージの容量が3種類あり、それぞれ16GB、32GB、64GBとなる。ポストペイの一括価格は5万8320円、6万7920円、7万7280円で、24回払いにすることも可能だ。

 一方、プリペイド版は6万1800円、7万1800円、8万1800円。16GBで3480円、32GBは3880円、64GB版は4520円、高く設定されている。さらに、24回払いにすると、16BGで6.7%、32GBで5.9%、64GBで5.0%の利子が発生。最終的な支払い総額は、16GBが6万6240円、32GBが7万6320円、64GBが8万6160円で、ポストペイ契約よりも8000円ほど高い。

 もっとも安い16GBのiPadを24カ月払いで買ったとして、24カ月分の料金を計算すると、以下のようになる。



 差額は4万3920円。あと少しで、iPadをもう1台購入できるほどの差が出てしまう。毎月確実にデータを利用するユーザーは、迷わずデータ定額プランでiPadを購入した方がよさそうだ。

 また、先に挙げたように、プリペイド版を分割で購入し、で2カ月に1回、1GBの通信をすると仮定した場合の比較は次のようになった。



 このケースだと、わずかにプリペイドの方が安くなるが、差額は1万2780円にとどまる。仮に、プリペイドで3回ほど1GBをオーバーしてしまったとすると、料金は逆転する。次に、少し数値を変えてみよう。プリペイドで3カ月に1回データ通信をするのであれば、料金は端末代も含めて10万4040円。ポストペイとの差額は3万1680円になる。



 いずれの計算でも、プリペイドの方が若干、データ定額プランより安い。

 ただし、データの量は目に見えにくいため、使い方によってはうっかり1GBを超えてしまう可能性もあり、その都度リチャージを繰り返すと、差額はすぐに埋まってしまう。人によって感じ方は異なると思うが、データ定額プランにして、毎月無制限に使えた方が安心な気もする。少なくとも、プリペイドプランでiPadを購入する際は、分割払いではなく一括を選択した方が、長い目で見ると得になる。iPadのWi-Fi+3G版の購入を予定している人は、これらの点に注意してほしい。

 



(石野 純也)

2010/5/27 16:22